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らぁ麺ランナーズ! 藤沢市辻堂の「渦雷」店主、第一走者・大西芳実

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ラーメン道という果てしない道を走り続けるランナーたち。その生き様と渾身の一杯を店主同士のリレー形式でお届けしていく全8回の新企画!

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2018年03月27日

ライター:はまれぽ編集部

ラーメンは奥が深い。深すぎて、深みにはまると容易に出られない。

編集部・ツノオリがラーメンに恋をしたのは、2011(平成23)年。あるラーメン店で運命的な出会いをしたことがキッカケだ。
その店は、藤沢市鵠沼にある「麺やBar 渦(めんやばー うず)」。
 


神奈川県有数のラーメン人気店

 
縁あって渦のスタッフとしてお世話になることとなったのだが、実は渦に入るまではラーメンが苦手だったのだ。

じゃあ、なんでラーメン屋さんで働くんだよ! と突っ込まれるかもしれないが、ラーメンではなくお店やそこで働く人そのものが好きだったのだ。
 


2012(平成24)年の渦花見。みんな音楽が大好きだった(右が筆者)

 
そしてその日は突然やってきた。
ほんの気まぐれで食べた「すっぴん」という、ネギやメンマなど何も入っていないラーメンが、めちゃくちゃ美味しかったのだ。
あっさりしているのにコクのある醤油スープと、しなやかでコシのある細麺。気付けば器にはスープ一滴も残っていなかった。まるで雷に打たれたような衝撃を今でも鮮明に覚えている。あれが筆者の初恋ラーメンだ。そこから筆者のラーメン人生が始まった。

・・・と、個人的な思い出話はここまでにして。
筆者に本物のラーメンを教えてくれた「麺やBar 渦」が、2018(平成30)年3月31日に閉店することとなった。
 


2006(平成18)年6月に開店してから11年余り

 
それを機に、長年あたためていた企画をスタートすることに決めた。
企画名は、「らぁ麺ランナーズ」。人気ラーメン店の店主が、“感銘を受けた美味しいラーメン店”をリレー形式で繋いでいく企画だ。
ラーメンはもちろん、店主の人柄にもスポットをあて、全8回の連載でお送りする。

その記念すべき第一走者を、「麺やBar 渦」の大西芳実(おおにし・よしみ)氏に務めていただく。
 
 
 
大西芳実
 
1977(昭和52)年11月12日、神奈川県藤沢市で産声を上げた大西氏。父は、大西氏が高校1年生のときに脱サラをして、地元・藤沢に「七重の味めじろ」というラーメン店をオープンした。
弟は、東京の巣鴨で「Japanese Soba Noodles 蔦(ジャパニーズ ソバ ヌードル つた)」というラーメン店を営んでおり、正真正銘のラーメン一家。

そんな大西氏は、2006年に小田急江ノ島線「本鵠沼駅」でラーメンとお酒を提供するラーメンダイニング「麺やBar 渦」を、2014(平成26)年には、藤沢市辻堂でラーメン専門店「麺や 渦雷(うずらい)」を開業。現在は渦雷でラーメン作りに専念している。
 


JR「辻堂駅」から徒歩9分、渦雷へとやって来た

 
取材日はお店の定休日。店内には、仏像アーティストの友人によって白衣観音や風神雷神が描かれている。
 


あたたかな光が降り注ぐ店内

 
大西氏は、厨房で仕込みと限定ラーメンを試作していた。
 


筆者の初恋(ラーメンを作った)、大西氏

 
こんな風に厨房で話をするのは何年ぶりだろうか。嬉しいような小恥ずかしいような気持ちで取材をスタートした。
 
 
ラーメン哲学
 
まず、大西氏のラーメンと向き合う姿勢をうかがう。
「目指しているのは、味の純粋さを引き出すこと。スープをひとくち飲んだら口の中ではじけるような、香りや旨味の純度を高めたいと思っているかな。とても難しいことだけど、とことん追い求めたい」と、迷いなく答えてくれた大西氏。

仕事に対しては、「一生懸命なのは当たり前で、丁寧に仕事をすることを心がけているよ。手間はかかっても丁寧な仕事を積み重ねていけば、きっと後悔しないと思うから。それに、仕事に嘘をついたらラーメンの味に出ちゃうから(笑)」とのこと。
 


ラーメンに対してはかなりストイック

 
そんな大西氏の座右の銘は、「心が技術を超えない限り技術は活かされない」。
過去の自分を振り返り、「以前と比べて食材の扱い方や考え方、ラーメンの仕上げに対する姿勢が大きく変わった」と話す。そこには、大西氏が追い求めている“一杯”が影響しているようだ。
 
 
尊敬する人
 
「親父のラーメンを未だに追い求めていると思う。尊敬する人はたくさんいるけど、やっぱり一番は親父かな」。尊敬する人に、父親の名を挙げた大西氏。
かつては父親の経営するラーメン店で修業をしていたこともあるが、「当時はラーメンを理解していなかった。親父はいろんなこと教えてくれたけど、自分の受け皿が整っていなかったと思う」という。

今までもこれからも、永遠のライバルは「弱音を吐く弱い自分」なのだとか。「朝、目覚ましが鳴った時に、『もう少し寝ていたい・・・』と思ってしまうことがある。そういう時、自分はまだまだだな、って思うね」と、ちょっと身近に感じる一面も見せてくれた。
 


技術を活かすために心を鍛えることもラーメン作りの一環

 
「麺やBar 渦」の閉店を決めたことも、今後を見据えての判断だったという。
大西氏は、「後悔はひとつもない。でも、反省点はたくさんある。閉店の理由はいろいろとあるけれど、一番はラーメン作りに集中できる環境を作りたかった。たくさんの方に愛してもらったお店を畳むことで、腹を決めることができたかな」と、前向きな気持ちを語る。
 


渦雷では念願だった自家製麺に着手している

 
人生の半分近くをラーメンに捧げてきた大西氏。そんな大西氏の渾身の一杯とは・・・。
 
 
大西氏、渾身の一杯≫

 

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