横須賀市唯一の水源地「走水水源地」の経路を徹底追跡!
ココがキニナル!
横須賀市の水道は多くが相模川などから引いています。横須賀市内唯一の水源地「走水水源地」がキニナル。(山下公園のカモメさん)
はまれぽ調査結果!
横須賀市の水道の歴史は「横須賀造船所」開業後の1875(明治8)年。以来、軍備の増強、街の発展とともに何度も設備を拡充し水不足を克服
ライター:やまだ ひさえ
地元の味
走水水源地の水は日本の水道水には珍しい中硬水。普通の水道水の硬度が60~70なのに対し、130前後もある。
カルシウムやマグネシウムの含有量が多いので、飲んでみると確かに硬い感じがするが、とても飲みやすく喉をすっと通っていく感じだ。また、水道法上に基づき、塩素消毒されているが、嫌な匂いや味もない。
そして、この水道水を使って新たな横須賀の名産を作りあげたお店がある。市内大滝町、「どぶ板通り」にある「横須賀ビール」だ。
横須賀ビール
地元の食材にこだわり、横須賀らしさを追求している横須賀ビール。
魚に野菜、地元の旬の素材をメニューに取り入れている(提供:横須賀ビール)
同店には1階に醸造設備があり、定期的に数種類のビールを店内で醸造している。
1階にある醸造ブース(同)
取材時では4種類のビールを醸造していた(同)
その1つ、「DOBUITA HAPPY(どぶ板ハッピー)」が走水水源地の水で作ったビールだ。
大きなタンクを積んだ車で走水水源地から水を運んでくる。
醸造長自ら走水から店まで運んでくる
同店によると、「DOBUITA HAPPY」は、「ペールエール」という硬水で醸造するのに適したスタイルのビールだという。
通常の醸造では水の酸性・アルカリ性の度合いを調整する「pH(ペーハー)調整」を行わなければならないが、もともとが中硬水の走水の湧水は、そのまま使うことができるのだそうだ。
走水の湧水に適したビールだ
開店間もないため市から走水の原水譲渡を受けたのはまだ1回だが、好評なら継続を的に譲渡を受けたいとのことだ。
さて、キニナルお味だが・・・。
この時とばかりに取材に同行した編集部・松山によると「DOBUITA HAPPY(写真下左)」は「口に含むとしっかり香りが広がって、程よい苦みが残る。今まで飲んだ中でもトップクラスのペールエール」と、ビールのコンセプト通り笑顔。
ビール好きの編集部・松山も納得の味
また、地元のショウガを使ったという「YOKOSUKA FOREST GINGER(下写真左)」、「時間をかけてゆっくり飲みたい」という「SUZAN DARK」(同右から2つ目)、フルーティーな「HASSE MITSUMUGI WHEAT(同右)」、の4種類すべて飲んでいった。
横須賀の名物になりそうな個性的なビールだ
取材を終えて
2017年の走水水源地一般開放は、4月3日まで。
満開の桜を愛でながら、横須賀市内唯一の水源の水を飲みに行ってはみるのもいいかもしれない。
―終わりー
取材協力
横須賀市役所上下水道局
HP:http://www.water.yokosuka.kanagawa.jp/
横須賀ビール
住所:横須賀市大滝町1-23
電話:046-874-8588
営業時間:10:00~22:00
営業日:年中無休
FB:https://www.facebook.com/yokosukabeer/