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ココがキニナル!

ダムの人気ランキングで宮ヶ瀬湖があの黒部ダムを抜いて1位になったそうです。宮ヶ瀬湖の魅力を紹介してください。(山下公園のカモメさん)

はまれぽ調査結果!

1994年に完成し約2億立方メートルという神奈川イチの総貯水量を誇る、遊んで学べる相模原市緑区の宮ヶ瀬ダムの歴史をご紹介。観光の魅力は次回へ続く

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2016年08月30日

ライター:山崎 島

ある晴れた昼下がり、編集部・山岸から「山崎ダム好きだよね、行かないダム? ダム良いよねダム、私も好きなんだよねえ。行こうよダム、ダムダムダム、あはははは」と電話が来て、この人忙しいんだなあ、頭湧いてるなあと思った。

 

こちらはかの有名な黒部ダムです。山岸はこのダムがだあいすき


が、話を聞くと相模原市にはダムマニアが選ぶダムランキングナンバーワンになったダムがあるというではないか。これは是非見たいぞ、ということで行ってきました宮ヶ瀬ダム。

この記事は宮ヶ瀬ダムができるまでをお伝えする歴史編と、宮ヶ瀬湖の魅力をお伝えする観光編の2本立てで、今回は歴史編。楽しいよ!



宮ヶ瀬ダムの力

JR橋本駅から車で約25分。窓から見える緑が色濃く萌える山の中にひゅっと曲がる所があって、そこが国土交通省関東地方整備局相模川水系広域ダム管理事務所。
 


長いお名前


来る途中迷いまくって事務所に4回ぐらい電話をかけましたが、受付の方は一つも噛まずに正式名称を言っていた。すごい。

こちらの管理事務所は1階のみ一般の人も入館できる。ダムを一望でき、展示などもあって良い感じ。
 


ここから見える景色が


あいにくのお天気でも迫力◎


ドゥーンと迫りくる迫力は写真だと伝わらないけどすごい迫力。こらあかんわーって圧倒されました。

お話を聞いたのは広域水管理課長の小川浩(おがわ・ひろし)さん。神社仏閣とダム巡りがご趣味のシャイな方だった。
 


シャイなので遠目からのお写真


そんな小川さんに宮ヶ瀬ダムのすごさを淡々と、熱く語ってもらった。
 


上空から見た宮ヶ瀬ダム(提供:管理事務所)


宮ヶ瀬ダムは山中湖を源流とする相模川の支川(しせん)、中津川の中ほどに位置している。
 


ここです(提供:管理事務所)


その大きさ体積約200万立方メートル(ランドマークタワーを箱としたときに入る水の量と同じ)、高さ約156メートル(東京タワーの大展望台とほぼ同じ)。
人工湖である宮ヶ瀬湖は約4.6キロ平方メートル(横浜スタジアム177個分)で、「総貯水量は約2億立方メートルで、こちらは芦ノ湖と同じぐらい。関東でも有数の大きさです」と小川さん。

数字や例えにピンとこない人でも、実際ダムを目の前にすると納得の巨大さである。
 


やたらと叫びたくなるほどの高さ


山岸に1分間に2回「ひゃーすごい」と言わせる宮ヶ瀬ダムは・・・

(1)台風や大雨による洪水を防ぐ
(2)日照りや増水により変化する川の流れを正常に保つ
(3)水を貯めて、水道水として必要な水を川に流す
(4)水の力で発電する

の4つの役割を果たしている。

宮ヶ瀬ダムができる背景には、1935(昭和10)年~1965(昭和40)年ごろ、地元・愛川町半原地区にて頻発していた洪水問題があった。
 


図を作ってみた。以前はこうだった


こちらは1980(昭和55)年8月に相模川が氾濫した平塚市の様子(提供:管理事務所)


これを解決しようと建設された宮ヶ瀬ダムでは、雨が降った際、いったん雨水を貯めて周囲の川から流れ込む水の量も計算し、放水量を調整。これで洪水を防ぐことができるようになった!

 

神奈川県の約半数以上の地域の水は宮ヶ瀬ダムから配られているし!!


宮ヶ瀬ダムができてからは洪水による被害もなくなったし、下流の川の水量は保たれ、神奈川県内のほとんどの水道水は確保されたし、しかも電力も作っている。
 


ダムのすぐ下にある発電所では2万1000戸分の電力を発電している


また、宮ヶ瀬ダムの下流には「副ダム」である「石小屋ダム」があり、こちらは宮ヶ瀬ダムから放流した水の流れを弱め、河川の負担を軽減する役割を担っている。
 


宮ヶ瀬と石小屋ダムの位置関係


人々を守り、生活を潤して周りにも優しいなんて・・・なんかお母さんみたい!



もうちょっと真面目にいくぞ!

神奈川県の隠れ母ちゃん・宮ヶ瀬ダムができるまでについて。写真と一緒に見ていきます!!

宮ヶ瀬ダムは1969(昭和44)年9月に建設省(現:国土交通省)がこの場所に計画を発表。1984(昭和59)年には計画地に流れる川の流れを変えるための仮排水トンネル工事に着工した。
 


宮ヶ瀬ダムができるまでの年表※クリックして拡大


1969(昭和44)年のダム計画の発表から1984(昭和59)年の仮排水工事までは、計画地の地質調査とダム設計にあたり、水没してしまう地域の人たちとの話し合いなどが行われてきた。ダムを建設するのに適した場所は山と山の間が狭く、地盤や岩盤が硬い場所で、入念な調査が必要とされるという。

ちなみに、水没した場所がどんなところだったのかは後ほど詳しくお伝えします。
 


山の内側の灰色の部分をしっかり調査する


思ったよりワイルドな調査・・・


こうして熟考された後、宮ヶ瀬ダムの建設地は現在の場所に決定した。
 


日本のダムは3つの形がある


宮ヶ瀬ダムの設計は、写真の2段目の「重力式コンクリートダム」という、コンクリートの重さで水をせき止める形をとっている。ちなみに黒部ダムは1番上のアーチ式コンクリートダムだそうで、こちらは両側の山の岩盤を使ってコンクリートを支えるため、カッチカチな山が必要なのだそう。

また、宮ヶ瀬ダムでは、建設省が開発したRCD工法(Roller Compacted dam-Concrete Method)を採用している。
 


ふぬふぬ


RCD工法はセメントの量を抑えた「超硬練り」のコンクリートを使用した、安全性が高くコストを抑えてダムを建設できる、当時最先端の方法だった。
 


1989(平成元)年、ダム本体の掘削に着手。柔らかい土を取り除く


1991(平成3)年、本体コンクリート打設。下の写真はコンクリート貯蔵・製造設備


夜間設計工事の様子、きれい


宮ヶ瀬ダムはコンクリートの使用量が日本のダムの中で1番多く、ダムの上流の山(原石山と呼ばれる石材用としての原石を掘削している山)から石や砂を採取してコンクリートの骨材に使用していたのだとか。工事後は原石山の山肌に植林し、以前の自然環境に戻す取り組みもしている。
 


後世まで残るダムだからこそ、周りの環境も考えている


石小屋ダムは1994(平成6)年に工事着手、2年後にできました


約33年もの時間をかけおよそ500人の人手を要し、2001(平成13)年3月に宮ヶ瀬ダムは完成した。
 


圧巻の放水設備。放流時の写真は観光編で


人が作った、巨大ダムの迫力を是非一度ご覧あれ。続いて、水没した場所と、その代替地(代わりの土地)についてお伝えします。
 
 
代替地について・・・キニナル続きは次のページ≫ 
 

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