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ついに決定!? どこからどこまでが「湘南」か? 後編

ココがキニナル!

神奈川に住む者にとって大きなグレーゾーンが存在します。何処から何処までが湘南だと言えるのでしょう?諸説ありますが、はまれぽなりの調査と判断で、何処から何処までと定めて(ポタリんさん/ひろりん。さん)

はまれぽ調査結果!

はまれぽの湘南は海沿いで東は「葉山町と横須賀市の境・長者ヶ崎」。西は「二宮町」まで。理由はその土地に住んでいる人たちがそう思っているから

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ライター:山崎 島

3日目



この日も快晴。
 


茅ヶ崎ー茅ヶ崎ー


この日の目論見は、「平塚は湘南に入るのか問題」の解明。西側は茅ヶ崎までで「平塚は微妙」とお答えの方が多いうえ、平塚以西の回答もかなりあり、ここで分岐するかどうかが大きな問題。

こんな時に限って山崎の一人取材。山岸の「とにかくひたすら笑顔で行けばオッケー!!」というざっくりしたアドバイスを胸に出発。割と不安だ!!

が、平日の茅ヶ崎、みなさん急ぎ足でどこかへ向かわれるご様子で、とても話しかけられない・・・ので、お店を中心に聞き込みをすることに。
 


駅前の通りをまっすぐ行ったところの雑貨屋さん


海外の何気ないおしゃれな雑貨を扱うこちらのお店「TAKK(タック)」のお姉さんにお話をお伺いした。お姉さんは茅ヶ崎に住まわれて14年。

「西は平塚までではないでしょうか。なんでかと聞かれますと、なんとなくですが」とのこと。イメージは海とサザンオールスターズ、マリンスポーツ。突然お邪魔したにもかかわらず、とてもにこやかにご協力くださった。ありがとうございました。
 


そのまま通りを進んだところのお洋服「パシフィックオーシャンブルー」さんにも


ごめんください。中にはいい感じに日に焼けた男性がいらした。「湘南」が似合うおじさま。茅ヶ崎に子供のころから住んでいらして、もう50年近くになるそう。「西は茅ヶ崎まででしょう。平塚は西湘だと思ってますよ」。なるほど、西湘ですか。

一回ここで確認したい。「湘南」より西を「西湘」と言うが、そもそも「湘南」の定義が曖昧なため、「西湘」もぼんやりしていると山崎は考えている。なので「西湘」から「湘南」を割り出すことは敢えてしていませんので悪しからず。
 


約85年前から営業しているかなもり酒店さんにも聞き込み
 

加山雄三さんとお友達だという店主


生まれも育ちも茅ヶ崎の75歳。びっくりするほどお若い。秘訣を、その若さの秘訣を・・・といきたくなったが日も短いので割愛。

茅ヶ崎マイスターな店主さんは、はたしてどう思われているのだろうか。「西は大磯までだね。海がつながっているし。湘南発祥の地も大磯って言われてるでしょ」さすが、説得力のあるご返答いただきました。

それから、少しだけ昔の茅ヶ崎についてもお伺いした。「ここら辺も随分変わったよ。昔は別荘地だったから、500坪とかの大きなお屋敷がたくさんあった。夏はたくさんの人が遊びに来るんだけど、冬は誰も来ないから、商品が売れなかった。夏の売れ残りのビールを自転車で鎌倉まで売りに行ったりしたね」と貴重なお話をしてくださった。
 


小学校6年生の時に店主さんが撮影した店のすぐ前の道路の写真が飾られている
 

現在とはだいぶ違う


かなもり酒店さん、ありがとうございました。
 


サーフショップの細井さん(右)にもお話をお伺いした
 

細井さんとお友達


茅ヶ崎に50年住まわれる細井さんと、在住2年目のお友達のご意見は「“湘南”は茅ヶ崎まででしょ。平塚は西湘」とのこと。湘南のイメージは細井さんいわく「烏帽子岩」で、お友達は「え、分かんない・・・シラス?」とおっしゃられた。シラスって初めて出ました!! シブ爽やかなお二人、どうもありがとうございました。
 


さあジョンジョン行きます。歌でも歌おう
 

面のにーくい子ーは
 

まーないたにのーせてえ
 

青菜切ーるよにぃ
 

ざーくざく切るよぉほー
 

海です。写真の右側のチョモっとしたのが烏帽子岩
 

かの有名な「C」の字ですぞ
 

女子高生にもお話を。将来はミス・ユニバースになりそうなお二人だった


こうして歩きながら、以降19人に聞き込みをした。結果はこちら。

「湘南」の西果てはどこ? 
 

