横浜でバラを楽しめるオススメスポットは?
ココがキニナル!
横浜でバラを見るならどこがオススメですか?(オスカルさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
今まさに見頃を迎えていて花散歩にぴったりなのは、こども植物園、山下公園、野毛山公園、そして山手です!
ライター:吉澤 由美子
横浜の「市の花」はバラ。決まったのは1989年と最近だけれど、横浜とバラの縁は深い。
明治時代初期、山手にある洋館の庭に咲いていたバラ。西洋のバラは「いばらぼたん」「洋ぼたん」と呼ばれ、当時の日本人にとって憧れの花だった。
凛とした風情の白バラ
外国人居留地から分けられた苗がいちはやく出回ったことで、横浜では市民の庭にもバラが植えられるようになっていく。全国的なバラ栽培の流行に先駆け、大正時代にはすでに横浜市内でかなりの数のバラが栽培されていた。
関東大震災で大きな被害を受けた横浜市にアメリカのシアトル市から援助が贈られた。そのお礼に横浜市がサクラの苗木などを贈ると、返礼としてシアトル市長から何千本ものバラの苗が届けられた。
このバラは「日米親善のバラ」として、横浜各地の公園に植えられたほか、繁殖・育苗を行って苗を横浜市民に頒布したことで、横浜市内にはますますバラが増えていった。
縁と芯の色が違うバラはロマンティックな雰囲気
第二次世界大戦の後、戦火で失われたバラのことを知ったアメリカから「平和のバラ・ピース」の苗木が贈られる。
同時期の1949年に横浜で行われた日米貿易博覧会では、サンフランシスコからバラの生花が空輸された。まだ航空機による旅行も珍しかった時代、バラが空輸されたことは世界的なニュースになった。
横浜の歴史を彩ってきたバラ。横浜市にあるいくつものバラ園は、今がちょうど見ごろを迎えている。これから横浜市花のバラをめぐるお散歩はいかが?
小振りのバラがたくさん花をつけた茂みは風景に華やぎを添える
横浜のバラ「はまみらい」の苗を購入できる こども植物園
横浜市こども植物園は、狩場インター近く
こども植物園には、150種400本のバラが植栽されているローズガーデンがある。
3年前に株を新しくするなどリニューアルしたため、バラの背丈が低く、小さなお子さんでも花を正面で眺め、馥郁(ふくいく)とした香りを堪能できる。
立体的でボリューム感のあるローズガーデン
周りに植えられたハーブ系の植栽がバラを引き立て、緑に囲まれて浮世離れした雰囲気を楽しめる。
また、こちらでは横浜開港150周年を記念したバラ「はまみらい」の苗木も買うことができる。
サーモンピンクで花弁の数が多く、大輪のはまみらいは芳香の強さも魅力
花やつぼみのついた新苗が1500円と手頃な価格
植物園の六浦勉園長は、「あと5年もしたらガゼボ(あずまや)やアーチ上部にもバラが伸びて、いちだんと素晴らしい眺めになると思います」と教えてくれた。
元々横浜市の職員として30年前の植物園開園にも関わっていた六浦園長
ローズガーデン隣の建物には図書コーナーがあって、バラに関する本もある。
今日27日には、「こども植物園バラまつり」も行われる。講演、バラアレンジのワークショップ、写真展などで、バラ三昧の1日を楽しめる。
横浜のバラのルーツ 野毛山公園
1926(大正15)年に開園した歴史ある野毛山公園。野毛山動物園のつり橋を渡った先にあるバラ園では、56種170株のバラが花を咲かせる。
見晴らしの良さも魅力。幼稚園の遠足なのか子どもたちがたくさん訪れていた
1931(昭和6)年に「日米親善のバラ」が植えられるなど、野毛山公園とバラの歴史は古い。第二次世界大戦で昔のバラ園は途絶えてしまったが、近年復活。
みなとみらい21地区や横浜港が一望できる展望台にも近く、広々としたバラ園は爽やかな風が吹き心地よい。
ネームプレートで品種名もわかる