10月1日・2日に開催!野毛大道芸 2011オータム フェスティバルの見どころは?
ココがキニナル!
10月1日・2日の両日開催される「野毛大道芸 2011オータム フェスティバル」の楽しみ方を教えてください。
はまれぽ調査結果!
日本の大道芸の発祥地、元祖ならではのイベントです。多種多彩なパーフォーマンスはもちろん、食べ歩きも満喫できます。
ライター:河野 哲弥
そもそも野毛大道芸って、どうして生まれたの?
最後になりますが、日本に大道芸を根付かせた張本人、「むごん劇かんぱにい&ル・タン・ペルデュー」代表のIKUO三橋さんが、インタビューに応じてくれました。
IKUO三橋さんは、以前の「野毛のサーカス用具専門店には何が売ってる?」の記事でも登場しています。
再びお店へうかがってみました。
日本の大道芸の生みの親、IKUO三橋さん
三橋さんは、もともと浅草などを中心に活動する芸人だったそうです。
その後パリで10年間の修行をするのですが、日本に帰ってきたときに空き家を貸してくれたのが、たまたま野毛に住んでいた友人だったのだとか。ここから、三橋さんと野毛の関わりが生まれていきます。
当時の野毛は、日中に行き交う人がほとんどいない、とても寂しい町だったといいます。
そんな中、野毛で中華料理店「萬里」を経営していた福田豊さんから、「何か野毛が盛り上がるイベントをやってほしい」という相談が持ちかけられました。
「失うものは何もないな」と思った三橋さんは、一切を任せてくれることを条件に、大道芸のプロデュースを引き受けることにしました。
2年目の1987年に使用されたポスター
町内会費などで集めた資金のほとんどは、多くの芸人を呼ぶことに使用したそうです。
このため当時のポスターは、三橋さんの奥さんが手作りで描きました。
このピエロをモチーフにしたデザインは、25年を過ぎた今でも引き継がれています。
第一回目に行われた大道芸を記録した、貴重な写真の数々
こうして生まれた第一回目の野毛大道芸は、素朴で基本的な演目が多かったそうですが、大型トラックを利用した空中ブランコのように、注目されるスターを必ず何組か用意したとのこと。
また、車の交通規制もやっかいな問題でした。
海外によくある「青空広場」のような、車を遮断した環境が理想と考えていた三橋さんは、さっそく警察に相談に行きました。
しかし悲しいかな、「前例がない」の一言で片付けられてしまいます。
ここで引き下がらなかったのが、最後の演歌師とも呼ばれ、自身も大道芸の参加者だった桜井敏雄さん。
野毛にはちょうど中央図書館があったので、その膨大な蔵書を片っ端から調べ上げた結果、なんと前例を発見してしまうのです。
この根性には警察も根負けし、以来野毛大道芸は、安全な交通規制の中行われるようになりました。
やがて、静岡市長も視察に来るほどに (左奥が三橋さん、右が当時の静岡市長)
野毛大道芸は、「町」という最小の行政単位が行っているお祭りです。
それが今では「市」から表彰され、お隣の「県」から視察が訪れ、「日本中」で大道芸が行われるようになりました。
しかし元をたどれば、ここ野毛が発祥なのです。
今週末に行われる大道芸の見どころは、そんな野毛の歴史も含まれているかもしれません。
ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
※なお、野毛大道芸 オータムフェスタ2011の初日の様子は下記からご覧いただけます。
「野毛大道芸2011 オータムフェスティバル」初日の様子は?
―終わり―
白丸さん
2011年09月30日 18時05分
野毛の大道芸って人垣で見えないんですよね。せっかくスタッフとかいっぱい居るんだから、皆に座って見させるとかすればいいと思うんですけどねぇ…