やっぱり怪しかった!? エコキャップ推進委員会が売却利益をワクチン以外に使用!
ココがキニナル!
NPO法人「エコキャップ推進協会」が2013年9月以降、ワクチン代に寄付していないことが明らかに。徹底詳細調査お願いします。(よこはまいちばんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
2013年度以降、ワクチン代でなく知的障害者支援に支出。協会は「ワクチンだけでなく障害者支援も事業の柱」との説明も「周知不足だった」と回答
ライター:はまれぽ編集部
やっぱり怪しかった!?
ペットボトルのキャップを売却し、その利益の一部を世界中の子どもを救うワクチンに換えるという運動を行うNPO法人で不正が発覚した。
はまれぽでも過去に取り上げたNPO法人「エコキャップ推進協会(横浜中区山下町、矢部信司<やべ・しんじ>理事長)」が2013(平成25)年9月以降、エコキャップの売却利益があるにもかかわらず、ワクチンを寄付していなかった。
エコキャップ推進協会の事務所
同協会は2007(平成19)年設立。リサイクル業者を通じて得たキャップ売却益の一部を、東京都港区の認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」(JCV、細川佳代子理事長)に寄付してきた。
協会によると、寄付は設立から2013年8月31日まで続き、累計額は1億2400万円に上るという。
協会の事業報告書によると、2013年度(2013年9月~2014<平成26>年8月)の売却益などを含めた収入の総額は約9000万円。うち、人件費を含む事業費の合計は約7600万円だった。
詳細を確認しようと事務所を訪ねたところ、10日午前9時の時点で、若生浩一(わこう・こういち)事務局長が「午前中に理事長が対応する」とのみの回答。その後は鍵を閉ざして取材に応じなかった。
事務所前で対応する若生事務局長
その間に事情を知らない市民が事務所にキャップを持ち込んできたが、報道陣に呼び出されるまで事務局は対応せず、事務所から出てこなかった。
5年ほど前から横浜市磯子区で集めたキャップを月に1度持ってくるという女性は「驚いている」と困惑顔で「そろそろ1000人分(のワクチン)になるのに」と話し、キャップを持ったままエレベーターに乗り込んだ。
キャップを持ち込んできた女性
その後、女性の夫が事務所を訪れたため、報道陣に呼び出されて若生事務局長が事務所の外へ。
「今まで寄付していたので」という男性に対して、キャップの回収に応じるとした若生事務局長は「寄付されても適切な処理ができるのか」という報道陣の問いには言葉を濁した。
市民が持ち込んだキャップを回収する若生事務局長
そのやり取りの後も、宅配業者がキャップを持って事務所を訪れた。
業者によると、毎週月曜日を含めて週に3回程度、全国からキャップの配達があり、1個につき10~15kgほどの重さがあるという。
箱詰めで運ばれてきたエコキャップ
若生事務局長は詰めかけた報道陣に対しても説明や対応が二転三転。
当初は「午前中に理事長が対応する」としていたが「午後に弁護士が来てから対応を検討する」などと変更。
結局、説明の場が設けられたのは午後3時だった。
会見には理事長、会計担当も務める若生事務局長、企業コンプライアンスに詳しい森原憲司(もりはら・けんじ)顧問弁護士が出席。
(右から)若生事務局長、理事長、森原弁護士