東横線の名残はそこここに

道はゆるやかに下り、やがて地上と同じ高さになる。そこは黒い砂利敷きの広場になっていた。1946(昭和21)年に廃止された旧「新太田町駅」の跡地。2006(平成18)年、緑道のプレ・オープニングイベントが行われた場所でもある。
　

桜の木が記念植樹された旧「新太田町駅」跡
　

東横フラワー緑道の名を刻んだ石碑もある

旧「新太田町駅」跡を越えると一部に木材とレールを使った路面が現れた。
かつて使用されていたレールだろうか。
　

ここに線路が通っていた事を示すレール

写真奥に見える小屋のようなものは地下トンネルの換気口で、数十メートルおきに設置されている。
この足元を今の東急東横線が走っているという証といえるだろう。
　

花壇に咲くインパチェンスの花蜜をオオスカシバがさかんに吸っていた
　

ここから国道1号線をまたぐため、歩道橋になる

歩道橋にはエレベーターも設置され、階段下は自転車置き場として利用されている。歩道橋の橋げたは、東横線時代の高架を活用しているそうだ。

歩道橋そばで赤い看板が目立っていた「うち家」という炭火ホルモン焼きの店に、フラワー緑道オープンで何か変化はあったか尋ねてみた。
　

支度中のところをお邪魔した

店主は不在だったが、奥さんによると客足にこれといった増減は感じないとの事だった。

「この店は東横線が地下化された後に開店したので、お客さんの数はあまり変化を感じないです。ただ目の前がずっと工事中だったし雰囲気もあまり良い感じではなかったので、緑道がオープンしてきれいになって、良かったです」と語ってくれた。

歩道橋を渡ると東横線反町駅。緑道にも、地下の反町駅へ直結するエレベーターが設置されている。
　

レールを思わせるタイル敷き。広場になっているのが、地上にあった旧「反町駅」跡

旧「反町駅」跡までくると、道沿いに見えてくるのが依頼にあった「SPA反町」こと「反町浴場」だ。