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鎌倉の紅葉スポットを探し歩く旅。大仏が行く秋の山歩き!

ココがキニナル!

これからの季節、紅葉が目の保養になりますね。一風変わった県内の紅葉のビューポイントの特集をお願いいたします。(Ryo.ACさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鎌倉の紅葉の見頃は12月上旬。大仏の散歩では小さな秋しか見つけることができなかったが、まもなく鎌倉の木々は赤や黄に鮮やかに色づく模様

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ライター:永田 ミナミ

天園でひと休み



横浜市内最高峰は標高156.8メートルの大丸山だが、市内最高地点は大平山山頂から続く尾根に位置するこの「天園峠の茶屋」あたり(159.4メート ル)である。つまりランドマークタワーの展望台(273メートル)はあるものの、地に足をつけて最も高いところから見張らせるのはこの茶屋ということにな る。
 


そんな峠の茶屋のなかは紅葉シーズン前でもたくさんの人で大盛況
 

ご主人の小檜山洋市(こびやま・よういち)さん。おひさしぶりです
 

この日は昼食をとる時間もなかったということで、盛況ぶりはGWに大仏が訪れた日を上回るものだった。小檜山さんによると紅葉のピークは「12月の初めだね」ということで、あと2週間ほどで茶屋から眺める山々は赤や黄に染まることであろう。
 


この日3度目の光り輝く海へと至る山々が赤や黄に彩られた風景を想像してみる
 

写真絵葉書に用いられるやりかたで着色してみた、大仏の頭のなかの2週間後の風景
  

と想像をふくらませたところで2.2km歩いた渇きを癒すべくラムネ(200円)を購入
 

そしてもう一度思いを凝らして紅葉に包まれている自分を想像して
 

その残像を楽しみながらよく冷えたラムネで喉を潤す。ああ、おいしい
 

と思ったら半眼の視界でよく見えずビー玉止めのくぼみを上にして飲んでいた
 

ラムネのはじける炭酸で気分爽快。スタートからここまでGWのときよりもぐっと短い2.2kmということで、実にちょうどいいハイキングである。
 


おやつも食べてしまおうかな、と買ってきていた鳩サブレーを取り出す大仏
 

こういったところで食べるサブレーははっとするほど美味で高揚 大仏
 



そして、瑞泉寺へ



さて、ラムネと鳩サブレーで小腹を黙らせ、峠の茶屋を出発したのは午後3時。着いたのが午後2時半ごろだったから30分ほど休憩したことになる。
  


来たのとは別の道へ。ここを少し降りると「日源荘」の石碑があるはずである
  

歩いていくとすぐにもうひとつの売店の案内が。石碑はもうすぐだ
 

そして売店を過ぎたところで瑞泉寺方面に進むと
 

「荘源日」の文字が刻まれた岩を発見。これである
 

日清・日露戦争で武勲(ぶくん)をあげ、日本海海戦での歴史的勝利により「アドミラル・トーゴー」として欧米列強国に名を知られたあなたが建てた山荘がなくなったいまも、そのときにあなたが植えた落葉広葉樹を見に、毎年たくさんの人が訪れていますよ。
 


そう呟いて、大仏は再び歩きはじめた
 

GWに歩いたときに一度見た景色をなぞる楽しみもあったが、初めて歩く瑞泉寺への道は未知の楽しみがある。
 


歩きはじめるとすぐに獅子舞方面と瑞泉寺方面との分岐点へとさしかかる
 

獅子舞は紅葉狩りの絶好のスポットなので惹かれるけれど、このあたりもやっぱり色づく葉は少ない。ということで、このまま瑞泉寺方面へと進むことに。
 


この道中にもいくつか面白いものがあるとどこかで読んだ気がするので楽しみ
 

と言っても瑞泉寺まであと1.1kmなんだねえ、と素敵な切通しを抜けていくと
 

「貝吹地蔵」と書いてある石碑を発見
 

地蔵がすわっているのは斜面を少し上ったところだが、階段のような石段が少し見えている。下のほうは土と木の根が覆っているのだろうか。登れなくもなさそうなので挨拶することに。
 


山のなかで雨風に耐え、ご苦労さまです
 

石碑の下に立てかけられた手書きのプレートには「新田義貞の軍に攻められ(1333年)自害した北条高時の首を守りながら敗走する北条氏の部下を助けるため貝を吹き鳴らしたという」とある。
 


いま降りてきたこの斜面を甲冑に身を固めた武士たちが駆け登っていったのだろうか
  

私たちが生まれたのは同じころかもしれないねえ。左手に抱えているのは法螺貝かな
 



やぐらがいっぱい


 


貝吹地蔵に別れを告げて瑞泉寺へと山道を降りていく
 

5分ほど歩くと右手に大亀石なるほぼ枯れ枝に覆われた岩もあり
 

さらにそこから1分歩くと「やぐら」が見えてきた
 

するとその先の茂みのなかにも
 

茂みが切れた岩肌にもやぐら
 

パトロール隊が標語を添えた有刺鉄線の向こうには「偏界一覧亭」跡があるが非公開
 

「偏界一覧亭(へんかいいちらんてい)」は、瑞泉寺がある錦屏山(きんぺいざん)頂に臨済宗の禅僧、夢窓疎石(むそう・そせき)が建てたもので、鎌倉五山の僧侶が集まって詩会を開き、五山文学の発祥の地となったという。
 


