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南区にあるキャンディーズファンが集う店ってどんなとこ?

ココがキニナル!

南区にキャンディーズファンが集まる店があるそうですが、どんなお店なんでしょうか?(濱虎渋蔵さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

キャンディーズを追いかけ、キャンディーズに救われた男の生き様が詰まっているお店です。

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ライター:河野 哲弥

ご存じの方も多いかと思うが、元キャンディーズのメンバーで、スーちゃんの愛称で親しまれた女優の田中好子(たなか・よしこ、本名・小達好子=おだて・よしこ)さんが4月21日午後7時4分、乳がんのため東京都内の病院で逝去された。テレビなどで流されたその印象的な肉声に、思わず涙された方も多いことだろう。

そんな中、横浜市南区にお別れを惜しむキャンディーズファンが集う「BEZ RECORD」というバーがあるとの情報を得たので、我々は早速現場へ向かった。



アイドルに青春を賭けた男の記録、それが「BEZ RECORD」


 


一見、レコード屋かと思えるその外観
 

「スーちゃん」の遺影が店頭を飾る


伺ったのは告別式翌日の4月26日。
告別式に参加したマスターの阿部氏は、昨日着ていた喪服のパンツにYシャツという姿のままで迎えてくれた。

店内には、噂に違わず様々なキャンディーズグッズが溢れている。
この人は一体どういう人なのか…その辺から聞いてみることにしよう。



手元に残っているのはキャンディーズしかなかった



キャンディーズがデビューすると、ほぼ同世代であった阿部氏は、アイドルというよりもむしろ友達に近い感覚で、またたく間にその魅力の虜になってしまったという。
 


現在56歳の阿部氏と店内の様子
 

所狭しと並べられる、お宝グッズの数々


阿部氏は、もともと中華街などで食品卸をする普通のサラリーマンだったそうだが、ある日突然、元々持病のあった足が急に動かなくなってしまったとのこと。早速病院へ行ったのだが、なんと、そのまま入院を余儀なくされてしまったのである。

「地獄の痛さというのは、まさにあの時のことですね」

と、阿部氏は言う。退院後も足は以前のようには戻らず、会社に迷惑をかける訳にもいかなかったので悩みぬいた末、2006年1月に辞表を提出。しかし、彼の手元には僅かな退職金と、青春を賭けて集めたキャンディーズグッズしか残っていなかった。

「その時、今まで気付かなかった、本当にやりたい事が見えてきたんですね」

以来、交流のあった多くの方達に支えられ、2006年の3月この地に「BEZ RECORD」をオープン。一見レコード屋かと思ってしまう同店の名前は、実は阿部氏の名前を取った「(あ) ベ’s レコード」なのだとか。まさにアイドルに身を捧げた男の記録(レコード) という訳である。