港の見える丘公園

『FENCEの向こうのアメリカ』／柳ジョージ

続いては定番のデートスポット「港の見える丘公園」を目指す。
横浜市南区出身の歌手・柳ジョージは『FENCEの向こうのアメリカ（1979〈昭和54〉年）』で“石畳の坂を昇”って港の見える丘公園に足を運んでいる。
　

石畳の坂は「谷戸坂（やとさか）」という
　

近くには「石畳の階段」もある
　

そして、坂（階段）を上った先にあるのが・・・
　

港の見える丘公園
　

石畳の坂を昇れば　海のみえる丘に出た
防波堤に当る波間に　俺を呼ぶ声が聞こえた

『秋の気配』／オフコース

“港を見下ろせるこだかい公園”は、小田和正率いるオフコースの『秋の気配（1977〈昭和52〉年）』にも登場する。
　

間もなく訪れる春の気配を感じながら港を見下ろすのもいいかも！
　
あれがあなたの好きな場所
港を見下ろせるこだかい公園

馬車道・桜木町・長者町

『馬車道』／研ナオコ

続いては学生時代を振り返る大人のデートコース。研ナオコの『馬車道（1976〈昭和51〉年）』では、かつて市電「花園橋」線が通っていたルートを散策している。

「昔は市電の通りだったよ」
あなたの言葉が　静かに響く

花園橋すぎ　紅葉坂まで
窓の頬寄せ　表を見れば

“昔は市電の通りだったよ”というとおり、本牧1丁目を出発する市電は、花園橋（中区山下町）、尾上町、馬車道、桜木町、高島町とかつての横浜のメイン・ストリートを通っていた。

「花園橋」は1973（昭和48）年に首都高速道路羽田線の建設によって埋め立てられたが、親柱が中華街にほど近い横浜市立港中学校の門柱として、国の登録有形文化財になっている。
　

今なお威厳を残す親柱
　
「学生服で通った道さ」
懐しそうに　あなたは言った

紅葉坂とおり　桜木町へ
ママに抱かれた　可愛い坊や

“学生服で通った”という紅葉坂を通って桜木町へ向かう2人。

　

紅葉坂から桜木町へ
　
桜木町から　今馬車道へ
若葉の並木を　見上げて歩く

そのまま馬車道に向かうと、足元に小さな子犬がじゃれついてきて、2人は“幸福みつけた”馬車道でなじみの店へと向かう。
　

馬車道にいた、かわいい子犬たち
　
二人の足元　じゃれつくように
小さな仔犬が　ついてくるよ

「昔の馴じみの店に行こう」
幸福見つけた　今馬車道へ

ここで「大人のデート」でもう1ヶ所。馬車道を散策し、なじみの店でティータイムを過ごしたであろう2人は「少しお酒でも」ということで、少し足を伸ばして中区長者町の「エイトセンター」へ。


『長者町ブルース』／クレイジーケンバンド

以前も紹介したが、クレイジーケンバンドの『長者町ブルース（1998〈平成10〉年）』に登場する「夜のコーナー」があるのだ。
　

大人の薫り漂う夜の街

無窮花の薫りにつられ
迷い込んだ夜のコーナー