横浜駅近くの個性的な店舗と住居が混在する「アネックス横浜ビル」に突撃!
ココがキニナル!
「アネックス横浜」というマンションが気になります。古着屋とか雑多なお店が入り4階以上は住居スペースですが店舗もあるようです。ガールズバーなどのお店もあります(maniaさん/コウコウさん/kash2)
はまれぽ調査結果!
アネックス横浜には35年以上に渡り、世相を反映した個性的なテナントが多数入居。その理由は「オーナーの度量の広さ」だった!
ライター:関 和幸
テナントエリアは飲食店や古着、ヘルスも入店(つづき)
さて、続いて向かった2階にはファッションヘルス、ガールズバー、パブ、スナック、洋風居酒屋、中古レコードショップがある。
階段を降りて正面にガールズバー「Rouge(ルージュ)」
通路入って左側にはファッションヘルス「キシミール」がある
反対側の様子はこんな感じ
お話を伺えたのはスナックの「3Q(サンキュー)」。
ドアに貼られたお店の看板
スタッフのアイコさんによれば、お店がオープンしたのは2016(平成28)年。客層は30代〜40代の常連が多いとのこと。
シックな雰囲気の店内
入り口の卵型オブジェは、アイコさんのお友達がプレゼントしてくれたもの
そして、私たちはテナントエリアの最終フロア、1階へと向かった。
1階の様子はこんな雰囲気
1階にあるテナントは、鍼灸院、パブスナック、ガールズバー、タイマッサージ、小料理屋、スナックなど。
まず取材させていただいたのが、スナック「New大地」。2005(平成17)年にオープンしたこの店は、1階という立地もあり、客層は20代〜50代と幅広い。
この看板が目印だ
スタッフの方によると、「常連客も多いですが、一見さんや女性客もよく来ます」とのこと。午前0時までは1時間2000円で飲み放題・カラオケ歌い放題のため、さくっと飲みにくる人やカラオケ帰りで歌い足りないお客さんなどもいるそうだ。
スナック「New大地」のスタッフはお客さんに家族のように接しており、気兼ねなく過ごせるのが魅力のよう。長く営業が続けられる理由は「お客さんとの信頼関係を大切にしている」からだそうだ。それを物語るかのように、お店のホームページや名刺をお客さんが作ってくれているという微笑ましいエピソードを聞かせてくれた。
赤を基調にしたレトロな雰囲気の店内
洒落たコースターと灰皿はこの店のオリジナル
常連客の中に、偶然にもはまれぽ読者の方がいたので、お話を伺う。鶴見区在住の熊田充博(くまだ・みつひろ)さんは週4〜5回というヘビーなペースで来店。なんと開店当初から通っているとのこと。
「近くに会社があるから、会社帰りに寄っています」
出勤している平日のほとんどを過ごしてしまうこの店の魅力は「ママさん含め、スタッフの方が兄弟のように接してくれ、居心地がいいところ」だそうだ。
取材時は不在だったが、こちらがママの静香さん
次にお話を伺えたのが、路面に接しているセレクトショップ「Lafayette(ラファイエット)」店長の端山雅人(はやま・まさと)さん。
ブラックミュージックが流れる店内には、さまざまなアパレル商品が並んでいた。同店はオリジナル商品をメインに、小物やファッション雑貨・CDなどアパレル以外の商品も取り揃えており、海外で直接買い付けたアイテムや国内のセレクトブランドの商品も販売しているとのこと。
店長の端山さん
お店は広々としており、いろいろと見て回りたくなる
ちなみに、同店がアネックス横浜にオープンしたのは2014(平成26)年。以前は、横浜市内の別のビルで2つのフロアに分かれて営業していたのだが、1つのフロアで、かつ路面店で出店ができるとして、アネックス横浜への入居を決めたそうだ。
現地で買い付けた品の中には大手セレクトショップでは手に入らない掘り出し物もある
テナントエリアはアパレル関係から中古レコード、食品、マッサージ、風俗、バー、スナック、居酒屋まで想像以上にさまざまな業種のお店が入り、しかもそれらがうまく共存している。実に多様性に富んだユニークなビルだという事が改めて確認できた。
多種多様な店が入っているビルオーナーに直撃!
