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みんなのキニナル

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横浜のココがキニナル!

三浦のほうで駆除対象になっていた迷惑ウニに廃棄野菜をあたえたら食べられるようになったらしいです。実際、味はどうなの?商品化したらウニを安く食べられるようになる?(ykmrcさん)

はまれぽ調査結果

現在、県水産技術センターが廃棄野菜で駆除対象のムラサキウニを改良中。市販はまだ先で、価格は未定。なお高級ウニであるアカウニの飼育も研究中

ライター:関 和幸 (2017年07月26日)

今回のキニナル投稿は「三浦の海で駆除されていたウニが廃棄野菜で食べられるようになったらしい」というもの。

ウニと言えば定番の寿司ネタの一つであり、大好物にあげる人も多い。もちろん私も大好きだ。とは言えウニは高級品。なかなか食べる機会も少ないのが実際のところだ。だからこそ今回の取材は個人的にとても楽しみにしていた。
 


回転寿司店でもウニは高いネタの部類に入る

 
たしかに、廃棄野菜を食べた駆除対象のウニが実際にどんな味がするのか、値段は安くなるのかキニナルところ。

しかし、そもそも三浦の名物はマグロではなかっただろうか? ウニはもっと寒いところで採れるイメージがある・・・そんなことを考えつつ、とにかく調査を始めた。
 
 
 
「ウニ」についての基礎知識

まず、ウニについて簡単にまとめてみよう。世界に存在するウニは約900種類。そのうち日本で食用とされているのは「バフンウニ」、「ムラサキウニ」、「エゾバフンウニ」、「キタムラサキウニ」の4種類。

「エゾバフンウニ」と「キタムラサキウニ」は北海道、「バフンウニ」と「ムラサキウニ」は東北から九州地方で採ることができる。なお「バフンウニ」は別名「アカウニ」とも呼ばれている。
 


北海道産の高級ウニ

 
ちなみにウニの中で特に美味しいと言われるのが「バフンウニ(アカウニ)」。中でも北海道利尻・礼文島で採れる「エゾバフンウニ」は最高級品と言われ100グラム1万円を越えることも。

「ムラサキウニ」は若干安く100グラムで2000円〜3000円。スーパーではロシアなどからの輸入品が1000円程度で売られている。



三浦エリアで「ウニ」について聞いてみた

さて今回のレポートのメインは研究を行った神奈川県水産技術センターが開催する「ウニ」の試食会だ。会場は同センターと共同研究をしている「油壺マリンパーク」。

当日は筆者と編集部ヒロセの2名で参加し、開催時間まで京急の「三浦海岸駅」と「三崎口駅」周辺で、スーパーマーケットなど海産物を取り扱っている店を中心に三浦エリアのウニ事情について聞いて回った。
 


まずは、京急三浦海岸駅付近から聞き込み開始

 
最初に話を聞いたのが三浦海岸駅前にある京急ストア。三浦産のウニは扱っておらず、置いているのは北海道産やロシア産のもの。こどもの日や母の日、年末年始のみ置いているそうだ。
 


雨模様の昼時でも買い物客が多かった

 
次に話を聞いたのは三浦海岸駅前の海産物販売店。ここで働く椛島百枝(かばしま・ももえ)さん(76歳)によれば、生のウニは売っていないが「ウニの瓶詰め」はおいてあり、土産物としてよく売れるそうだ。
 


よく売れている粒ウニの瓶詰めは三浦産ではない

 
また、地元の漁師の人たちがムラサキウニを採っているよ、という話だった。

 

椛島さんが写真NGのため、看板犬のラッキーちゃんを撮影

 
三浦海岸駅の前には飲食店がいくつか並んでいる。そのうちの一つ、「やきとり石橋」の石橋政吉(いしばし・まさきち)さん(73歳)にお話を伺うと、昔の三浦の海では中身の詰まったウニがたくさん採れたそうだ。ところが最近は殻を割ると中がスカスカのウニが増えてしまい、店でもあまり出さなくなってしまったとのこと。
 