その先も山道の左手にまたもや大きなやぐら
 

山道に戻って歩きだすとやぐらに次ぐやぐらで
  

ちょっとしたトルコ中央部にあるカッパドキアのような風景が続くのであった
 

このやぐら群は敗れて東勝寺で自害した北条高時と北条氏一族が葬られた墓所という伝承もあり、「首やぐら」と呼ばれているという。「北條氏御一門廟所」と「書かれ裏側に文政十二年(1829)」と書かれた石標もどこかにあるというが大仏は気づかなかった。
 


そう思って見てみると、やぐらのなかに石が積まれていたり花が飾られていたりする
 

「南無阿弥陀仏」と手を合わせ大仏こと阿弥陀如来は歩きはじめた「さあ行こう」
 

しばらく歩くと味のある道標が。よく見ると柱に「20m 富士山」と書いてあり驚く
 

きっと晴れていれば富士山が見える場所があるんだろうな。しかし本日は曇天なり
 

ということで小さい秋を探しながら歩いていく。真っ赤な木はいつでも遠くにある
 

どんぐりがたくさん落ちている場所もあって秋深し
 

「上の写真、一瞬どんぐりと木の根がへこんでいるように見えるかもしれませんがそれは錯覚です」などと言っていたら瑞泉寺まで約0.4km。
 


紅葉の青田刈りハイキングもまもなくゴールである
 

最後はぐっと細くなった、しかしよく整備された階段を降りていく
 

ゴール。ここからスタートするときはさりげないのでこの案内板が目印ですよ
 



鎌倉駅まで散歩



山を降りて「紅葉が谷(やつ)」という地名もある瑞泉寺の方に見頃を聞いてみると「12月10日くらいですね」とのこと。この日はこのまま鎌倉駅のほうへ歩いていくことにした。
 


すると何気ない道端の木がいい色に染まっていたりするのは
 

よくある話で
 

橋の欄干に川に流れる紅葉が施してあればさらに納得であった
 

そのあとは源頼朝建立の永福寺を「ようふくじ」と読むことに感心したり
 

204号線とぶつかるところに関銭を徴収する「関取場」があったことを知ったり
 

まっすぐな道を見つけてこの先には何があるんだろうと思ったら
 

頼朝の墓があると知り、いつか行ってみようと思ったりしながら
  

いつだって渋滞している204号線を鶴岡八幡宮方面へ歩いていくのだった
 



小町通りで食べ歩き



小町通り近くまでやってきたら、もはや行きつけの「腸詰屋」に自然と足が向く。お目当ては好きなソーセージと好きなビールの組み合わせが選べるいつもの「湘南ビールセット(1000円)」である。
 


若宮大路の参道、ごっそり工事中でびっくりしたねえ
 

本日のソーセージはパプリカ。ビールはシュバルツの大仏ビールと決めております
 

じゃあ、店内でひと休みしていこう
 

ああ、これこれこの味。この深みのある味わいと鼻に抜ける香ばしさ
 

うん、ソーセージも美味しい。パプリカの甘みか華やかな味わいだなあ
 

ありがとうございます、とても美味しかったです。また来ますね
 

腸詰屋を出て小町通りを歩いていくと「鎌倉コロッケ」の文字を発見
 

お、人気の店だね。ここにも寄っていこうかな
 

どれにしようかな。ほほう、必ず食べ歩きか。よほどの人気なんだなあ
 

大仏は「梅しそコロッケ(200円)」と「紅芋コロッケ(200円)」を購入
 

あ、衣がサックサクだ。おお、梅しその風味が口いっぱいに広がるよ
 

梅としその阿吽の呼吸に舌鼓を打ち、続いて紅芋コロッケを食べて「ああちょうどいい甘さだなあ。ほくほくした芋感が最高だよ」と嬉しそうに食べ歩き、あっという間に平らげた。

そして鎌倉駅までやってくると「いやあ、まあはっきり言って今日はいささかフライングだったね。でも楽しかったよ。また近くに来るときは連絡してね」と行って手を振り、帰っていった。
 


取材を終えて



そう、大仏の言うとおり、今回は11月がずいぶん暖かかったせいもあってか、色づいた木はわずか、色づきはじめた木もわずかであった。

しかし、それから3日後、冬は突然やってきた。きっと今週末あたり木々はみるみる葉を染めて、天園峠の茶屋のご主人や瑞泉寺の方が教えてくれたように、来週末は絶好の紅葉狩り日和になりそうだ。

北鎌倉駅を出発したのが午後12時半ごろで天園に着いたのは午後2時半。30分ほど休憩して瑞泉寺に降りたのが午後4時ごろ。そこからのんびり歩いて小町通りまで約30分。
 


午後からでも楽しめるちょうどいい紅葉ハイキングはいかがでしょうか
 

なお、このハイキングコースに限らず、はまれぽでは鎌倉に限らず、横浜や川崎、湘南、相模原、横須賀の見ごろな紅葉の写真を募集するそうですので、あなた のお近くの、あるいは出かけた先で見つけた素敵な秋の風景を、こちらの応募フォームまでお寄せください。以上、大仏でした。

―終わり―
 
応募フォーム(以下の項目を明記のうえお送りください)
・名前(ニックネーム)
・写真を撮影した場所
・写真を撮影した時期
・写真についてひとこと 

 

 

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  • 港南台から鎌倉まで円海山ハイキングしました。紅葉はおまけみたいなもので、横浜とは思えない非日常感が味わえますよね。今度はショートカットして大仏さんのコースをもう一度歩いてみようっと。

  • 鎌倉の紅葉は、ほぼ寺社仏閣や公園に植えられた植栽の紅葉であって山の中をうろついても獅子舞を除き、殆ど紅葉するような場所はありません。

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