こんなところに! 2016年横浜の穴場ビアガーデンはどこ?
ココがキニナル!
暑い日が続くと梅雨前ですが そろそろ2016年、ビアガーデン情報が知りたいです/大型商業施設に併設されたものとはひと味違う穴場のビアガーデン情報が知りたいです(soraさん/つるべさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
多彩なビールを楽しみながらBBQができる伊勢佐木町「boud」と最高の夜景と花火が楽しめる「スターホテル」のビアガーデンをご紹介。
ライター:永田 ミナミ
ビアガーデン小史
一般にビアガーデンの起源というと、1953(昭和28)年にオープンした9階建ての大阪第一生命ビルの屋上ビアガーデン「ニユー・トーキヨー」と言われている。それ以前にも屋上でビールが飲める店は存在したが、そういった店で「ビアガーデン」という名称を最初に使ったのはここだったという。
しかし、屋上ではなく「屋外でビールをジョッキで飲む」と考えるなら「ビアガーデン」の起源は、国産ビール発祥の地である明治時代の横浜にさかのぼることができる。
1875(明治8)年には、横浜山手のスプリングバレー・ブルワリーの敷地内で「スプリングバレー・ビアガーデン」が開かれていた。主な客は居留地の外国人で、ガラス製のジョッキやトタンのような素材でつくった容器でビールを提供していた(KIRINホールディングスサイトより)。
このキリン園公園から北方小学校にかけてスプリングバレー・ビアガーデンがあった
そう、ガーデンは屋上ではなく庭なのだった。とはいえ今日では「屋上でビール」という祝祭的空間がビアガーデンのスタンダードである。
というわけで今回は、横浜駅およびその周辺にいて「どこかビアガーデンないかな」「ああ、あそこにあるよ」と真っ先には出てこないかもしれないが、出てこないのが疑問なくらいの、最高のビアガーデンを2つ紹介。
伊勢佐木町「bond」
まずはここ、bondである
めくるめく空間はあの屋上に
おお、今年もやってきたんですね
2階の店内も素敵だがそこはすり抜けて
さらに上へ
するとそこは
かつて松屋であり野澤屋だったJRAエクセル伊勢佐木を見上げる絶好の位置
ここで宴が始まるのだ
万全の空腹で着席するとすぐに具材が勢ぞろい
反射的にトングをつかみかけたが、まずはスタッフの大窪(おおくぼ)さんに魅惑のプランを聞く
この2時間30分飲み放題付きBBQコースは4980円(1名)で、料理は以下のとおりである。
(1) 牛ロース肉:七輪で両面をしっかり焼いて特製ソースで
(2) シャリ玉:焼いた肉を乗せて肉寿司にするもよし、七輪で焼きおにぎりにするもよし
(3) 自家製スモークベーコン(焼いて脂がにじみ出てきたら食べごろ)・サルシッチャ(ソーセージの中身を極薄皮で包んだもの)・チョリソーの盛り合わせ
(4) 有頭エビ:しっかり両面を焼いたら殻をむいて醤油で
(5) 鎌倉野菜のイタリアン浅漬け:季節野菜でつくったイタリア風浅漬けはBBQの合間のさっぱりしたいときにぴったりで大人気の一品
(6) 鎌倉野菜のオイル蒸し:素材の味を楽しむために塩味は控えめにして白ワインを効かせた野菜たちを、ホイルごと七輪に乗せて湯気が出てきたら火から外して1~2分蒸らしたら食べごろ
ビール、ハイボールから多彩なカクテルまで飲み放題のドリンクメニューはこちら
よだれで溺れかけたところへビールが到着。おお、レーベンブロイじゃないですか
結露で涼感たっぷりのビールと(3)で記念撮影をすませたら
そりゃもう乾杯です
2005(平成17)年4月29日にオープンした同店の「BBQビアガーデン」が始まったのは2009(平成21)年ということだが、ほかにもいろいろキニナルプランがあるので、焼けるのを待ちながら大窪さんに聞いてみた。
この「バケツビール」っていうのは、と聞くと持ってきてくれた。何という迫力
この世界各国のビールメニューの下部にある瓶ビール5本セットで3300円
しかも「午後3時までに来店しBBQコースをオーダーしたお客様は、バケツビールの瓶ビールも飲み放題に含まれます」という大盤振る舞い。ビール界の雄たちが飲み放題とは。
ほかにも1グラムからのサーロイン量り売りや
SNSに肉写真を投稿すると1000円以上値引きされるサーロインステーキも
そして何といっても驚きなのはこの屋上でビールかけができるというプラン
プロ野球チームに入団してリーグ優勝か日本一にならないとできないと思っていたビールかけが、ここ横浜で誰でもできるのだ(もちろん未成年はNG)。何とこの日も午後にビールかけがおこなわれていたという。会社の送別会や学生の打ち上げなど、ビールかけはなかなか人気だそうだ。
ビールかけ時には屋上全体にビニールカーテンが張りめぐらされ、水中眼鏡も多数用意されているという万全の態勢である。もちろんシャワーもある。
大人の夢の国はここにあったのか、などと浮かれているといい匂いが鼻をついた。
サルシッチャが食べごろなのである
薄皮を噛んだらもう口のなかは肉汁の豊穣の海である
そこにときどき、さっぱりとした浅漬けを挟んではまた豊穣の海
こうなったらもう
進むビールを止めることは不可能であり
牛ロースを焼けば目も虚ろになるのは当然至極
噛み切るなんて土台無理な厚み。BBQの肉はこうこなくっちゃ
日がとっぷり暮れて、レモンサワーもとても美味しい
肉寿司もやってみないわけにはいかない
最高のマリアージュをじっと目を閉じて噛み締め、味わう
そうこうしているうちに有頭エビも香ばしく焼け
オイル蒸しは瑞々しく、やさしく蒸しあがり
お腹いっぱい夢いっぱいで気分は上々
最後に料理長の渡辺さんが来てくれたので「全部美味しかったです」と伝えた
BBQコースの最後はシューアイスでクールダウン&ゴーホーム
以上、もはやビアガーデンの域を超えたといっても過言ではないビアBBQガーデン、bondでした。