10年以上故障したままのイセザキ・モールの「からくり時計」が復活するって本当?
ココがキニナル!
伊勢佐木町のからくり時計は数年前故障したまま放置。部品や費用的に対応困難も理解出来るが、時計が正しく表示していないのは異常。時計だけでも交換出来ない?からくり時計は心なごむ一品(よこはまいちばんさん)
はまれぽ調査結果!
1978年、イセザキ・モール完成と同時に設置。約10年前に故障した後、資金面の問題から修理されなかった。現在、復活に向けて前向きに検討中!
ライター:大和田 敏子
からくり時計の現在は?
伊勢佐木町の「からくり時計」・・・? イセザキ・モールを歩いている時、見たことがあるような気がするが、実はあまり記憶に残っていない。投稿によると、何年か前から故障中のよう。印象に残っていないのは、そのためだろうか。
まずは、現状を確かめるべく、イセザキ・モールに向かった。
イセザキ・モールへ!
からくり時計があるという2丁目に向かって歩いていく。時計、時計・・・と探しつつ、見当たらないな~と思いながら、ゆっくり歩いていると・・・
もしかして、これ?
ガラスケースの中にはからくり仕掛けのようなものが見える
投稿には、「時計が止まったままで正しい時間が表示されていない」とあったが、現在は時計そのものがないようだ。
向かいにある弘集堂本店で、少し話を伺ってみた
1894(明治27)年創業の「弘集堂本店」
「からくり時計は、中の人形が何か作業をしているような動きをしていて、音楽も流れていたと思います。時計が動いているころは、立ち止まって眺めている方も多かったです。止まってしまってから随分経ちますが、復活すればうれしいですね」とお店の方が話してくれた。
人形は、一体どんな動きをしていたのだろう。話を聞いただけでは、ちょっと分からない。また、このからくり時計は、いつ、どのような目的で設置されたのだろうか。もっと詳しく知りたい!
そこで、向かったのは伊勢佐木町1・2丁目地区商店街振興組合事務局。
加藤昇一(かとう・しょういち)理事長に話を伺った
伊勢佐木町の商店街が歩行者専用道路となった(モール化)のは1978(昭和53)年11月11日。
アーケードのある商店街が多かった1970年代にあって、イセザキ・モールの誕生は、日本初のオープン型モールとして注目を集めたという。からくり時計も、モール化と同時に設置された。
イセザキ・モール完工式(『OLD but NEW イセザキの未来につなぐ散歩道』より)
「快適に過ごせる空間施設ということで、来街者に見て楽しんでいただけるような工夫も散りばめられました。からくり時計は、モールを入ってすぐのところにある世界的にも評価の高い彫刻家・佐藤忠良(さとう・ちゅうりょう)氏のブロンズ像『若い女』と並び、その最大の目玉です」と理事長は話す。
1丁目にあるブロンズ像「若い女」。芸術的な価値も高い!
イセザキ・モールを象徴する1丁目のアーチ
デザイン性の高いS字型のベンチなども設置
街灯・街路樹も整備された
タイルの歩道も当時は珍しかったそうだ
なるほど、買い物だけを目的にするのではなく、歩くのが楽しくなり、潤いを感じられるように街が形成されているのが分かる。
38年前に造られたとは思えないモダンさと、色あせない魅力がある