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戸塚の店構えが渋い老舗バー「ザ・サラリーマン」に突撃!

ココがキニナル!

戸塚小学校前の「サントリーパブ ザ・サラリーマン」はサラリーマンでにぎわっている風でもない。固定客のみで一見さんは入りづらい? 店構えが渋いので「おひとりさま」で入りたい(wakiraさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

人間の深みやぬくもりや繰り広げられるカウンター越しの会話が加わり「おひとりさま」で訪れたい魅力的な「唯一の」古き良きバーだった

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ライター:秋山 千花

「唯一」の「サラリーマン」



長い歴史を持つ店だからこそ、その店名にも創業当時の時代背景を感じさせる想いがある。

「サラリーマン」という言葉に勝手に庶民的なイメージを思い描いていた筆者。しかし、同店のイメージする「サラリーマン」は、創業当時・経済成長の時代の憧れの対象たるサラリーマンのイメージなんだとか。

「当時、ネクタイをして大きな会社に勤めるサラリーマンは憧れだったんですよ。今でいうところのエグゼクティブ」とマスター。

移転時につけられたという「THE」の冠についても「ザ・グレンリベット」「ザ・マッカラン」などに代表される格式あるシングルモルトウイスキーにつけられた「唯一の」というニュアンスを伝える冠詞のイメージで用いたという。
 


「THE」は「唯一」の証
 

バーの店名としては風変わりにも思えるネーミングだが「だからいい」「覚えやすくてよい」と愛着を覚えてくれるお客様も多いのだとか。

マスターも「確かに入りづらいよね」と笑顔で話すように、客層は圧倒的に常連さんが多いが「初めての方でも、もちろん歓迎ですよ」とのこと。

 


お酒のバリエーションはざっと100種類以上
 

サントリーのシングルモルトウイスキーが中心だが、それ以外にも輸入ウイスキーやワイン、カクテルなど、さまざまなメニューが用意されている。
 


ワインクーラーの中にはロマネ・コンティも
 

ボジョレー解禁日には飲み比べのイベントも行っているのだとか
 

ナンバリングされた限定品や梅酒樽熟成のウイスキーなど珍しいボトルも多い
 

店構えと品ぞろえから、ちょっとお高いのではとキニナルところだが「サントリチェーンバー」をうたう同店だけに、モルトウイスキーは1杯800円からと比較的良心的。お客様に気軽に楽しんでもらいたいとの想いから、1杯300円のバーボンも用意しているそう。

ここでマスターから「せっかくなので何か飲みますか?」というありがた~いお誘い。ぜひぜひ!
 


1杯目はやっぱりシングルモルトウイスキーのロックでしょ
 

いただいたのは、サントリー「白州」12年のオンザロック(1000円)
 

実は筆者、ジャパニーズウイスキーは久々
 

我々日本人にとって、あまりにもメジャーすぎるサントリーのウイスキー。それもあって、なんとなく通ぶって、あえてあまりメジャーでない輸入酒ばかりを選んできた筆者だが、今回改めて10数年ぶりにサントリー・ウイスキーを口にした感想は・・・
 


こっ・・・これは! うまいじゃないか!
 

なんというのだろうか? 言うなれば透明感のある繊細な味。

自身もウイスキーが大好きだというマスターも「いろいろ飲んでみて、やっぱり繊細でよくできているなと思うのは、結局、日本のウイスキー」とサントリーウイスキーを高評価。日本人の繊細な舌と、丁寧な記録によるブレンドが、ウイスキー造りに見事にハマったのではないかと分析する。

「日本のウイスキーは海外の方にもファンが多いんですよ」とマスター。同店には、ウイスキーの本場スコットランド出身の常連さんも「山崎」を飲みに来るのだとか。鎌倉観光などで戸塚駅周辺に宿泊する海外からの観光者がふらりと立ち寄ることも少なくないという。
 


本日のお通し(500円)はポテトサラダ
 

お料理の担当は、マスターの奥様・洋子さん。マスターと結婚する以前から大ママの元、この店で働いていたという洋子さんと、洋子さんの作る料理は、この店のもうひとつの顔。

「もともと料理をするのは好き」という洋子さん。テレビの料理番組などからヒントを得ているというオリジナル料理は、家庭的な中にもアイデアのあふれるスペシャルな味。今回いただいたポテトサラダも一見すると、我が家のポテトサラダと変わらない普通のポテトサラダだが、一口食べると全くの別物!

「そんなに変わったことはしていないのよ」と教えてくれた美味しさの秘密は、ずばりクリームチーズなのだとか。なるほど、だからこんなにクリーミーなのか! これ、絶対マネしたいアイデア。
 


フードメニューは少なめのようですが・・・?
 

