横浜市会で2007年度以降廃止されていた議員の費用弁償が復活。その理由は!?
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2007年度以降廃止されていた議員の費用弁償が横浜市会で可決され復活した理由をレポート!(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
平成25年度第3回定例会で横浜市会は6年間廃止されていた議員への費用弁償を復活させる条例改正案を賛成多数で可決。復活は横浜市が初めて。
ライター:吉田 忍
議案に対する各会派の賛否と復活の理由など
この議案は自民・公明・民主に無所属の太田正孝議員を含めた62名の賛成多数で可決。みんな・共産などの反対は23名。
第3回定例会での賛否一覧 (一部)黄色がこの議案 ※横浜市資料
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議第6号議案「横浜市市会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部改正」というのが当該議案。賛否の無所属クラブが空欄なのは、太田正孝議員が賛成、井上さくら議員が反対のため。
本会議場。ここで質疑や議決が行われる※画像:横浜市
平成25年第3回定例会審議速報での質疑、答弁より理由などを探ってみた。
簡単にいくつかの理由をまとめてみると以下の通り。
●費用弁償を復活する理由
地方分権化が進むなか、首長に対する監視機能、首長の政策の修正及び政策立案機能などを最大限に発揮し、各議員の議会活動の支援の拡充を図るためであり、また、法(※)の趣旨にのっとった改正である。
(※)地方自治法第203条に「議員は職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる」とある。
●なぜ1000円、2000円、3000円なのか?
費用弁償は、議員が職責を十分に果たすための準備、連絡調整などの費用として、交通費や諸雑費などを含めたものである。
実費を支給する案もあるが、議会棟からの距離や公共交通機関の状況などから3方面に分け、事務の効率性などを考慮し定額を支給するものとした。
●実費支給とし、議員報酬や政務活動費とあわせた議論をすべきでは?
費用弁償は議会活動において議員が職務の執行などに要した経費として支給されるもの。したがって、一定の役務の対価として与えられる議員報酬や、そのほかの活動に資するために必要な経費の一部として支給される政務活動費とは区別されるものである。(政務活動費は議会、委員会の出費に当てることができない)
また、地方自治法で規定されているそれぞれの趣旨を踏まえ、適正な額を支給するものと考える。
定例会意外にも委員会などが開かれている
支給を拒否する議員もいる
この費用弁償は10月1日分から支給されるが、共産党の議員は受け取らないことを決定しているとの報道があった。
その後、公明党の議員は議案には賛成したが費用弁償は実費精算になるまで受け取らないと発表したという情報があったので、いったいどういう事なのかと公明党横浜市議員団に聞いた。
実は議決の前に実費精算になるまで受け取らない方針を決めていたそう。では、なぜ賛成したのかというと、会派で議論を重ねた結果、地方自治法で費用弁償が認められているので、支給しないのは地方自治法に反する恐れがあると判断し、案自体には賛成したとのことだった。
では、共産党などと同様に反対したみんなの党はどうするのだろうか? みんなの党横浜市議員団に聞いたところ、会派としての方針は決めておらず、個々の議員の判断に任せているとのこと。中には受け取って、そのまま寄付するという考えの議員もいるのだとか。
市議会局で確認したところ、確かに共産党と公明党の議員全員から受領拒否の書類を受け取っているという。みんなの党は14名中12名が受領拒否だとのこと。
市長はどう考えているのか
林文子市長はこの件について、9月25日の定例記者会見で次のように述べている。
現在2期目の林市長
「さまざまなご意見があると思いますが、議会で議論をして、お話し合いをしていらっしゃるので、その結論について、私は尊重したいと思います。交通費の支給の仕方の捉え方もさまざまあると思いますが、これはやはり、議員の先生方がしっかりと議論し、お話をして、結論を出されたということで、その結果については尊重申し上げたいというところです」
取材を終えて
費用弁償の復活は、議員の職務をより十分に果たすために、また、法律にのっとって支給することにするというのが理由で、賛成多数によって可決されたものだった。
しかし、景気状況などを鑑み、少しでも節約しようと条例で廃止されていたものをこの時期にわざわざ復活させた理由としては弱いように感じる。
また、法に定められているというのを理由とするならば、中学校給食のことも同様に実施に向けてもっと議論してほしい。
学校給食法では「義務教育の期間は学校給食が実施されるように努めなければならない」としている。同様に法律で定められているのだ。
そして、10月から今まで無料だった障害者向けの「福祉パス」が年1200円に有料化された。有料化に賛成した議員が、年間平均わずか14万円の交通費を支給してもらうということには賛成したということに違和感を覚える。
― 終わり ―
平成25年第3回定例会 議案に対する各会派の賛否一覧
http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/sanpi/2503.pdf
平成25年第3回定例会審議速報 9月26日(木)議案関連質疑
http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/kiroku/sokuhou2503/25092601.html
市長定例記者会見 9月25日
http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/mayor/interview/2013/130925.html
mimiaさん
2013年12月23日 19時06分
「法に定められているというのを理由とするならば、中学校給食のことも同様に実施に向けてもっと議論してほしい」「今まで無料だった障害者向けの「福祉パス」が年1200円に有料化された。有料化に賛成した議員が、年間平均わずか14万円の交通費を支給してもらうということには賛成したということに違和感を覚える」ほんと、ほんとー!!怒
tenruさん
2013年12月12日 07時59分
横浜はそんなんばっか
アナログを再開すべしさん
2013年12月10日 02時22分
もう給食 食べさせて 純一君こう書いた札でも市内の家。店でぶらさげるのは。いかが?新市役所、そして今回>そんな金あるのなら中学生にまわせその方が市民のため。市長さん、お読みですか これ