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名刀正宗、その子孫が鎌倉で包丁を製作しているって本当?

ココがキニナル!

鎌倉で正宗の子孫の方が包丁を作られてるらしいので取材してください。気になります。(にゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鎌倉時代から受け継がれてきた刀匠、正宗。現在は、24代目にあたる方が、鎌倉市御成町にある「正宗工芸美術製作所」で、刀や包丁などを製作している。

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ライター:河野 哲弥

正宗の包丁は、1万円台が中心



同店では、和包丁をはじめとし、出刃、牛刀など常時50本ほどの品ぞろえがあるそうだ。これらの売れ行きに応じて、随時製作もしている。

価格は、安いもので数千円程度。1万円から2万円の包丁が売れ筋で、板前らのオーダー包丁になってくると、数十万円するものもあるそうだ。
 


刀や包丁などの原材料を溶かす、鍛冶場
 

包丁などは、機械を使ってたたき、鍛えていく
 


最後の仕上げ、「研ぎ」の現場


もちろん刀も扱っている。販売は登録証を所有している人に限られるが、こちらは数十万円から数百万円までピンキリ。寒川神社に納めた御神刀などは、さらに1ケタ違ってくるそうだ。


最近では、新たな作風も?


また、店の前にあるベンチや、ロウソク立てなどのオブジェも、山村さんの作。しかし、「試しに作ってみたけど、全然売れないから、今は作ってない」とのお話だった。



ステンレス包丁の登場と、これからの刀鍛冶



そんな同店だが、包丁は売れているのだろうか。

山村さんによれば、「和包丁は、長持ちする分、一度買ってもらうと買い換え需要がない」とのこと。既にご近所には行き渡ってしまったので、今は観光客や外国人のお土産が、同店を支えているという。
 


外国人を意識した、刀の原材料の説明


「日本人の生活の中には、刀に由来することわざも多い。しかし今では、外国人の方が包丁や刀に詳しい」と、嘆き節も聞こえる。言われてみれば、「元のさやに収まる」や「相づちを打つ」などは、刀にまつわる言葉である。

刀をトンテンカンテン鍛えるときに、小ぶりの鎚(つち)でリズムを取りながら次にたたく場所を示すのが、本来の「相づち」なのである。
 


店舗の外にある、全国でも珍しい「相づち神社」、刀の神様を祭る


また、山村さんによれば、ステンレス包丁との一番の違いは、使っている間に鉄分がしみ出していくことだという。これが味覚に微妙な影響をもたらすので、調理のプロは、和包丁を手放さないらしい。

簡単に言えば「おいしくなる」ということなのだろう。当然、貧血などにも、効用が見込める。和包丁は、繊細な味を楽しむ日本料理には、なくてはならない道具なのだ。
 


こちらは、「包丁ができるまで」の展示


そんな中、今山村さんが期待していることは、鎌倉が世界遺産に登録されて、外国人観光客が増えることなのだとか。



一生ものの和包丁、一度使ってみては



「鉄は水分が大敵なので、水気を十分取ることが大切。柄のまわりが腐るとグラグラしてしまうので、刃面と付け根の部分を念入りに拭けば、一生使える」と、山村さんはいう。

個人的な話になるが、実は筆者は家で、刀鍛冶の作った包丁を愛用している(「正宗」ではないが)。キャベツなどを切ると、切れ味はもちろん、その音も違う。細胞膜が切れていく「バシュッ」といった音がするのだ。

ときどき研がなくてはいけないのが煩わしく感じられるかもしれないが、その後の切れ味も、料理が楽しくなる重要なポイント。

ぜひ一度、鎌倉時代から続く業物の匠を試してほしい。おそらく包丁や料理に対する認識が、全く違うものに感じられると思う。


―終わり―
 

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  • 新藤五国光・正宗・貞宗……と続いて行く超名刀の血筋が、今なお活躍されていると知り、日本人としてとても心強く、うれしい限りです。今後も連綿と続いて行って欲しいと願わずにはいられません。日本の誇り、そのものですからね。自分は大したお力にはなりませんが、包丁をいただきに行こうかと思っています。

  • 新藤五国光・正宗・貞宗……と続いて行く超名刀の血筋が、今なお活躍されていると知り、日本人としてとても心強く、うれしい限りです。今後も連綿と続いて行って欲しいと願わずにはいられません。日本の誇り、そのものですからね。自分は大したお力にはなりませんが、包丁をいただきに行こうかと思っています。

  • 私が20歳のころ喫茶店に勤務していた時の店長(マネージャー)さんがタオルに包んで大切にしていた牛刀が正宗でした。その時に「鎌倉の正宗という包丁で良い包丁だ」と教えてもらいました、マネージャーさんは よほど忙しくなければカウンターに入らないのですが包丁を大事にされていました。時の立つのは早いものでその日から20年程経過してしまいましたが鎌倉の見学を兼ねて 喫茶店を営んでいる妻と憧れの正宗の牛刀を購入しに行ってきました、その頃はすでにアイアンの制作をされてましたね、その話から25年程立ちましたので正宗と出会って45年になります。正宗は錆びにくいし 切れ味も良いですよ。

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