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公共物がボロボロのみなとみらいのスケボー被害、対応の進捗は?

ココがキニナル!

みなとみらいでは花壇や階段が、アイランドタワーのオブジェなどスケボーで壊されている。出っ張りを付けるなど防衛策をとっているようだが行政で規制はできない?(ta-TAさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

港湾局や環境創造局、警察による合同巡回が始まったみなとみらい地区。まずは「終日スケボー禁止」というルールを、今後も根気強く周知させていく予定

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ライター:大野 ルミコ

スケートボーダーに遭遇! 海沿いの公園を一足先にプチ巡回


 
合同巡回に同行させてもらうことになったものの、集合時間まではまだ時間もある。そこで山岸とともに山下公園から臨港パークまで、海沿いを歩いてみることにした。

もちろん、その間にスケートボーダーを見かけた時は、話を聞いてみるつもりだ。

  

夜景がキレイ! この日は暖かかったので公園内を歩く人も思った以上に多い

 
山下公園を抜け、象の鼻パークをしばらく進むと、どこからともなく「ジャンプ中?」と思われるスケボーの音が聞こえてきた。見ると20代と思われる男性2人組が技の練習をしている。こんなに早くスケートボーダーに遭遇するとは!

  

広々としたスペース・・・確かに格好のスケボースペースに見えなくも・・・ない

   
「ちょっといいですか?」という突然の声掛けにも関わらず、お話を聞かせてくれたお二人。聞けば一人は横浜市内、もう一人は都内から「スケボーの練習のために来た」という。この場所は横浜市民の方が「広いし、人も少ないから練習場所にいいと目をつけていた」場所なのだとか。

「まだまだ初心者」だというお二人。スケボーパークも利用しているそうだが、それぞれの住まいから遠く、「いつでも」「すぐに」行ける場所ではない。“練習できそうな場所”を見つけては情報を交換し合い、一緒に出向いているという。

  

「新横浜のスケボーパークも利用するけど、遠くて頻繁には行けない」と語る

   
都内在住の方も「普段は、渋谷とかで練習しているけど、練習場所が全然ない! よく『ここは私有地だからやめて』とか注意されちゃうし・・・」と話す。やはり練習場所の少なさは、スケートボーダーにとって共通の悩みのようだ。
  


「この場所に来たのは今回が初めて」だという。広くて滑りやすいと好評だが・・・
 

「この公園、スケボー禁止って知ってました?」

筆者のこの言葉に、「えっ、そうなんですか!?」と、そろって驚いた表情を見せた二人。「禁止とか全然書かれてなかったから、知らなかった!」
  


確かに少し離れた公園の入口にしか表示がないので、気づかない人もいるかも・・・

 
「公園内が禁止ってこと?」という言葉に、「この辺りは道路も原則禁止ですよ」と説明。警察などの巡回も頻繁に行われていることを伝えると、「そうなんですか・・・」と少し残念そうに移動していった。
  


その後、さらにカップヌードルミュージアムパーク内を散策してみる

  
以前、取材した時に「違反者が多い」と聞いていたカップヌードルミュージアムパークだったが、今日はスケボーで走っている人に出会うことはなかった。公園内のあちこちに、ハッキリと「スケートボード禁止」と表示されているのも大きいのかな・・・と思ったりもする。
  


景観との兼ね合いもあるが、やはり「禁止」だという表示は重要だと感じた

  
昼はともかく、夜は人通りも少ないし「園内でスケボーしたっていいじゃん!」と思う人もいるかもしれない。でも、夕暮れ後の公園を歩いてみて思ったが、園内が想像以上に暗い。あの暗闇の中でスケボー・・・やる方も歩行者もかなり危険だと思う。
  


公園内の階段部分は、夜になるとこの暗さ。この中でスケボーとか・・・危なすぎる

 
実際、みなと賑わい振興部の加藤さんも、公園内でのスケートボードを終日禁止にしているのは、「歩道など施設の破損が進むこと、そして歩行者はもちろん、スケートボーダーの安全も保障できないから」だという。決して「うるさい! 出ていけ!」という感情論で言っているわけではないのだ。



苦情が来るのも仕方ないかも・・・みなとみらいの“惨状”に驚愕

合同巡回の開始時刻となり、集合場所である「みなとみらい交番」へと向かった筆者と山岸。そこにはすでに、鈴木さんと加藤さん、そして一緒に巡回する戸部警察署、横浜市環境創造局南部公園緑地事務所の関係者、総勢8名がそろっていた。 
 


いざ、出発! 今日はここから臨港パーク周辺までをぐるりと回るという

  
巡回中は、禁止場所でのスケボーを注意するだけでなく、スケボーによって破損や傷がついた箇所をチェックし、危険な状態のものは修理の手配をする。歩行者はもちろん、そこで再びスケートボーダーが技をかけ、ケガにつながらないようにするためでもあるという。
 


ちょっとした傾斜もスケートボードの技を練習する場所として使われるという


よく見たら、一番下のルーバーが外れてしまっていた。というか、壁、傷だらけ!


