照屋修とはいったい何者だ!?

神奈川県選挙管理委員会に尋ねると、
「照屋さんは知事選立候補の届出書類に電話番号も選挙事務所の連絡先も記載がなかった。こちらから連絡の取りようがない異例の立候補者だった」という。電話口に出た関係者の困惑した様子が伺われた。

次に職業が「不動産業」というヒントから全日本不動産協会沖縄県本部と沖縄県宅地建物取引業協会に問い合わせたが、どちらにも照屋氏は所属していなかった。
　

不動産業なら所属しているはずでは？

そこで、沖縄の不動産業者を統括する沖縄県建築指導課に問い合せてみた。ここは宅地建物取引主任者（宅地・建物の売買や賃借契約を行う際に不可欠な国家資格。宅建主任）を監督する部署で、この資格がないと不動産業は営めない。にも関わらず、照屋氏の名前は宅建主任名簿にも不動産会社従事者名簿にも記載がなかった。

「いったい何者なんだ、照屋修とは…!?」

照屋氏を追う手がかりを失った我々は頭をかかえた。
かくなる上は直接本人に尋ねるしかない。
　

電話番号もメールアドレスもまったく不明。残る手段は手紙のみ……

神奈川県公報に記載されていた照屋氏の住所宛に「なぜ出馬したのか。なぜ選挙活動をしなかったのか。当選したらどんな政策をやりたかったのか。ぜひ聞かせてほしい」という旨の手紙を出した。だが5月16日現在、手紙の返事は未だない。

神奈川県民は無責任すぎる！？

いったい照屋氏はなにを考えて立候補したのだろう？そして、素性も連絡先もわからない人物でも立候補できてしまう日本の選挙制度とは一体！？

しかし…今回一番気になったのは、ここまで正体不明の照屋氏に、なぜ神奈川県民は10万票近くも投票してしまったのか？ということ。県政への批判票か？　本当に県知事など誰でもよかったのか？　万が一照屋氏が当選していたらどうするつもりだったのか!?

しっかりした政策やマニュフェストを提示し、県民を説得できる能力を持った人なら新人でも無名でも他県の人でも構わない。しかし照屋氏の場合、どこの誰だかわからない、選挙活動も一切しない、知事になって何をやりたいのかわからない人物なのだ。実際の照屋氏は素晴らしい人かも知れないが、我々には彼に対する何の知識もないのである。

我々は政治家に対していろいろな注文をつけ、失政に対しては批判したり悪口を言う場合もある。しかしそれは「選挙の時にきちんと候補者の言動を判断し、これぞという人に投票する」という投票者としての義務を果たした上で許されることではないのか。無責任な選挙は無責任な政治を招くだろう。それで不利益を被るのは神奈川県民なのだ。今回照屋氏に投票した10万人の皆さんにはその点をよく考えていただきたい。

今回の調査では、照屋氏よりもむしろ神奈川県民の無責任さの方が「キニナル」結果となってしまった。しかし今後も照屋氏に関する新情報が手に入れば随時報告してゆきたい。照屋氏に関する情報をお持ちの方は、是非はまれぽにご連絡を乞う。


― 終わり ―