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68年の歴史に幕!? 綱島の歴史ある温泉施設「東京園」閉店の経緯とは?

ココがキニナル!

綱島の温泉「東京園」が急遽閉館が決まったようです。4年後の営業再開を目指すという噂も。地下鉄新駅の影響?毎日通ってるお年寄りはどうなる?(布団から出たくないさん/輪太郎さん/スさん他多数のキニナル)

はまれぽ調査結果!

多くの人から愛されてきた東京園は、新駅建設のため5月19日(火)をもってひとまず休業。その後、仮店舗での営業の可能性も告知されている。

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ライター:松崎 辰彦

“東京園での思い出は宝物です”



5月19日。この日を境に東京園は、ひとまず休業に入る。
おなじみのお客さん、あるいは従業員の表情はどのようなものだろう。

館内にはお客さんに向けて、お礼の挨拶がマイクで流れていた。入店する人も多い。家族連れ、友達同士。宴会場はカラオケで盛り上がっていた。
 


続々とお客さんが入店する
 

 

大広間に多くの人が集う


そして取り壊されるであろう壁には、寄せ書きが。
“東京園での思い出は宝物です”
“独身の時は一人で、最近は親子で長年楽しませていただきました。たくさんの思い出をありがとうございます”
“再開、心待ちにしています”
 


 

 

さまざまな言葉が寄せられる


いままでの感謝、そして再開を待ち望む寄せ書きが多い。誰もがひとかたならぬ思い入れを持っているのである。

お客さん同士で「また会おうね」あるいは「元気でまた会いましょう」など、別れを惜しむ場面も。まぎれもなく、ここは小さなコミュニティの役割を果たしていたのだ。

綱島に住むという70代の男性は「25年前からほぼ毎日通っています。なくなってしまうのは残念です。再開したらまた来たい」と話した。

「持ち込み可能で、お金もかからず、気軽に来られる場所だったんです。庭の桜がよく、春になると河津桜とソメイヨシノが花を咲かせ、すごくきれいでした。四季折々の庭の風景が楽しめるのがいいです。たまに若い人の中に入って、仲よくして気分をリフレッシュしています」
 


 

 

 

美しい庭も魅力だった


肺や腰の手術をして、その度に温泉に癒やされているという。彼は壁に寄せ書きを残した。
 


 

多くの人から休業を惜しまれる


親子3代で訪れているという母60代、娘30代、そして孫という3人は、昔20年ぐらい綱島に住んでいて、娘さんが幼稚園の時に東京園に来ていたとのこと。

(娘)「小さい時によく訪れました。レトロな感覚が好きです。こんなところは今はないですよ」
(母)「昔はこういう雰囲気のところよくあったけど、今はないでしょ。一日過ごせてしまいます。いろんな人がいて、すごくいい。雰囲気がよく、年齢関係なく楽しんでいるのがいいです」
東京園がなくなることについては・・・。
(娘)「駅ができ、便利になるのは良いけど、そのために失われるのはすごく残念です。何らかの形で、この雰囲気を残してほしいと思います」と別れを惜しんだ。



人びとに愛されてきた東京園



「1年前から通っています。今日は、最終日だから来ました」という40代の歌川さん夫婦は東京都在住。

――東京園のよさとはなんでしょう?
「一言じゃ伝えられないけれど、老若男女いるなかで排他的ではなく、みんなが飲んで歌って楽しんでいるのがいいですね。持ち込みOKで自由な感じだけど、羽目を外す人もいないし、縛りがないなかで秩序が保たれているところがいい」

「ここに来れば、歳を取っても楽しく過ごせると思います。仲間内では、東京園のことを『天国』と呼んでいます」と歌川さん。

――東京園がなくなることについては?
「本当に寂しく残念。こういう空間をつくれたら良いなと思います。この雰囲気を受け継ぎ、次の世代に引き継ぎたいですね」とのこと。
 


歌川さんご夫妻


一方で、今日初めてきたという人も。30代のフカヤさんは東京都在住。
「ネットのニュースなどを通じて最終日を知り、初めて来ました。前から気になっていて、歴史がありそうだと感じていました」

―― お湯に浸かった感想は?
「温泉の黒湯が新鮮でした。建物やお客さんの昭和な感じがよかったです。コミュニケーションの場所として成り立っていて、できれば憩いの場として残してほしいと思います。寄せ書きをみて、東京園が愛されていることを感じました」
 


フカヤさん


そして従業員の方に話を伺うと「10年以上勤めていますけど、なくなってしまうのが本当に残念ですね」とのことだった。

多くの人から愛されている東京園。4年後の復活を、期待したい。



取材を終えて



東京園の魅力は、その黒いお湯のみならず、世代を超えた人びとの間の触れ合いだった。初対面でも気安く声をかけあうことができ、ごく自然に友人となれる場など、そうそうあるものではない。東京園は、実に貴重な、多くの人を結びつける空間だったのだ。

こうした東京園の存続を望み、1万人を超える人びとが署名したが、願いはかなわなかった。
時代の流れ、といってしまえばそれまでだが、多くの人が切ない思いをしていることだろう。
 


休園中は仮店舗を検討中とのこと


最近は若者に人気だったという東京園。メールやインターネットにはない、すべてを脱ぎ捨てた上での交流に魅力を感じていたのだろうか。時代が変わっても、人を癒すのはやはり人なのである。

工事期間中でも、東京園は規模を縮小して銭湯のみの営業を検討しているという。5月20日現在、まだくわしい情報は入っていないが、今後の動向に注目したい。
 


赤い煙突はよみがえるか



─終わり─
 

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  • 新しくオープンしている温泉もあるけど、やっぱりお湯の柔らかさが違う。体の芯から温まるのし、ゆっくりできる。いろんな種類の風呂が無くっても、ゆっくりできた。いつオープンするか待ち遠し。東京園がなくなって、困っている人はいっぱいいると思います。

  • う~ん、(T_T)またですか、邪魔だから退けと言っているのかな?悲しい世の中ですな。

  • 地元民ですが、毎日近くを通りながら、今日、この記事に接するまで気付きませんでした。近いうちにまた…と気軽に思っていて迂闊でした。温泉が枯れてしまわないような工法を採り、東京園も新路線も共存して、よその鉄道会社線にもある、温泉とコラボした駅、鉄道会社も東京園を新綱島駅の名物にするくらい、駅名を「新綱島・東京園前」にするくらい大事にしてほしいし、昭和の雰囲気も充分に残した「リゾート」なんて気取ったものでなく「憩いの場」として、ずっと続いてほしいです。

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