三浦海岸駅の居酒屋「やきとり石橋」のご夫婦

 
次に行ったのは三崎口駅からバスで10分ほどのところにある鮮魚販売店「三崎生鮮ジャンボ市場」。
 


海産物を扱う三崎生鮮ジャンボ市場

 
店内には生け簀もあり、新鮮な海産物が大量に並べられていた。京急ストアと同様、三浦産のウニは扱っておらず、北海道、宮城、中国、ロシア産を仕入れている。

廃棄野菜で駆除されたウニを育てる研究の話をしたところ、仕入れる場合は殻付きのままではなく中身を取り出して箱詰めされたものでないと取り扱いが難しい・・・という話が聞けた。
 


ウニの話をしてくれたシャイな松井一善(まつい・かずよし)さん(35歳)

 
 
廃棄野菜で育てられた「ウニ」の試食会

三浦のウニ事情を聞いた後、いよいよ試食会場の油壺マリンパークへ。
 


いざ、試食会場へ

 
会場内に入るとたくさんのウニやウニを使った料理が用意されていた・・・が、それらを食べる前に研究内容の説明を聞かなければならない。
 


はやる気持ちを抑えつつ・・・
 

まずは試食に合わせて行われた研究の話を!

 


三浦半島の「ウニ」と「野菜」

まず説明されたのが、今回の「廃棄野菜でウニを育てる」という研究の背景について。

 

この研究を中心となって進めた水産技術センターの臼井一茂(うすい・かずしげ)さん(48歳)

 
実は近年、三浦半島の海の幸、特にアワビやサザエの数が減少していた。これはアワビやサザエのエサとなる海草類が、「外来魚」や「ムラサキウニ」によって食い荒らされてしまう「磯焼け」という現象が原因だったという。
 


本来はこんな豊かな海藻の森が・・・
 

ムラサキウニなどによってこんな状態に・・・

 
そこで10年ほど前から、三浦半島の漁業関係者はムラサキウニの駆除を開始した。

そのおかげで次第に三浦の海は豊かさを取り戻しつつあるのだが、回収したムラサキウニを大量に廃棄する必要に迫られてしまった。なぜなら駆除したムラサキウニには、ほとんど食べられる部分がない(=売れない)からだ。
 


このように駆除されたウニは中身がスカスカ

 
一方、三浦半島は野菜の大生産地でもある。特にダイコンとキャベツは全国有数の産地であり、それぞれ年間約5万トンと3万トンを生産している。ちなみに神奈川県のダイコンとキャベツの生産量はいずれも全国で4位であり、三浦半島はその神奈川県の生産量の3~4割を占めているのだ。
 


三浦半島のキャベツは甘くやわらかい(画像はイメージ)

 
当然、そこから出る「農業廃棄物」はかなりの量となる。これには出荷時に外されるキャベツの外側の葉や販売できない規格外の野菜が含まれている。そこで県水産技術センターでは「ムラサキウニの雑食性(=なんでも食べる性質)」と、この三浦の「廃棄される野菜」に目をつけた。

そして2015(平成27)年からスタートした実験でウニに廃棄野菜を与えたところ、食用になる可能性が見えてきた・・・というのが今回の研究の経緯なのだ。

なお、この研究は当初から油壺マリンパークや県立海洋科学高校と連携しており、これまでにキャベツだけでなくダイコン、ブロッコリー、ニンジン、ジャガイモなど20種類以上の野菜を与えてみたという。
 


ブロッコリーの茎を食べるウニ

 
その中で最もウニが活発に食べたのがキャベツだったのだ。ちなみにマグロやホッケなどの魚もエサとして与えてみたが、たんぱく質をとると身入りはいいがウニの味に苦味が出てしまったそうだ。

現在、キャベツは千切りにするとウニにとってより食べやすいというところまで実験は進んでいる。
 


はじめは大きめにちぎった状態でキャベツを与えていた
 

最新の実験では千切りにしたキャベツを与えている

 
そしてこの廃棄された野菜を与えた結果、もともとウニの全重量の2〜3%しか食べられる部分(生殖巣)がなかったものが2ヶ月で15~20%近くまで増えた。しかもそのウニの食べられる部分を科学的に分析したところ、その成分(各種アミノ酸などの含有量)は市販されているウニとほぼ同等だったという。
 


ウニの断面図。黄色い部分が食べられる

 
 
噂の「ウニ」のキニナル味とは? 続きは次のページ・・・≫

 

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