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ココがキニナル!

四季の森公園は昭和40年代半ばごろまで里山が広がり、北口広場から蓮池、あし原湿原へと続く谷戸には農地が続き、蓮池は公園ができる前はなかった。当時の様子や公園になった経緯は?(ねこぼくさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

当初は住宅用地として取得されたが時代の変化に伴い自然保護へと方向転換。人の手を入れることで維持される「里山」の環境を保全した公園となった

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2014年02月14日

ライター:河野 哲弥

とにもかくにも、四季の森公園へ

投稿にあった「県立四季の森公園」とは、緑区寺山町に位置する外周約3kmの自然公園のこと。最寄り駅はJR中山駅となり、南に15分ほど歩くと、同園の北口広場が見えてくる。
 


春の訪れを感じさせる、朗らかな陽光が気持ちいい


今回取材を受けてくださったのは、同園所長の小野澤修(おのざわおさむ)さん。設立の経緯はもちろん、「里山」の定義や、なぜ「四季の森」という名前が付いたのかについても、伺っていくことにしよう。
 


当初は宅地開発を予定していた?

まずは、公園として整備された経緯から。
所長によると、この近辺の土地は1972(昭和47)年、住宅用地と県立高校の設立を目的として、神奈川県が地権者から購入したそうだ。
 


中山駅から「四季の森公園」までは、住宅地が続いている
 

公園に一歩入ると、そこは別世界のよう


ところが、もともと造成に制限のかかる市街化調整区域であったことから、交通網や下水道の整備などに調整が必要となり、宅地化が思うように進まなかったそうである。

そのような状況の中で神奈川県は、1983(昭和58)年、「かながわ都市緑化計画(仮称)」を策定した。後に「みどりのまち・かながわ計画」に改称されたこの計画は、高度成長に陰りが見え始めた時代の変化を受け、「保全緑地の倍増」「都市公園の倍増」「公共用地の樹木の倍増」を3本柱として、緑地の保護を推進していこうというもの。

ちなみに、1978(昭和53)年開園の東高根森林公園(川崎市)、1988(昭和63)年開園の七沢森林公園(厚木市)など、この時期に整備された県立公園には、周辺の市街化拡大を防止する目的を与えられたものが少なくないそうだ。もちろん「四季の森公園」も、例外ではない。
 


3段階にわたってエリアが拡張された「四季の森公園」


同園が正式に整備されはじめたのは、1983(昭和58年)になる。1990(平成2)年の正式開園後も、1996(平成8)年には図のピンク色の部分、1998(平成10)年には黄色の部分が、県によって追加取得されることになった。

では、整備前の様子はどうだったのだろう。
所長に以前の写真などがないか確認してみたところ、残念ながら保有してはいないとのこと。同園を管轄する横浜川崎治水事務所にもたずねてみたが、結果は同じだった。
そのとき所長が、こんな図面を持ってきてくれた。
 


かつては、谷を埋めるように田んぼが広がっていた

見せていただいたのは、1963(昭和38)年に改訂された横浜市の地形図。同園が整備される20年前のものだ。
 


等高線を縫うように、田んぼを表す「”」のような記号が確認できる


これを、現在の案内図と重ねてみよう。
まず、地形図全体を眺めてみる。等高線が密集しているところは丘陵地、間隔が空いている部分は平地ということになる。
 


赤く囲んだ内側が田んぼ、公園のエリア外は省略
 

現在の水辺に沿っていることがわかる
 

「あし原湿原」の様子、かつてはここで、稲作が行われていたようだ


つまり、投稿にあった蓮池、あし原湿原に限らず、しょうぶ園、じゃぶじゃぶ池一帯が田んぼだったようだ。同園の東側、湧水の谷、さくらの谷周辺も同様である。

こうした谷間に沿った「谷戸」と呼ばれる地域では、隣接した山あいに降る雨水を豊富に利用できたため、農業集落が形成されやすかったらしい。その一方、交通の便が悪いこともあり、商業や工業が進出しにくく、近代化の影響を受けにくかったようだ。

ところが、「周辺の宅地造成が進んでから、谷間に水が集まらなくなり始めたのです」と所長は話す。原因として考えられるのは、アスファルト道路や排水溝の整備などで、雨水が直接地面に染みこまなくなったこと。このため同園では、蓮池に貯水池としての機能を持たせ、園内で使う水を確保しているとのこと。
 


園内の水は蓮池に集められ、再利用されている


神奈川県がこの場所を公園にしたのも、こうした環境の変化から、自然を保護しようと考えてのことだったのだろう。
しかし所長は、「自然保護と『里山の保全』は、内容が少し違うんですよ」と話す。どういうことなのだろう。同園を案内していただきながら、引き続き話をうかがっていこう。



 

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