日本最高速というエレベーターに乗って約40秒。69階に到着！　エレベーターの扉が開くと、うわぁ！　真っ白！　一緒にエレベーターに乗っていた人が「白すぎてまぶしい！」と思わず声を上げていた。
　

真っ白です！
　

エレベーターを降りたところで、笑顔で迎えてくれたみなさん

　
ナビゲーター（案内役）の女性に、視界ゼロについて伺うと、「みなさんびっくりされつつも『珍しい』と喜んでくださいます。エレベーターを出たところで『わっ』と歓声があがりますね」と答えてくれた。

おすすめの楽しみ方を聞いてみると「雷の日は楽しいです。稲妻がよく見えます」とのこと。取材で訪れた日は残念ながら雷はなかったが、運よく（運悪く？）雷の日に展望フロアに来るとレアな光景が楽しめそう！
　

視界ゼロの日に、雲が晴れてこんな光景が見えることも！（提供写真）

　
では、これから展望フロアを360度ぐるりと回って「視界ゼロ」を堪能・・・
　

真っ白。ほんとに視界ゼロです
　

今日は誰も使いません・・・

　
実は、最初の雲の驚きだけで、後はずっと白い。退屈するかな、と思っていた筆者だが、窓の外をよく見ると、雲が動く動く・・・。

かなり、神秘的です
　

筆者は飛蚊症なので、この真っ白の中に黒い線が見えてます
　

天使が出てきそうです。天使の羽をつけたマイケル・ジャクソンを思い出します・・・
　

雲が薄くなってくると、下が見えてくる

　
時間を忘れて一人雲を見続ける筆者。傍目には「なにやってるんだこの人」と思われそうだが、ほんとうに、雲が流れるさまが神秘的で、見飽きない。とそこへ、感動的な一瞬が！
　

あれだけ雲が厚かったのに、晴れ間がさして青空が！　神々しい・・・
　

こんなのが出てきそう（フリー画像より）

　
と、窓にへばりつくように雲を眺めていた筆者、疲れてきたので一休み。
視界ゼロキャンペーンにはドリンク券がついてくるので、これをカウンターで提示すれば1杯無料で飲み物が飲める。
　

入場券についてきます

　
メニューは、暖かい飲み物が2種類、冷たい飲み物が10種類。コーヒーやオレンジジュースのほか、グラスビールの注文もできる。
　

平日実施の「雨の日キャンペーン」と共通

　
たとえばホットコーヒーは通常430円なので、入場券が1000円→700円になって300円割引＋ドリンク代430円がサービス＝合計して730円もお得！

引換券の対象外ではあるが、人気メニューであるスカイフロート（650円）をご紹介。
　

スカイフロート（650円）を注文

　
ベリーがたっぷり入って、ソーダとの相性も抜群。空と雲を表すかのようなカラーがかわいい。「視界ゼロ」は、ちょうど・・・
　

こんな感じ

　
気付けば小一時間、一人で過ごしてしまった筆者。視界ゼロ、思いのほか楽しかった！

ここで、「視界ゼロキャンペーン」について、スカイガーデン事務局に詳しくお聞きした。「視界ゼロキャンペーン」が始まったのは、2007（平成19）年12月。「お客様がせっかく来られたのに、視界ゼロにより何も見えなかったのでは気の毒なので、少しでも喜んでいただけるように」と企画されたそうだ。

なお、「視界ゼロ」は土日祝日に適用、平日で天気が悪い日は、「雨の日キャンペーン」として、同じく入場料が700円になり、生ビールとソフトドリンクの中から好きなものが選べるドリンク券がつく。「雨の日」キャンペーンは当日のジャッジメントタイム（営業開始から閉館２時間前までの毎正時）に、みなとみらい地区に雨が降っていた場合に実施。例えば、10時に雨が降っていて「雨の日」キャンペーン実施が決定し、そのあと直ぐに雨が止んでも11時までは継続される。

来場者の評判は悪くないようで、「当初の予定より多くの人に来場いただいています」とのこと。「視界が悪くても、ドリンクが飲めてゆっくりできるなら」という人が少なくないのだとか。

現在「視界ゼロキャンペーン」のスタートから9年目。「視界ゼロ」は長く愛されているキャンペーンのようだ。

取材を終えて

取材前、「こんな天気が悪い日に展望フロア？」と周囲からいぶかしがられたが、意外や意外、面白かった！　デートや家族連れも楽しいかもしれないが、私のおすすめは一人で！　視界ゼロの中、時間を気にせず流れる雲を眺めている時間はまさに非日常。想像力をかきたてられ、日常の喧騒も忘れ、特別な時間が過ごせること間違いなし。

スカイガーデン事務局の方によると、「普段見られないような幻想的な景色が楽しめるので、雲の上に浮かんでいるような感覚が楽しめます。視界ゼロの日の展望フロアは、普段よりゆっくりと時間が流れるように感じられるので、しばし時を忘れ、安らぎと憩いの世界に身をゆだねてみてはいかがでしょうか」とのこと。まさに、そんな感じ！


―終わり―