鎌倉の「ブックカーニバル」はどんなイベント?
ココがキニナル!
6月に鎌倉で「ブックカーニバル」なる、本のイベントが開催されるらしい。古本市や大人の朗読会があるらしいので調べて欲しい。(swaneeさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
町と本をつなげ、本と人、人と人の出会う場となってほしいとの願いから企画されたイベント!個性的な出店がある鎌倉初の一箱古本市などが行われる。
ライター:ほしば あずみ
古本+αの試み
(続き)
本棚を眺めていると、確かに本の森に迷い込んだような気持ちになってくる。「ブックカーニバルinカマクラ」も、こうした本をただ並べ売るだけでない、もっと本を楽しもうという気持ちからはじまったイベントだという。
「本屋なので本を通じた交流の場を持ちたかった」と荘田さん。
鎌倉の地で本のイベントを企画することで、もっと本と町、本と人をつなげたいとの思いでブックカーニバルは生まれた。本を通じてお客と売り手、そしてスタッフなど、人と人が出会う場となったり、本をもっと楽しむきっかけとなる、そんなイベントになればと願っているそうだ。
ブックカーニバルのチラシ。ワラ半紙風のざらっとした手ざわりにこだわりを感じる
ブックカーニバルならではの特徴は?
鎌倉で「一箱古本市」が開催されるのは、これがはじめての事。
「一箱古本市」とは、東京の谷中、根津、千駄木(いわゆる谷根千)の不忍通り界隈の「不忍ブックストリート」と呼ばれる地域で2005年から始まったイベントで、みかん箱一箱程度の売りたい本をおのおのが持ち寄り、点在する協力店の軒先を借りて販売するというもの。
近年では日本各地で同様の企画が開催され、本好きや町歩き好きな人たちを中心に知られるようになった。
古本以外にもリトルプレスや雑貨などを扱う店、鎌倉の本屋、出版社、そして鎌倉市立図書館も参加する。鎌倉市立図書館は図書館が発行した本(新刊)を販売する。鎌倉市図書館100周年を記念して出版した本で、これは鎌倉市外への販売はない限定本となっている。
「本好きなライターさんなど、個人が出展しているお店もありますし、鎌倉の雑貨店からの出展もあります。実店舗を持たない、ネット上の古本屋さんも参加します。それぞれ個性的なお店が独自のコンセプトで一日古本屋さんとなるんです」
たとえば小説や写真集、自作の絵本などを出展する店、児童書や漫画、洋書の店などもあれば、「こわいものは暮しを楽しくする」をテーマにオカルトや怪談系の本を出展する店もあるそうだ。
本だけでなく、しおりやポストカード、骨董などの雑貨もあるという。
「不忍ブックストリートの「一箱古本市」は町中の軒先で開催されますが、今回のブックカーニバルでは由比ガ浜公会堂という公民館を会場にして行います。
会場となる由比ガ浜公会堂。歴史ある建物だ
建物が2階建てなので、1階を小カーニバルとして、ボランティアによる絵本の読み聞かせ「おはなし会」を開催します。どんな絵本が登場するかは当日のお楽しみです。
2階が大カーニバルで、メインの「一箱古本市」の他、サブイベントである「旅への誘い~旅カーニバル~」という、雑誌「SWITCH」の編集長による旅本の展示や、世界中を旅している夫婦が発行しているリトルプレスの販売、劇団員による「大人の朗読会」が企画されています」
由比ガ浜公会堂(鎌倉市由比ガ浜2丁目7-21)は由比ガ浜中央商店街沿い、六地蔵交差点そばにある。最寄駅は江ノ電「和田塚」駅になるが、鎌倉駅西口からも御成商店街を抜けて徒歩5分ほどで行ける。
ブックカーニバルの開催は6月10日(日)、時間は10時~16時、入場無料。
絵本の読み聞かせ「おはなし会」は、10:30からそれぞれ1時間ごとに14:30まで5回開かれ、読み聞かせの他に手遊びなども行う(小さな部屋なので、読んでいるときの途中入場は、一部制限する可能性あり)。
「大人の朗読会」は、鎌倉を拠点として活動する劇団、「紅月劇団」の主宰、石倉正英氏による夏目漱石『夢十夜』の朗読。
開演は16:00からで、チャージは投げ銭となっている。
まとめ
「古本屋めぐり」や「まち歩き」は一つの趣味やカルチャーとして浸透しつつあり、「一箱古本市」はそうした人々に支持されるイベントとして各地で企画されている。
ブックカーニバルinカマクラは「一箱古本市」をメインにしながらも、それだけにとどまらず「おはなし会」や「大人の朗読会」でさらに間口を広げ、小さな子どもから大人まで、誰でも楽しめる文字通りのカーニバル(祝祭)を目指しているようだ。
紫陽花も色づきはじめた6月の鎌倉。散策がてら「一箱古本市」の箱の中を覗いてみてはいかがだろう。そこからつながる出会いが待っているかもしれない。
―終わり―