こうした階段や段差は格好の「練習の場」になるという。角もタイルもボロボロだ

  
1年半前にも同じ場所を回ったが、その時に比べて「一段と破損が進んでいるな」という印象を持った。つまりはここでスケートボードをする人が一向に減っていないということだろう。

階段やちょっとした段差は、ひどいものは角が割れ、フチが削れたり、ワックスがべったりとついて真っ黒になったりしているところも少なくない。
  


こうしたフチにワックスやロウを塗り「カーブトリック」という技を練習するのだという

  
このワックス、ここまでしっかりと塗り込まれると落とすのはほぼ不可能だ。表面を削るか、特殊な清掃で落ちるかどうか。もし自分の家の階段に同じことをされたら・・・どう思うだろうか。

   

イルミネーションが美しいグランモール公園の広場もよく見ると・・・


床に埋められたライトのカバーには、黒いこすり傷が無数につけられていた
 

これベンチなんですけど・・・フチは欠けてボロボロ。こすり傷もあちこちについている

   
スケボーの「技を磨きたい」「うまくなりたい」という気持ちは分かる。でも、だからといって公共の物を傷つけたり、壊してそのまま放置したり、というのは、マナー以前の問題だと思う。

  

スケボーの音に関する苦情が寄せられるという「高島中央公園」


周囲には高層マンションが建ち並ぶ。高層階ほど地上からの音が響くものだ

   
みなとみらいを一周しながら、自分なりに「周囲に迷惑をかけることなく、スケボーができそうな場所がないか」「スケボーパークが作れそうな場所がないか」とも考えてみた。

・・・が、やっぱりどう考えても難しい。みなとみらいは街全体が観光地でもある。常に人も車も集まる街の中をスケボーが走るのは、やっぱり危険すぎると思うのだ。

  

平日の夜にもかかわらず、公園にも商業施設周辺にも多くの人が集まる

  
ならば人が少なくなる夜に・・・と思うかもしれないが、そうなると音の問題がつきまとう。みなとみらい全体にマンションが建ち並ぶ今、どこにパークを作っても、そこが騒音の発生源となってしまうからだ。

  

この日も道路をスケボーで走っていた男性1名と


臨港パーク脇の歩道でスケボーをしていたグループに警察の指導が入った

   
ここでの「指導」は、警察官による住所や名前などのチェックも含まれる。加藤さんも「警察署と合同で行うことで、指導や啓発の効果が高まる」と、合同巡回に手ごたえを感じているようだ。

  

確かに警察からの指導に、驚いた表情を見せる人も多かった

  
「とはいえ、私たちはスケボーが“悪”だと言っているわけではないんです」と話す加藤さん。「今度、オリンピックの正式種目になるくらいですし、スポーツとして本当に素晴らしい競技だとも理解しています」。

ただし、人の往来、住民からの苦情、そして安全性・・・こうした条件から、「みなとみらい地区ではスケートボードを禁止せざるを得ないことをご理解いただき、そのルールを守っていただきたい。ただそれだけなんです」。

  

「街のルールを守ってほしい」。加藤さんたちの願いは実にシンプルだ

  
合同巡回など、スケボーに対する取締りの回数はこれから先、さらに増えていくだろう。さらに苦情の多い深夜に実施する計画もあるという。

こうした取り組みを通じて「みなとみらいを“スケボーパーク”ではなく“スケボーがしにくい街”だとイメージづけたい」と語った鈴木さんと加藤さん。行政と警察が協力し、本格的な対策に乗り出したことで、今後、街がどう変わっていくのか、興味深く見守っていきたいと思う。
   



取材を終えて


 
筆者は「スケボー容認派」でも「スケボー排除派」でもない。「うるさい! スケボー出ていけ!」と、やみくもに叫ぶのも違うと思うし、一部のマナーの悪い人のせいで、スケートボード全体のイメージが悪くなっている風潮も心底残念に思っている。

ただし、あの公共物の破壊っぷりは酷すぎる。前回、「公共物の破損を全部、スケートボードのせいにしないでほしい」という意見があったので、今回は警察による調査の結果「スケートボードによる破損」と認定されたものだけを掲載した。「疑いが強い」ものを含めたら、とても紹介しきれないほどのまさに“惨状”なのだ。

「ルールを守ってほしい。ただそれだけなんです」。鈴木さん、加藤さんのこの言葉がすべてを物語っていると感じた取材だった。

 


―終わり―
  

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  • 神奈川県警が相変わらず機能していないのは問題だけど、スケボーに限らずとにかくヨコハマの民度の低さを何とかして欲しい。マナーというか迷惑をかけてしまうかなという配慮が身についていないんじゃないかな。若者のスケボーに限らず、喫煙マナーやゴミのポイ捨て、ペットの糞の始末、自転車で歩道暴走、違法駐車や車の運転マナーどころか法規違反、違法改造車。なんだか発想の根本がどこかおかしい。横浜に住んで10年経つけど、未だに慣れない。

  • オリンピックになんか取り上げるから変に市民権を得たと勘違いもするんじゃないかな。

  • 練習場なんて作っても、金がかかるし飽きるので行きませんよ。歩行者どころか子供がいても、ベビーカーが居てもボード吹っ飛ばして突っ込んでくるからとても危険です。子供の身の丈なら顔に当たるかもしれません。また場所によっては勢いつけて脇からジャンプしてくるので大事故になる可能性もあります。やってるのは特定のグループだと思うので目撃者が写メとって 通報できるシステムがあればいいと思います。

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