桜木町に「人間性回復のチャンス」という看板が!これは何?
ココがキニナル!
先日散歩してて見つけた桜木町駅前の橋の上のこの看板。どこからのメッセージ?(gekiatsusibosanさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ヨコハマトリエンナーレ2011の作品の一つでした。作者はベルリン在住の美術家・島袋道浩さん。東日本大震災への想いが込められた作品です。
ライター:吉岡 まちこ
誰もが一瞬思うのは…「もしかして宗教?」
キニナル投稿で送られた実際の画像
青い文字が、なんだか宇宙からのメッセージのように、妙な違和感で心に残る。
キニナルへのこの投稿を見た時に、筆者が考えたのは、視界に入っているうちにいつしか心に訴えかけるサブリミナル効果を狙った宗教活動。もしくは、自己啓発セミナーの宣伝。
何事もきっと儲け主義につながっているに違いないと、疑ってかかってしまう自分が悲しい。
でも“看板”というものは、そういうものだと固定概念があるし、きっとそんな風に思った人も多いのでは?
看板の管理者がわかれば、広告主がわかるのではと思い、看板を探しに行く。
すると、ランドマークから桜木町方面に向かう動く歩道の途中で、はるか遠くに小さく青い文字が見える一瞬があった。
ランドマーク方面に向かっているときには見えにくいのだ。
動く歩道脇から。実際は小さ~く見えるが、望遠で撮るとこんな感じ
何がどうチャンスなんだ!? ものすごくキニナル。気になってしかたない!
たどり着いて、初めてわかること
よほど大きいのか、見た目よりも遠くにあってなかなか近づけない。蜃気楼を追っている気分だ。
高速と川をまたいでまだまだ先・・・
看板は北仲橋のたもとにポツンと佇んでいた
結局、馬車道駅の近くまで来てしまった。立っていたのは大岡川の脇のコンクリートの空き地の中。
川沿いの歩道にはゴミが散らばり、荒涼とした気配のなかに、青空みたいな文字の色がくっきり浮かんでいる。
やっぱりなんだか宇宙的だ。裏側もまったく同じだった
「広告のご相談は○○まで」という文字を探すまでもなく、看板の中の小さなグレーの字に目が行く。
「島袋道浩 横浜トリエンナーレ 2011」、そして左下には「The Chance to Recover Our Humanity」の文字。
作品!? 活字が美術作品であるわけない…と予想もしていなかった自分はどれだけ固定概念に縛られているんだろう。
島袋道浩さんという方の、トリエンナーレの出品作品だったのだ
ところでこの場所は、横浜市の都市整備局企画課の管理地らしい。
字体が似ている
「立入禁止」の札にあった電話番号にかけてみてわかったことだが、3年前までここにあった中古車販売の店がなくなってからは、看板はまっしろのまま、何にも使われていなかったらしい。