横浜市が同性カップルの環境を支援するための条例制定を検討するって本当?
ココがキニナル!
横浜市が同性カップルの結婚に相当する関係を認める条例の整備を進めるというのは本当? 性的マイノリティーはどう受け止め、何を望む?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
同性カップルの「結婚に相当する関係」を認めるために条例整備を検討するよう、林文子市長が指示。性的マイノリティー支援団体は歓迎
ライター:はまれぽ編集部
同性カップル支援に前向き
2015(平成27)年2月18日(水)、横浜市の林文子市長は同性同士のカップルが「結婚に相当する関係」を築ける環境づくりを支援していく方針を明らかにした。市の担当部局はどういう支援が望ましいかを整理し、条例制定を目指す。
同性カップル支援の方針を明らかにした林市長
東京都渋谷区は同性愛者や性同一性障害などの「性的マイノリティー(=性的少数者)」の権利を守るため、区内に住む20歳以上で申請のあった同性カップルに対して「結婚に相当する関係」という証明書を発行するという、条例案を2月上旬に区議会に提出。
林市長の発言は、この流れを受けてのもの。条例が可決されれば全国初の事例となるという。
横浜市は2011(平成23)年度に改訂した「横浜市人権施策基本指針」の中で、性的マイノリティーについて「人権を尊重するとともに、啓発に取り組んでいきます。また、事業所・学校においても、これらの人々に対する理解を深めていく取組が求められます(原文ママ)」と記している。
林市長の指示を受けた横浜市市民局人権課の森智明(もり・ともあき)課長は「始まったばかりで、具体的にお話しできることは現段階ではありません」との返答。
横浜市では「始まったばかり」
しかし「性的マイノリティーの方々が、どのような生きづらさを抱えているのかを把握しなければならない。渋谷区や、それに続いて世田谷区も同様の動きを見せているので、先進事例があれば参考にしつつ、性的マイノリティー支援団体などとも情報交換をしていきたい」と具体的な道筋を話してくれた。
性的マイノリティー支援団体の反応は?
では、性的マイノリティーの支援団体はどう受け止めているのか。
2002(平成14)年に設立、2007(平成19)年から神奈川県と協働で性的マイノリティーの支援などを行う横浜市のNPO法人「SHIP(シップ)」の星野慎二(ほしの・しんじ)代表に伺った。
SHIPの事務所
星野代表は今回の市の方針について「これまでタブー視されてきたもの(同性愛)に対し、行政がしっかりしたスタンスで扱ってくれることは賛成」と話す。
その上で「10年ぐらい前までは性的マイノリティーは笑いの対象だったが、メディアでも取り上げられるようになり、可視化されるようになった。このような取り組みが教育現場をはじめ、社会に広がる第一歩になってほしい」と期待を込める。
性的マイノリティーへの認知は上がっている