茅ヶ崎 12人
平塚 2人
大磯 3人
二宮 2人


圧倒的茅ヶ崎。ほとばしるほどに茅ヶ崎。ご高齢の方は書物や車のナンバーなどを理由に、平塚・大磯・二宮を挙げられたが、若い人たちはマリンスポーツやサザンオールスターズ、海岸のにぎわい具合などを理由に茅ヶ崎までとおっしゃる方が多かった。

JR平塚駅まで歩いて行っちゃえー! と聞き込みながら1時間歩いた。嫌なところは、地図が読めないゆえ距離感が分からないまま「歩けるよねー」とお気楽に進みだしてしまうとこ。
 


風が寒くって
 

相模川にかかる湘南大橋に到着
 

噂の相模川を渡って
 

平塚に到着


ここからの質問は「平塚は湘南に入るのでしょうか?」デリケートな質問ゆえ、平塚魂あふれる方に2~3発殴られる覚悟でお聞きする。
 


良いカメラをお持ちで


歩道橋の上で富士山を撮影している、平塚に在住の男性に聞き込み。「平塚は入るんじゃないでしょうか。いたるところに“湘南”掲げていますし。湘南ベルマーレとか。入れてくれてもいいんじゃないでしょうか」とのお答え。「湘南」のイメージは暖かい気候。なるほど。ありがとうございました。
 


海岸でも
 

聞き込み


以降11人に聞き込みました。ほとんど平塚ご出身、在住の方にお話をお聞きしたのだが、みなさん「平塚も入れてほしがってるし“湘南”でいいんじゃない?」とのお答えが多かった。特にみなさん「気にしてない」そうで、変に覚悟決めていった自分が恥ずかしくなりました。あと、お顔出しNGな方が多かったなあ。

集計結果はこちら。
平塚は「湘南」に・・・
入る:7人
入らない:4人
 


「湘南ってほど盛り上がってない」など若い子は結構辛辣


ここが「最西」と決定する判断材料が足りないため、大磯へ行って外から攻めることに。大磯での質問は「大磯は湘南ですか?」で「違う」というご意見が多かったら平塚までが湘南だということなんじゃないかなと思ったの。
 


大磯です


前編でも書いたが、一説では大磯は「湘南」発祥の地とされており「湘南」の文字が刻まれている石碑が「鴫立庵(しぎたつあん)」にあるそう。石碑を目指しながら聞き込みした。
 


独特な雰囲気の理容室「IZUWAKI」の店主にも
 

お話をお聞きした


「クルーカット」という独自のヘアスタイルをお持ちのこちらの理容室。

お店同様魅力的な店主は「もともと“湘南”という言葉は大磯から発祥したといわれているけど、逗子に住む作家がこの言葉を気に入り、作品中でも連発していたため大磯~逗子一帯が“湘南”と呼ばれるようになったんじゃないかな。大磯に住んでいた伊藤博文も“湘南”という言葉が好きで流行らせたとも聞いたことあるけど」

「車の湘南ナンバーを作るときの話し合いも実は大磯で行われたんだよ。いいネーミングだから広い範囲で使いたいということで、現在のエリアに決められたみたいだよ」ととても面白いお話をお聞きしました。

「でも大磯の人間としては、大磯は大磯って感じだなあ。大磯の誇りがあるからねえ」ともおっしゃっていた。地元に興味を持ち、ご自身でお勉強されているんだなあ。山崎も精進致します。
 


約100年前から大磯でご商売されている自転車屋さん


3代目店主のお兄さんは「大磯も湘南ですよ。感覚としては、二宮まで“湘南”だと思うけどね。住んでる人間はあまり意識してないよ」とのこと。

大磯は長く住んでいる方が多く、地元愛が強いことが伺われた。気候もいいし風情もあるし、いつか白髪の似合うやさしい夫と住めたらいいなあ。庭にはリンドウを植えて、週末はチークダンスを踊るんだ! とか妄想しながら鴫立庵へ。
 


鴫立庵
 

そのほど近くには「湘南発祥之地 大磯」の石碑が
 

とのこと


こちらの鴫立庵を建てたのは、江戸時代前期の俳人・橋本崇雪(はしもと・そうせつ)。詳しい生年月日は不明だが、小田原外郎(ういろう)家の出とされている。1661(寛文元)年ごろに大磯に隠棲し、鴫立庵を復興した。この鴫立庵にある石碑の裏に「湘南」という言葉が使われているため、大磯が発祥の地とする一説がある。
 


行ってみます


鴫立庵は大磯町が管理しているため、大磯町産業観光課の宮崎さんとお話をし、この場で取材許可をいただいた。鴫立庵は美しい日本家屋とお庭があり、いつか白髪の似合う(以下略)。
 


お庭の奥に
 

あるこちらの石碑の
 

裏に刻まれている
 

「湘南」の文字


おおお!! 写真では見えにくいが確かに「湘南」が!! こちらの石碑はレプリカだそうで、本物は郷土資料館に展示されている。

鴫立庵にいらした女性の方にもお話伺ったが「大磯は湘南だと思います」とのご意見。今まではぼんやりしたイメージで認識されている地域が多かったが、大磯は目に見える資料があるため、地元の方のほとんどが「湘南」だとしっかり認識されている印象だった。
 


この後海岸に下りてぶーらぶら聞き込みをし
 

西湘バイパス眺めたりして
 

飴いただいちゃった。うれしい


真っ暗になったので帰りました。大磯での計10人の聞き込み結果はこちら。

大磯は湘南ですか?

そう思う:8人
そう思わない:2人

大磯も平塚も湘南ってことですね。長くなってしまいましたが、次でラストです。