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八景島シーパラダイスの「普段は聞けない水族館ウラ話」を一挙公開!

ココがキニナル!

シーパラでジンベエザメを飼育し始めた理由は?/八兵衛が天国へ旅立ったが七海ちゃんの今後は?/サメがサバやイワシを食べる?/うみファームはアジを唐揚げするだけ?(だいさん/彩雲さん/黒蕎麦さん/nobさ

はまれぽ調査結果!

ジンベエザメ八兵衛なきあとも七海ちゃんは元気。同じ水槽内にいるサメはイワシやサバを食べていて、うみファームではアジ以外の魚も食べられる

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ライター:大和田 敏子

サメとイワシやサバが同じ水槽に!? 食べられてしまわないの?



次に、これもキニナルに投稿されていた疑問「サメがイワシやサバと同じ水槽に入っている」という件について、教えていただく。

アクアミュージアムで1番大きな水槽には、3匹のサメがいる。「シロワニ」というサメでほかのサメより白っぽいので、この名がついたのでは、とのこと。ちなみに、サメのことを「ワニ」と呼ぶ地方もあるそうだ。
 


シロワニの体長は3メートル超
 

ここは、水中エスカレーター・アクアチューブから見ることのできる水槽
 

イワシやサバ、アジが泳いでいるのが見える
 

この水槽は食用として馴染みのある魚を多く展示しており、10種類ほどの魚がいるそうだ。
 


確かに、サメもイワシと同じ水槽で泳いでいる
 

投稿者と同じように、これでは、イワシがサメに食べられてしまうのではと心配になるのだが、なんと、これは意図的に「食べられる仕組み」になっているらしい。

イワシのような自然界の弱肉強食の中にあって「底辺」に近い位置にいる魚は、天敵がいなくなると気が緩んで、群れがバラバラになってしまうのだそう。

そこにあえて捕食者(サメ)を入れることで緊迫感を与え動きを良くし、利用者に「自然に近い群れの様子」を見せることにしたという。
 


群れになって泳ぐイワシの様子は見事
 

もちろん、捕食者であるサメに別のエサも与え、サバやイワシが減り過ぎないように調整している。それでも、かなりの数のイワシやサバが食べられてしまう。
 


サメはイワシを食べている・・・と分かった!
 

イワシが常時5万匹以上いるように調整するため、飼育員が2ヶ月半ごとに1万匹を補充している。サバは2000匹程度になるよう、年間100匹ほど追加。サバは、年々大きくなり「食べられないように知恵をつける」のでそれほど多く減ることはないそうだ。

サメは夜行性。ほかの魚は夜に寝ているので、寝込みを襲われて食べられてしまうことが多いそうだが、昼間でも食べられるケースも多々あるという。

サメがイワシを食べる時、イワシの「群れ」に突っこんでいくので、水槽にぶつかる「ドン」という音がするのだそう。
 


イワシに迫るサメ!?
 

バックヤードで仕事をされていることが多い阿部さんでも、週1回くらいはお客さんに「イワシがサメに食べられているけど大丈夫か?」と心配して尋ねられることがあるそう。なので、実際にはもっと多くの人が、そうした場面を目撃したり、スタッフに尋ねたりしているのではとのこと。

日本人は魚食文化があるのであまり「残酷」というイメージをもたれず、自然界の本来の姿をきちんと説明すると理解してもらえるそうだ。
 


ギンザメやホシエイと並んで泳ぐ姿も見られた
 



展示の仕方の工夫は? 死んでしまった魚はどうするの?



八景島シーパラダイスでは、生きものの展示の仕方にどのような工夫がされているのだろうか。

「海や生きものに自然に興味を持ってもらいたい」と安部さんは言う。「生きものがいる環境を含めて見てもらいたい」という姿勢だ。

そのため、それぞれの水槽ごとに、東京湾、相模湾、深海、海草が生えている海域といったテーマを持って展示されている。
 


「海草が生えている海域」ミズダコ、メバルなどを展示
 

「東京湾に潜る」アオリイカなど多くの生きものがいる
 

水槽の上には環境についての説明も。これは「相模湾の深海」
 

個別に生きものを展示している水槽もある
 

ミズクラゲ
 

ちょっと聞きにくいのだが、ずっとキニナっていたことを尋ねてみる。もしも展示している生きものが死んでしまったら、どうなるのだろう。安部さんに教えていただく。

水族館ではまず、死んでしまった魚を回収して、死因を明らかにするために解剖したり、症状を確認したりする。その後、冷凍してから処分するのだそう。
 


タカアシガニもいる
 

ほかの魚に影響を及ぼさないように注意することが必要。魚がかかりやすい病気は日常的にあり、気づくのが遅いと水槽内の魚が全滅する恐れがある。投薬や生きものが落ち着く環境を作って対処し、病気になりやすい魚は、裏でほかの水槽に入れて治療してから水槽に戻すのだという。
「何年も世話をしていると調子の悪い魚は見て分かりますね」と安部さん。

いつも、コンディションの良い状態で、生きものの展示を見られるのには、こうしたスタッフの方々の日々の努力があることに、あらためて気づく。