野毛山動物園は無料なのにどうやって入場者を数えているの?
ココがキニナル!
野毛山動物園の今年度入場者数が23年ぶりに70万人に達したそうですが、どうやって数えているのでしょう? 入場無料なのでチケットの発売枚数ではないですし。(雲葉さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
入場者数は、入り口ゲート横のブース内で、カウンターを使って係りの人が数えています。
ライター:橘 アリー
どうやって、いつから数えているのか?
入場無料と言う事は、チケットのやり取り無しで誰でも自由に出入り出来るという事。確かに、どうやって数えているのかキニナル。
出入り口に数える人が居るのだろうか?それとも、入場門に何か細工がしてあるのか?
そして、23年ぶりということは、少なくとも23年前から数えていて、その数え方は、今と同じなのだろうか? また、23年ぶりに70万人に達した理由は? 疑問を解明すべく、調査スタート!
休日ともなると凄い人出である
以前は遊園地だった!?
野毛山動物園の歴史をざっと遡ってみると、最初は、1951(昭和26)年4月1日に、「野毛山遊園地」として開園している。
当時の「野毛山遊園地」のパンフレット、右側が動物園部分(横浜市史資料室)
これは、1949(昭和24)年に野毛山公園で開催された「日本貿易博覧会」での動物の展示が好評であったため、野毛山遊園地内に動物園部分として開園したのがその始まりである。
遊園地部分の様子(横浜市史資料室より)
動物園部分の様子(横浜市史資料室より)
動物園にも行けて遊園地にも行けるとは、お得感も有って本当に楽しそうである。これなら、開園当時から、多くの人が訪れたのではないだろうか。
では、その頃の入場者数はどうだったのであろうか?
開園当時から数えていた!
年毎の入場者数推移 1951年度~2010年度(資料提供:野毛山動物園)
資料によると、1951年度の入場者数は、831,589人。「野毛山遊園地」としての開園当時から数えられているようだ。
ちなみに、入場料は有料で、昭和26年の開園当初の動物園部分の入場料は、大人が10円、子供が5円だったそうだ。
その後、1964(昭和39)年、野毛山公園内に貯水池を建設する為に、遊園地部分が閉鎖されたが、動物園部分は残されて入場料は無料となった。
無料の効果は大きいようで、1966(昭和41)年には、入場者数が110万人を越えている。
1966(昭和41)年の動物園の様子(横浜市史資料室より)
そして、入場者数は1974年度の2,461,145人が頂点で、その前後合わせて3年間は200万人を越えている。
1971(昭和46)年の野毛山動物園歩道橋開通や、1972(昭和47)年に名前が「野毛山遊園地」から「野毛山動物園」に変更されたりと、なにかと話題性があったことがその背景にあるようだ。
それに、当時は娯楽施設がそれほど多くない時代でもあるので、無料の動物園に、気軽に多くの人々が訪れたのではないだろうか。
1971(昭和46)年の野毛山動物園歩道橋開通時の様子(横浜市史資料室より)
同年、動物園の様子。キリンの前にはたくさんの人(横浜市史資料室より)
では今回の、23年ぶりの入場者数70万人達成には、どのような理由があるのか?
そして、肝心の入場者数え方はどのようなものなのか?
「野毛山動物園」へ行ってみることに。
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