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2月1日に天国へ旅立ったズーラシアのオカピ「レイラ」が歩んできた歴史とは?

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ズーラシアでオカピが亡くなりました/ズーラシアのオカピ「レイラ」の歩んできた歴史は?(そうてつボーイさん、ウル虎の冬さん)

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国内初のオカピとして、ズーラシアで繁殖や出産などを経験し、国内のオカピ飼育に多大な功績を残した。人気面でも貢献し、彼女が生きた証は今後も残る

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ライター:田中 大輔

2月1日、1999(平成11)年の開園当初からよこはま動物園ズーラシアのシンボル的存在として人気を集めたオカピのレイラが亡くなった。
 


ズーラシアの顔だったレイラ(画像提供:よこはま動物園ズーラシア)
 

ジャイアントパンダ、コビトカバと並び“世界三大珍獣”に数えられるオカピは、20世紀に入ってから発見された動物。
中央アフリカにあるコンゴ民主共和国の限られた地域にのみ生息するキリンの仲間で、茶褐色の体に縞(しま)模様の入った脚が特徴的だ。

ズーラシアのオープンに先がけ、1997(平成9)年に国内で初めてキィァンガ ともにア メリカから来日し、3度の出産に望むなど話題を振りまき続けたレイラ。
その人気者の生涯を偲(しの)び、彼女が残した功績を振り返っていこう。



試行錯誤の連続

現在、国内ではズーラシアのほか、金沢動物園や上野動物園で計6頭のオカピが飼育されている。
中でもズーラシアは、国内初の個体であるレイラと、現在は金沢動物園で暮らすキィァンガの飼育に始まり、2頭の間での繁殖に成功するなど、園の顔としてともに歩んできた歴史がある。

ズーラシアを訪れ、同園の須田朱美さんに話を聞いた。
 


キィァンガがモデルというポスターの前で
 

須田さんはオカピについて「神経質な動物ですが、一方で人にフレンドリーに接してもくれます」と話す。レイラは「その中でもおっとりした性格」だったそうだ。

来園当初はオカピ舎が作られた「アフリカの熱帯雨林」ゾーンは完成前で、現在モウコノロバがいる場所で展示されていたレイラ。

欧米での飼育例はあったものの、国内では初めての動物だ。
担当職員がアメリカで研修を受け万端の準備は整えたが、日本の気候にどう対応するのか、エサとなる葉はどんな種類にするか、どう確保するのかなど、試行錯誤が続いたという。
 


園内にたたずむオカピの像。シンボリックに扱われているのが分かる
 

臆病な性格のため、上空を飛ぶヘリコプターにビックリして飛び上がったこともあるそうで、新しい環境を少しでもいいものにしようとする動物園スタッフと新しい環境に慣れようとするレイラたちの奮闘が続いた。

公開までの1年半の時間を使い横浜の環境に少しずつ馴染んだレイラは、キィァンガとともにすぐに人気動物の仲間入りを果たした。
なにしろ、動物園ファンも動物好きの人も、ほとんどの人が見たことのない動物なのだ。
「お客さんにもワクワク感があったと思います。たくさんの方がレイラたちに会いにズーラシアにいらっしゃってくださいました」と須田さんはレイラに思いを馳(は)せた。