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新山下運河にある年季の入った小屋はどんなところ?

ココがキニナル!

新山下運河にある、横浜市の検潮所。中はどうなっているのでしょうか?年季の入った小屋なので気になります。(ぽぽ1さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

新山下の検潮所は本牧に移転し現在は解体済だった。中には検潮器という潮位を計るための装置が設置されていた!

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ライター:ほしば あずみ

幻の新山下検潮所?



新山下運河にある年季の入った小屋だという、検潮所。検潮所とは、潮位を測る場所のこと。いったいどのような小屋で、中の様子はどうなっているのだろうか。

さっそく検潮所を管理している横浜市港湾局に問い合わせてみたところ、意外な返事が返ってきた。
「新山下の検潮所は2011年10月に先日解体工事が終わって、現在はありません」
去年解体?なんというタイミングであろうか。もしかして年季が入っていたというだけに老朽化が原因? 

検潮所は現在本牧に移転し、稼働しているとの事。そこに行けば検潮所の中がどうなっているのかを見る事はできるという。新山下の検潮所解体の経緯や検潮所のはたらきを知るため、まずは港湾局で話を伺う事にした。
 


本牧にある港湾局の維持管理ビル
 

対応してくれた港湾局維持保全課の福瀧さん(左)と新保課長


「新山下の検潮所の小屋は2011(平成23)年10月に解体され、検潮所の機能は同年の9月には本牧に移転しています」と福瀧さん。
それはやはり、老朽化に伴う移転だったのだろうか。

「いえ、新山下の検潮所は運河にかかる霞橋という橋のたもとにあったのですが、この橋を架け替える事になり、その工事のために検潮所も解体したんです。敷地内にはほかに港湾局の倉庫などもあったんですが、今は更地にして資材置き場になっています。検潮所は今後も本牧に残し、橋の工事終了後も新山下に検潮所を戻すことはありません」
 


霞橋のたもとにあった新山下検潮所(横浜市港湾局提供)。確かに年季が入った外観だ


余談ながら架け替えられる霞橋には、かつて新鶴見操車場跡地に架かっていた「江ヶ崎跨線橋」の部材を移築・再生するという。霞橋は今から115年前の1896(明治29)年に建設された貴重な土木遺産。「かながわの橋100選」にも選ばれたものだという。
 


旧江ヶ崎跨線橋
 

横浜市道路局による工事後の霞橋イメージ図


新山下検潮所の廃止は、検潮所の老朽化によるものではなかった。
だが、検潮所が「年季のはいった小屋」だったのは確かで、新山下で港湾局が潮位観測を始めたのが1951(昭和26)年。先日まで残っていた小屋も、1973(昭和48)年に建て替えられて以来、使われ続けていたものだったという。

「中にあった検潮器も古いものでしたからね。移転にあたって最新式に取り換えました」
キニナル検潮所の中には、検潮器と呼ばれる装置が置かれているだけだったとの事。
ではその検潮器とはいったいどのような装置で何をするためのものなのか。
 


新山下検潮所内の様子(横浜市港湾局提供)。木枠の装置が検潮器