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普段は立ち入り禁止で一般人は見られない!? クルーズ旅行の玄関口、大さん橋の非公開エリア「CIQ」プラザを特別大公開!

ココがキニナル!

大桟橋にはエアポートにある出入国審査もあると思いますが、どのような仕組みでやっているのでしょうか?エアポートと全く同じ仕組みなんでしょうか?小市民には叶わぬ夢。取材してもらえないですか?(しげさん)

はまれぽ調査結果!

横浜港大さん橋国際客船ターミナルからクルーズ船で海外に行く場合も、空港と同じような手続きをCIQプラザで行っていた。

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ライター:三輪 大輔

税関での役割は?



続いて、税関の役割を横浜税関にてお話を伺った。
 


横浜税関本関で取材に応じる菅さん(左)と美濃輪さん
 

税関の検査が行われるのは、主に船舶が日本の港から海外へ出航・また海外から入航する時である。なおCIQプラザのような大規模なスペースが確保できるのは、国内では横浜、神戸などの施設環境が整備された場所だけだ。ちなみに2013(平成25)年の10月には、大麻を密輸しようとしていた旅行客の入国時、横浜港大さん橋国際客船ターミナルの税関検査で摘発され告発されている。
 


入国管理局での手続きとは



9月26日(金)、飛鳥Ⅱの出国当日。出国手続きが午後1時からだったので、取材を渡航客が来る前に終わらせなければならないため、午前11時から。なんと午後1時を過ぎると、CIQプラザは外国という扱いになり、「日本ではなくなる」らしいのだ。

当日の取材で改めて横浜港大さん橋国際客船ターミナルの大橋さんのお世話になった。撮影の旗と腕章をお借りし、関係者以外立ち入り禁止の部分に潜入していく。
 


撮影許可をいただいて立入禁止部分の取材が可能に
 

立入禁止の看板を超えて潜入取材開始
 

まずは税関部分の検査である。先日の設営で予めセッティングが済んでおり、後は出国する人を待つだけの状態となっている。
 


税関と出国審査の設営が済んでいるフロア
 

税関で聞いた話を思い出し、多少の緊張感を感じながら、税関検査前の保安セキュリティ検査のためX検査機や金属探知機を抜ける。
 


実際に金属検査機が作動して驚く
 

金属探知機と手荷物検査が終わると、次は職員の方が座るテーブルで外国製品の持ち出し届を行う。現在、税関の職場では女性の活躍が進んでいるとのことで、この日も実際に市瀬(いちのせ)さんという女性職員がいた。また税関職員の方は2ヶ国語が話せるバイリンガルは当たり前で、トリリンガルの方も多くいるとのこと。職員になるには、語学力は必要とのことだ。
 


税関職員の斎藤さん(左)と市瀬さん
 

このカウンターで行う「外国製品の持ち出し届」では、海外物の腕時計やブランド物のカバンなどの届出を行う。届出を忘れてしまうと、帰ってきた時に行われる入国手続きで引っかかり、別途関税が発生する可能性がある。また、入国時に引っかかると、作業に時間と手間が掛かるものになるとのこと。出国なら数分で済む作業であるので、出国時に届出をするのが最善だ。
 


外国製品の持ち出し届の説明をする星(ほし)さん
 

外国製品の持ち出し届の原本
 

外国製品の持ち出し届けを実際に記入してみる
 

白手袋を常に装備して丁重に届出品を扱っている
 

また100 万円以上の現金を携帯し出入国する場合や、ワシントン条約など決められた製品を持ち込む場合も注意が必要だ。意外なところでは、漢方薬などが税関で引っかかることがあるらしい。ちなみ「100万円なんて」と思うかもしれないが、旅行先のカジノで一発当てれば、そのくらいの金額を手にする可能性はあるらしいのだ。
  


消費税増税に伴う関税率の入国時用における注意
 

現金の持出・持込に関する注意喚起の張り紙
  

運び屋に対する注意喚起のポスター
 

手荷物検査や外国製品の届出が済むと、次はパスポートを提示する出国手続きとなる。出国部分は、法務省東京入国管理局横浜支局の辻さんにご案内いただいた。
  


法務省東京入国管理局横浜支局の辻利光さん
 

この日は飛鳥Ⅱの乗船人数の550人に合わせて、職員の方が4人座れるようにブースがセッティングされていた。乗船する人数によっては20人以上で対応することもあるそうだ。簡易的な臨時のブースのように見えるが、実は空港にある出入国の審査と同様の業務が行えるようになっている。
 


職員が2人座れる出入国の審査ブース
 

出国に関する注意書きの張り紙
 

また出国の時と入国の時とで、ブースのセッティングのレイアウトが変わる。今回は出国業務であるため乗船口に背を向けてブースが配置されているが、入国の場合は逆向きとなり、乗船口から人が降りてくるのを待つかたちでセッティングがされるのだ。

なお目的地に上陸する場合、横浜には横浜港大さん橋国際客船ターミナルがあるため、ブースを設営し審査をおこなうことができるが、設備がない港の場合は船内で行うこともあるとのこと。全国一律で同じ審査をするため臨機応変な対応が求められるのだ。
 


出国業務を詳細に説明してくれる辻さん
 

出国の審査が完了すると乗船可能に
 

そして税関、出国の審査が終わると遂に乗船が可能となる。ここまでの一連の手続きは、船内の客室のランクなどで分けて行うため、スムーズに進むようになっているとのこと。それぞれの専門家がうまく連携を行うことで、楽しい船旅への乗船作業が行われていた。

何と今回は郵船クルーズ株式会社のご協力もあり、特別に飛鳥Ⅱに乗船させていただくことに。
 


飛鳥Ⅱ専用のボーディングブリッジを潜り船内へ