「メニューに書いてあるのはごく一部。あとは日替わりでいろいろオススメしたり、リクエストで作ったり」と洋子さん。

釣り好きのマスターが釣って来た魚を使ったカルパッチョや煮付けなどが食べられることもあり、食事をメインに訪れる常連さんも多い。
 


オススメのパスタは、アサリのたっぷり入ったボンゴレビアンコ(1000円)
 

マスターのお父様が本場イタリアで学んだというレシピをもとに洋子さんのアレンジを加えて作られたこちらの一品。ちょっと太めのパスタを使っているため一見するとかなりボリューミーにも思えるが、オリジナルのシソの風味でさっぱりとしているので「女性のお客様でもぺろりと平らげていく」そう。

「いろんなお料理を食べたいというお客様には、予約ですがコース料理も受け付けています」と嬉しい情報も。
 


美味しいお料理で満たされたお腹には爽やかなカクテルがよく合います
 

いただいたのは、熟した房を選りすぐって作られる、やや甘口から甘口のドイツワイン「アウスレーゼ」を凍らせて作るオリジナルカクテル「クリオネ」(800円)。

見るからに涼しげな、飲み口爽やかなカクテルで、これからの暑いシーズンにはもってこいの一品。
 


そして、暑い季節にオススメと言えばもう一品
 

ミントとライムの香りが爽やかなモヒート(1000円)
 

マスター自身「365日お酒を飲んでいる」(洋子さん談)という根っからのお酒好きだからだろう。

美味しくお酒を飲んでいると、どんどんいろんなお酒をオススメしてくれる。
 


こちらは、マスターのオリジナルブレンドウイスキー(600円)
 

「ザ・サラリーマン」の店内写真を使い、古いラベルのように加工したというパッケージは、マスターの手作り。
 


赤味がキレイなこちらのカクテルは・・・?
 

なんだろう? 身体が浄化されるような自然を感じる味わい
 

二日酔いの日に飲みたいこのお酒も、マスターのオリジナル。
 


赤い色の液体の正体は・・・
 

ボルシチに使われる赤い野菜「ビーツ」のウオツカ漬け。

そのままで飲むとかなりパンチのある泥臭い味わいが漢方酒のようにも感じられるが、それもまた酒好きにはやみつきになりそうな特徴的な味。トニックで割れば、独特の泥臭さも飲みやすく、日頃から不健康極まりない編集部・松山君にもオススメしたい健康的な味。
 


ほら、ちょっと元気になった
 

「お酒が好きだから、いろいろやってみたいんですよね」と楽しそうに語るマスター。いろんなアイデアを試し、それを嬉しそうに勧めるその表情は、まさに人生を楽しむ大人の男の顔。隣にいた大人になりきれない松山氏も「いいですよね、かっこいいですよね」とすっかり惚れ込んでしまったよう。

最後にもう一杯「ぜひ!」と出してくれたのは、コーヒーのウオツカ漬けをトニックで割ったコーヒーハイボール(600円)。もちろん、こちらもコーヒー豆のセレクトからその比率まで徹底的にこだわって作ったというマスターの自信作。
 


食後のコーヒーならぬ、食後のコーヒー酒
 

期待を裏切らないコーヒーの豊かな風味とすっきりとした後味は、一日の締めくくりにベストマッチングな優しい味わいだった。

取材時に店を訪れていた常連さんに「ザ・サラリーマン」についてお話を聞いたところ「キニナルお店っていうより、キニナルマスターですよね」との回答。
 


自称通りすがりのサラリーマンさんは現在恋人募集中!
 

取材中、マスターはお酒の話以外にも、趣味の釣りの話やダイビングの話、そして高校生の指導やレフェリーをしているというボクシングの話、さらには自宅で飼っているという4匹の猫の話と実にさまざまなおもしろい話を聞かせてくれた。
 


趣味の話をするマスターの顔には満点の笑顔
 

多趣味で好奇心旺盛なマスターと、そんなマスターをしっかりとサポートするお料理上手の奥様・洋子さん。イキのあったおふたりなら、きっとこれからもたくさんのアイデアあふれる一品を披露してくれることだろう。
 


デザートのクリームチーズのマーマレードがけもお酒にぴったり
 


取材を終えて



バーの魅力は、その店のインテリアや提供されるメニューだけで作り出せるものではないと筆者は思う。

その店全体の雰囲気を作り出す人間の深みやぬくもり、そしてそこで繰り広げられるカウンター越しの会話・・・。それらの要素が加わった時に初めて「おひとりさま」で訪れたい魅力的なバーになり得るのではないだろうか?

「ザ・サラリーマン」には、美味しいお酒と料理がある。

そして、温かい笑顔で迎えてくれるマスター夫婦がいる。

「おひとりさま」でも、友人同士でも、ご夫婦でも・・・。
キニナル戸塚のバー「ザ・サラリーマン」は、どんなお客様にも優しい、居心地のよいお店だった。


―終わり―
 

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  • 学生時代の思い出がよみがえってきました。はまれぽを見ていてググッと来ることはたまにあったが、今回はいろんな記憶が読みがってきて思わずコメントしてしまいます。大学生だった時、当時の知人女性(恋人未満)がアルバイトしてました。何度かお店の前までは行き、通り掛けに中をのぞいたりしたな。戸塚の思い出と言ったら、古い商店街にあったカナールとモスバーガー、またその先にあったザ・サラリーマン。青春だったな。ただザサラリーマンは大学生の時はどうも敷居が高かった。あれから20年余り、社会の荒波にもまれ、思いもかけず横浜に戻ってきて、家庭も持った40過ぎの中年サラリーマンになった今なら、ザ・サラリーマンに入れそう。

  • 以前、戸塚に職場があった頃、毎日前を通りましたが、確かに入りづらい店構え。中はこんな感じだったんですね。

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