公立小中学校がないみなとみらい地区。ここに住む子どもたちの現状は!?
ココがキニナル!
みなとみらいは人口が増えてるのに市立校の整備予定は無い?学区は本町小と吉田中で子供の足には遠い。子供は私立に通うことを見込まれてる?(象の鼻さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
現在、みなとみらい地区に新しい学校ができる予定はない。周辺に住む親は、小学校は公立で、中学校は私立に行かす、または引っ越すという意見も。
ライター:藤井 涼子
新しく学校ができる予定はある?
これだけ新しいマンションができると、「本町小学校や横浜吉田中学校は急激に生徒数が増えるのではないか?」「その許容は大丈夫なのだろうか?」「新しい公立学校ができる予定はあるのか?」という疑問がわく。そんな疑問を解消するため、横浜市教育委員会・学校計画課に取材へ行った。
お話しを伺った高安さん。穏やかな口調で色々説明してくださった
まずは、キニナル「みなとみらい地区から学校までの距離」の件。
横浜市では、交通道路事情などの状況を踏まえると、自転車通学は困難であることから徒歩による通学を原則としている。家から学校までの距離は、子どもたちの体力や通学の安全などを勘案し、小学校の場合は片道おおむね2km以内、中学校では片道おおむね3km以内としている。
みなとみらい地区は、この規定の範囲内であり、その距離については問題視されていなかった。
では、人数の増加についてはどうだろう。
まず、本町小学校の児童数の変化だが、年々増加傾向にあるとのこと。
2013(平成25)年(5月1日時点)の児童数は675名。5年前の2008(平成20)年は532名、10年前の2003(平成15)年は435名であった。
児童数がここ5年で140名以上増加した本町小学校
今のところ教室が足りないなどの問題はなく、対応はできているとのことだが、今後も増加を見込んでおり、そのため本町小学校は現在増築工事中だそうだ。
また、教育委員会では「適正な学校規模」という規定も定めており、小学校の場合は12から24学級を「適正規模校」としている。31学級以上になると「過大規模校」となり、児童一人ひとりの指導を充実させるには規模が大きすぎると判断され、新しい学校の新設などが検討される。
現在の本町小学校の学級数は21学級のため、「適正規模校」ということになる。
「教室が足りない」となってから新設しては遅すぎるので、みなとみらい地区の開発や住宅建設の情報などを集めながら、数年先を見込んで学校の計画をしていくとのことだった。
続いて、横浜吉田中学校の生徒数はどうだろうか?
横浜吉田中学校は2013(平成25)年4月に、吉田中学校と富士見中学校が統合され、新しく「横浜吉田」という名前になったとのこと。
吉田中学校から横浜吉田中学校となった
統合前の吉田中学校の生徒数は、2012(平成24)年で244名、5年前の2008(平成20)年では210名。学級数は9で、先に述べた「学校規模」の中学校の規定としては「準小規模校」となる。
8学級以下は「小規模校」となり、他校との統合などが検討された。吉田中学校から約600メートル離れたところにあった富士見中学校は平成24年の生徒数が185名、6学級しかなったため、両校が統合されることとなったそうだ。
本町小学校の児童が公立中学へ入学する場合は、全員学区は横浜吉田中学校になるとのこと。この5年間で140名以上も増加した本町小に比べ、横浜吉田中はあまり増加していないようだ。
みなとみらい地区からは学校までの距離が長いということや、繁華街である関内駅近くにあるという立地条件に不安がある、ということに加え、みなとみらい駅からは都内へ乗り換えなしで行けるという利便性もあり、公立中学校ではなく、私立の学校を選ぶ家庭が多いのかもしれない。
高安さんも、「個人的には、みなとみらい地区では私立を選ぶ人が多いかもしれないとは認識しているけれど、各家庭のことですからね・・・」とのことで、公立高校の子どもの数が減っている事に関して、教育委員会の問題としては捉えていないようであった。
実際に通学路を歩いてみると何分かかる?
本町小学校に問い合わせたところ、集団登校などは行っておらず、各自徒歩で通学することになっているそう。入学したての1年生は、同じマンションに住む児童たちと集まって登校してきている、とのこと。
学校が指定する通学路を実際に歩いてみた。本町小学校正門から、みなとみらい駅を目指す。
桜木町駅へと続く道路を渡る
電話で学校に通学路を確認した際、思わず聞き返したが、「途中でランドマークタワー内を歩く」と通学路が決まっているそうだ。歩道橋を歩き、ランドマーク横の入り口から入る。
真冬は温かくていいかも。雨の日も便利
ランドマーク内を歩いた後、横浜美術館と「MARK IS みなとみらい」の間を通り、みなとみらい駅に到着。大人の足で普通の速度で歩いたが、21分もかかってしまった! しかもみなとみらい駅から自宅マンションまで歩くとなると場所によっては、さらに10分程度歩く必要があるだろう。小学校低学年の児童なら、かなりの時間がかかるのではないだろうか。
続いて、横浜吉田中学校からみなとみらい駅まで歩いたところ、29分もかかってしまった。横浜吉田中学校の最寄り駅は関内。やはりみなとみらいは少し遠い印象だ。
Googleマップを片手に、迷わずみなとみらい駅へ
横浜吉田中学校に問い合わせたところ、「土地柄自動車が多いので、自転車通学は認められていない。通学は基本的に徒歩で」とのこと。みなとみらい地区でも、高島町に近い地域に住んでいる場合は電車通学が認められることがあるので、入学時に相談してほしいとのことだった。
辿り着いたみなとみらい駅3番出口
取材を終えて
地図を見て、本町小学校と横浜吉田中学校の場所を確認した時は「みなとみらい地区から遠い!!」と思ったが、横浜市教育員会・学校計画課の方の話しでは、「こういう場所はいくつもあります」とのことだった。みなとみらいという場所柄、注目されやすいということもあるだろう。
歩く道が安全であれば、長く歩くということは足腰が鍛えられるし、子どもにとっては悪いことばかりでもないのかもしれないと筆者は考えるが、皆さんはどうだろうか。
―終わり―
微風さん
2014年08月30日 09時00分
昨日神奈川新聞にMM21地区に小学校が限定10年で新設との記事。限定とは何なんだろう。これからの公立学校のスタイル?新設にはいろんな問題が起こるだろうと推測される。教育委員会準備担当はたいへんだろう。
幸人さん
2014年02月06日 06時59分
みなとみらい地区に学校ができたらさらにマンションの乱立が起きて街が変貌してしまいます。学校を作らず人口の上限を1万人に設定しているのは、開発の面でも抑止になっています。
まぁちさん
2014年02月06日 04時11分
川崎市の話ですが小田急線の読売ランド前駅付近に住んでいる子供たちは電車でお隣の生田駅へ行き、生田小学校まで通ってますよ。何十年も前から。横浜市が何故に公共交通機関の利用を拒むのか分かりかねます。基本的に最近の神奈川県は住宅街だけ作って学校の新設をしないですよね。>武蔵小杉等。反対に東京は町を作れば学校も必ず作っている気がします。>豊洲、台場