馬車道駅近くに突如現れた巨大ドームの正体は?
ココがキニナル!
アイランドタワー横の市庁舎建設予定地の空き地に謎のサークルが。何ができるのか気になります。(えこいちさん、あきあき♪♪♪さん、Dすけさん)
はまれぽ調査結果!
ドームの正体は横浜市のベンチャー企業が作った植物工場で、2014年10月末まで都市型農業の社会実験を行う。市の緊急雇用創出事業の一環でもある
ライター:はまれぽ編集部
横浜市の狙いは?
グランパ横浜農場は横浜市の緊急雇用創出事業として採用されており、新たに6人の雇用を生み出した。その人件費や事業費の一部は市が補助することとなり、約2000万円の補助金を交付している。
市の思惑について、新産業振興課の早川恵庸環境・IT担当課長に聞いた。
「植物工場は成長産業」と早川担当課長
早川担当課長によるとドームを市庁舎移転候補地に設置した理由については、空き地の有効利用の観点からで、点地区確認等の関係から10月までの暫定的なものだという。
グランパ横浜農場について早川担当課長は「非常に期待を寄せている」と話し、その理由について植物工場のすそ野の広さを指摘する。「農業だけでなく、それを管理するIT、ドームの素材などの製造業、栽培した野菜を運ぶ流通やそれを販売する小売など、一つの事業がもたらす影響は大きい」とし、「大変画期的な事業であり、市としても都市型農業のモデルを確立するために支援していきたい」と話している。
最後に改めて阿部社長にグランパ横浜農場の狙いを聞いた。
阿部社長は「横浜農場は利益を追求するというより、都市でできる農業のモデルを模索するための社会実験だと考えている。食の安全安心が揺らいでいる今の時代、改めて農業や食の大切さを、特に次代を担う子どもたちに認識してほしい」と話していた。
そのため、グランパ横浜農場では来年1月の栽培開始以降、企業向けのセミナーや小中学生向けの講座を開くほか、見学も随時受け入れて生産だけでなく、農業に関するさまざまな情報を発信していくという。
「次の世代の子どもに農業を知ってほしい」と話す阿部社長
10月以降は現在の場所から撤退するが、それまでの反応や利益などを総合的に考慮し、移転なども視野に横浜で継続するか判断するという。市では「市としても大いに期待している分野なので、10月以降も何らかの形で同社への支援を続けていきたい」としている。
取材を終えて
阿部社長も話していたが、日本の農業は従事者の高齢化や後継者不足などが深刻で、基盤そのものが揺らいでいる。加えてTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の表明参加で国際競争も激化していくのは明らかだ。それでも、食に限らずメイドインジャパンに対する信頼はまだまだ根強い。
農業というイメージとは強くない横浜だが、身近でこういう企業が頑張っていると思うと、日本の、横浜の農業の未来が楽しみになってきた。
―終わり―
lucckycherrymameさん
2014年02月03日 15時35分
気象条件の変化や高齢化による食の自給率を下げることは、日本の安全保障上も避けなければならないと思います。地方の過疎化した街の活性化にも、耕作放置地帯を減らす上でも、農業生産性を高めて雇用をもたらす法人化での工場方式を考える必要があります。グランパ様の取り組みが広がることを期待しています。
Theoさん
2014年01月17日 22時24分
地産地消のための全国展開。地方雇用の創出。どちらもいいね!
goynさん
2014年01月17日 16時10分
この補助金は何に使われるのか?設備なら10ヶ月使って廃棄処分?役所絡みなら納税者が納得するリポートも期待します。