横浜市内のアットホームで美味い洋食店巡り。「関内編」「横浜・野毛編」「東急東横線編」に続く4回目となる今回は元町・山手エリア。
事前調査での好評ぶりが冴えた、個性が分かれる3軒。こじんまりと良質な味を追求する店、前評判イチの名店、そしてほのぼのアットホームに料理を楽しめる店の3軒を紹介。
　

石川町「洋食ホシ」

JR根岸線石川町駅からほど近く。飲食店が軒を連ねる一角に、こじんまりとしながらも渋みのある外観が目をひく「洋食ホシ」。
　

レトロ感漂う外観
　

ランチメニュー

中へ入ると、カウンター6席に4人掛けテーブルが2つ。こじんまりとしているが、窮屈さはまったく感じない。少々、時代をさかのぼったなという、良きタイムスリップ感もある店内。そして厨房内と壁にはキニナルものがあった。
　

かっこいいキャッチフレーズと
　

ちょっと傾いた棚

店主の方にテーブルへ案内していただき、ハンバーグステーキとミックスフライを注文。
しばし待つ。隣のテーブルの女性客からは「おいしいね～」「これぞ洋食～ってかんじ～」の声。期待も高まる中、注文の品が到着。
　

ハンバーグステーキランチ（800円）
　

ミックスフライランチ（800円）

ライスとマグカップに入った味噌汁、それに店主の方が漬けたぬか漬けがサービスで付く。
ハンバーグは粗挽きでジューシー。デミグラスソースがほどよい甘みなので、肉感の強いジューシーなハンバーグとよくからみ、ライスがすすむ。

ミックスフライはヒレカツ・エビフライ・クリームコロッケの3種。ヒレカツは、驚くことに箸で切れるやわらかさ。粗めのパン粉でサクサク香ばしい衣に、噛むとほどけるようなやわらかさのヒレ肉の食感と旨み、とても美味い。小ぶりなエビフライは一口噛むと、プリっと食感も良く、エビの旨みが衣の中から広がってくる。クリームコロッケは刻んだハムがなつかしい味わいを感じさせてくれる優しい味つけ。
　

店主の星正広（ほしただひろ）さん

ここ石川町で27年間、ひとりで店を守ってきたという星さん。洋食ホシのこだわりを尋ねると「デミグラスソースの味を・・・保つことと、あと・・・丁寧に、一品一品を作ることだけかな」と、しっかりと言葉を選び、話してくれた。
　

夜はおつまみで一杯やるお客さんも多いとのこと

「最強の無名店」という言葉に偽りない味と家庭的な風情を持つ洋食ホシを後にし、石川町の老舗洋食レストランの名店へ。