早朝の多摩川河川敷で大量の走る馬を発見!? ライター・松宮が騎手と調教師、そして競走馬に密着レポート!
ココがキニナル!
川崎の多摩川河川敷で馬が走っているのが気になります。川崎競馬場の練習場らしいですが、「香しい臭い」でじっくり見たことがないのです。競走馬の練習ってどんなもの?是非密着レポを(タロー先生さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「川崎競馬場」の練習場がある多摩川河川敷では午前2時半から9時ごろまで練習が行われ、見学可能。練習内容は速足や駆け足など、時期により異なる!
ライター:松宮 史佳
投稿によると、早朝の多摩川河川敷では馬が走っているらしい!!! 本当なのか!? 以前はまれぽでも取材した「川崎競馬場」に問い合わせてみると、「確かに多摩川河川敷で練習している」との答え。取材を申し込むと、なんと! 調教師の方にインタビューさせていただくことに。が、練習時間は「午前2時から午前9時ごろまで」と激早。しかし、“多摩川河川敷”で馬が走る光景をこの目で見なければ!
「川崎競馬場」の騎手と調教師に突撃!
都内在住の松宮。早朝4時に起床。ほぼ始発で川崎駅へ。事前に調べたが、住所がわからなかったため「川崎競馬場の練習場へ」と告げ、タクシーに乗り込む。
10分ほどで幸区小向仲野町にある厩舎(きゅうしゃ)に到着!
警備員さんに取材の旨を伝えると・・・
「ここで練習してるから行ってみて」と手書きの地図をくれる
“馬横断注意”の看板が!
地図を手に歩いていると・・・
「!!!!」
・・・目の前に広がる“巨大な空間”を発見!
練習場は馬のにおいはしない。どことなく“草のにおい”がする。
周囲にはマンションやビルが見える「川崎競馬場の練習場(1周は1200メートル)」
茫然として見ていると、男性の姿が目に飛び込んでくる。もしかして取材をさせていただく調教師の方か!?
・・・恐る恐る声を掛けると「当たり!」
神奈川県調教師協会会長・岩本さん
岩本さんは横浜出身。元騎手で「調教師に転身した」という。一体どういうきっかけで“騎手になろう”と思ったのか? 岩本さんに尋ねると「親父が騎手から調教師になったから」と答えてくれる。岩本さんによると、競馬業界は「二代目がとても多い」らしい。(競馬業界は)馴染みがないから「近くに関係者がいないと入らないよね」と岩本さん。
と、ここで「なかなかない機会だから」と現役騎手の佐藤博紀(ひろのり)さんを紹介してくれる。なんと、佐藤さんも横浜出身。競馬好きだったという「お父さんの影響で騎手になった」そう。小柄&細身の佐藤さんに身長と体重を伺うと「157cm、48~9kg」との答えが! 馬に乗り、レースを行う騎手は「体重が軽い方が有利」なのだ。
横浜出身、“ハマっ子”の佐藤さん
騎手になるには、競馬学校に入学しなくてはならない。受験するには「身長の制限はない」。しかし、体重制限はアリ(受験年齢により異なるが、44kgから 46.5kgまで)。ちなみに佐藤さんは入学当時「157cmで42~3kgだった」とか! “157cm&42~3kg”だと一般の女性としてもかなり華奢だ。もはやスーパーアイドル並みのスタイル! 佐藤さんは野球やバスケ、ラグビーなどをやっていたので「運動神経には自信があった」そうだ。
普段なかなか騎手とお会いすることはないが、「横浜出身」と聞くと親近感がわく
騎手といえば減量が大変そうなイメージだが、実際はどうなのか? 佐藤さんに尋ねると「もともと太らない体質」らしく、「食べる量も少ない」とのこと。なので「特に減食はしない」らしい。・・・食べる&飲むのが大好きで太りやすい松宮。佐藤さんがうらやましい!
岩本さん160cm、佐藤さんは157cnなので「約160cmの松宮の身長とほぼ同じ」
「昔の騎手は骨太な人も多かった(by岩本さん)」。でも今の騎手は「骨が細くて華奢だよね」と岩本さんが解説してくれる。騎手はレース前とレース後で着衣のまま鞍を持ち「公正かどうかを確かめるため、体重を量る」。1kg以上誤差がある場合、「失格」になってしまう。
「騎手として大変なことは?」と伺う松宮。すると「落馬が多いことかな」と岩本さん。生き物である馬に乗り、レースをするので「落馬しない騎手はいない」 とか! 佐藤さんも今までに「鎖骨を2回骨折したことがある」そうだ。落馬をした時は「(馬に踏まれないよう)祈るしかない(by佐藤さん)」
生き物である馬に乗るので、ケガも絶えない
颯爽(さっそう)と馬を乗りこなす騎手の仕事は一見とても華やかに見える。だが、「非常に危険を伴う仕事」でもあるのだ。