このように多種多様なテナントが入るアネックス横浜の秘密をぜひ伺いたい、ということで同マンション(管理会社)のオーナー、戸張治行(とばり・はるゆき)さんにお会いした。戸張さんの家系は明治時代から横浜に住んでおり、生粋のハマッ子である。
戸張さん
戸張さんによれば、アネックス横浜の約80世帯(マンションエリア・テナントエリア全体)のうち、住居として使われているのは13〜14世帯。もともと同マンションの商業テナントは1〜3階のみ、4〜6階は居住用という構成だったという。しかし、横浜駅から徒歩10分以内という利便性から、「住みたくて借りる人」より「商売をやりたくて借りる人」が増え、現在の形になったそうだ。
完成当時のアネックス横浜。竣工は1982(昭和57)年
また竣工した当時は、同マンションの建設場所周辺に民家もまばらにあった時代。商業施設はほとんどなかったが、近隣にダイエーが出店したことから、これからにぎやかになるぞ・・・と予測し、建設したとのこと。
竣工当時の横浜
時代の空気を感じさせるビルのパンフレット
また10年ほど前まで、アネックス横浜はデリバリーヘルスの店舗がひしめきあう、風俗店のメッカとしても有名だったそう。さらに風営法改正により、このエリアでは営業できないはずの店舗型ヘルスが現在も入居している(風営法改正前から営業していた為、存続が可能だったとのこと)。ただし、現在の同ビルは防犯カメラ18台でしっかりガードされており、警察署・消防署との連絡も緊密。ビル全体の消防検査・防災訓練も年2回、しっかりと行っているそうだ。
テナントへの入居希望者とは、必ず会って話をすると言う戸張さん
ユニークなテナントが多い理由を伺うと、まず「外国人」「業種」といった条件で断らず、「人間」を見て入居審査をしていることだと話してくれた。また、横浜駅西口は大きなテナントビルが多く、アネックス横浜のような手頃な広さの物件が少ないことも、ユニークなビジネスを始めたいオーナーにとっては魅力的なのではないか、とのことである。
業種などの肩書ではなく、人間を見て入居基準を決め、テナント料を安くする。オーナーの優しいお人柄が、何ともユニークな商業ビルを存続させている理由なのかもしれない。
取材を終えて
見た目からは近づきがたい雰囲気があるものの、中に入れば魅力的なお店がひしめくアネックス横浜。特に面白かったのは、アネックス横浜ビル内の雰囲気の違うスナックを、はしごして楽しんでいるという常連さんのお話だった。このビルのお店には素朴で人懐っこい人が多く、ついつい居心地が良くなり、通ってしまうのだそうだ。
やはり人間と同じく、ビルも見た目だけで判断するのは間違っているのだろう。ぜひ、思い切ってこの不思議な魅力を持つ建物を訪れていただきたい。
-終わり-
取材協力
iPhone修理のクイック 横浜西口店
住所/横浜市西区南幸2-9-9アネックス横浜506
電話/0120-883-919
営業時間/午前11時~午後8時
https://iphonequick.com/shop/yokohama
アジアン・マート
住所/横浜市西区南幸2丁目9-9アネックス横浜308
TARANTURA(タランチュラ)
住所/横浜市西区南幸2丁目9-9 アネックス横浜309
電話/045-323-1789
営業時間/午後12時~午後8時
スナックBar 楽々
住所/横浜市西区南幸2丁目9-9
スナック3Q
住所/横浜市西区南幸2丁目9-9
電話/045-620-6323
スナック New大地
住所/横浜市西区南幸2丁目9-9 アネックス横浜1階
電話/045-323-4655
営業時間/午後6時~午前5時
https://www.yokohama-new-daichi.info/
Lafayette横浜店
住所/横浜市西区南幸2-9-9 アネックス横浜110
電話/045-312-9577
営業時間/午前11時~午後8時
https://www.lafayettecrew.jp/
https://www.instagram.com/lafayette_yokohama/
※情報は取材当時のものです
マキシミリオンさん
2018年11月14日 17時23分
グーグルストリートビューで場所を確認したら、入口にお巡りさん2人がそれぞれの人に職質しているような。。。怪しげな雰囲気いっぱい。