緑区内に建設予定の児童相談所「一時保護所」の現状は?
ココがキニナル!
緑区内に建設される予定の児童相談所一時保護所の着工が遅れているとニュースで知りました。地元の方が反対していたようですが、現在の状況はどんな感じなんでしょうか?
はまれぽ調査結果!
地元自治会は今年1月に建設の受入れを表明。市では来夏の開所を目指し整備を進めているが、一部住民からは未だ反対の声も上がっている。
ライター:はまれぽ編集部
横浜市が緑区上山の市有地に建設を計画している、北部児童相談所(都筑区・港北区・緑区・青葉区管轄)の「一時保護所」。その建設をめぐり地元住民から反対運動がおこり、本来2011年秋頃としていた着工予定から、大幅に整備スケジュールが遅れている。
一時保護所とは、児童虐待や親の養育放棄などの理由により、家庭で暮らすことができなくなった子ども(2歳から18歳未満)を一時的に保護する施設のことで、通常は児童相談所(以下児相)内に併設される。
市内には他に中央児相(南区)、西部児相(保土ヶ谷区)、南部児相(磯子区)があり、この3ヵ所には一時保護所が併設されているが、北部児相だけ一時保護所が設置されていなかった。
近年、一時保護の必要性がある子どもの数が急増している背景もあり、市では早急な整備を目指していたが、北部児相が入る都筑区総合庁舎内にはスペースを確保することができなかったため、今回の計画に至ったという。
地元住民たちの反対の理由はどこにあるのか、また現場の状況はどうなっているのかを確かめるため、直接建設予定地を訪れてみた。
建設予定地は住宅街のど真ん中
閑静な住宅街が広がる緑区上山3丁目。地図を頼りに街中を歩いていると、フェンスに囲まれた更地を見つけた。フェンスには「建設断固反対」と書かれた横断幕が張られている。どうやらここが建設予定地のようだ。
緑区上山3丁目の建設予定地
横断幕には断固反対の文字
周囲には多くの戸建て住宅が立ち並び、何軒かの住宅前にはフェンスと同様に「建設反対」を訴える横断幕が張られているのも確認できる。
写真奥の住宅にも横断幕が張られている
市の資料によると建設予定地の敷地面積は約1,300㎡。ここに延べ床面積1,000㎡、2階建て、30名ほどが入居する一時保護所を作るとしている。
また、この場所を選定した理由として「北部児相から比較的距離が近い」、「造成工事の必要がない更地であること」などを挙げている。
しばらく現地を確認していると、地元住民と思われる男性に遭遇したので声をかけてみる。
予定地のすぐ近くに住み、反対運動にも携わっているというこの男性。「市のこれまでの説明には納得いかないことが多すぎます」と憤りを隠せない様子で、建設にまつわるこれまでの経緯を説明してくれた。