人見知りをしない気さくな人たちに出会える街、はま旅Vol.116「神奈川新町」編
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第116回は、京急沿線最後のはま旅となる「神奈川新町駅」。人見知りをしない気さくな人たちに出会える街だった。
ライター:桐生 由美子
国道15号(第1京浜)の神奈川新町駅付近は、ラーメン店が軒を連ね「ラーメン激戦区」として有名なエリア。旨いラーメンを紹介する雑誌やサイトの取材で、これまで何度か訪れたことがある街だ。
そこで今回のはま旅では、あえてラーメン店以外を攻めてみようと決めてスタートを切った。
最近、駅名入りの写真は駅員さんにお願いすることにしている
「神奈川新町駅止まり」の列車の行方は
普段から京急を利用する記者。普通電車に乗ると、時折「神奈川新町駅止まり」の列車に遭遇する。その列車の行方を追ってみると、「新町検車区」に入って行くことが判明した。
京急の広報の方に聞くと、神奈川新町止まりで到着した列車は車両の点検・補修や清掃のために、駅の横に併設されている検車区へ行くそう。必要に応じて車両の交換なども行われて、また再び京急の線路へと戻って行く。
ホームから見ると奥の線路には検車区に向かう列車が待機している
ホームで乗客を降ろしたあと、クロスした線路を進んで検車区へ
検車区の中は残念ながら取材NGだったが、フェンスの外から撮影する許可はもらえた。
検車区の中は京急の赤い列車がいっぱい。まるで病院の待合室のよう
列車以外に何かないのか? 誰かいないのか? そんなことを思いつつフェンスに沿って進むと、広い敷地に線路を並べて何かをやっているのが見える。目を細めて凝視していると、作業員の方が通りかかった。聞くと、線路1本1本にサビ止めを塗装しているとのこと。列車だけでなく、線路の点検や補修も行っているようだ。
めいっぱい望遠にして、サビ止め塗装をしているところを撮影
「市内最速の赤い弾丸」と呼ばれる京急の車両と、その車両を安全に運ぶ線路は、このような検車区できちんと整備されていた。
出会いを求めて国道15号方面へ
検車区をあとにして国道15号方面へ向かいつつ、以前、はま旅で「子安駅」に行ったときに出会った“ねこのおやじ”が、「入江川沿いの水上家屋は仲木戸駅の方まで続いている」と言っていたことを思い出した。ここはそのちょうど中間地点。あの水上家屋が建ち並ぶ、異国のような風景の続きが見られるかもしれない! よし、入江川に向かってみよう!
目的が決まって少し足早に進むと、はま旅「東神奈川・仲木戸駅」でも掲載されている、「神奈川宿歴史の道」の案内とレンガタイルの道を駅前で発見。
案内には諸外国の領事館に充てられた寺の位置も表記されている
足元には「神奈川宿歴史の道」の印、レンガタイルが施されている
案内を見ると、神奈川新町駅は「神奈川宿歴史の道」の一番端に位置し、反対側の端には横浜駅と書かれている。水上家屋と並行して歴史の道も続いている。港町横浜の歴史の名残は、いろいろな形で今も残っていることがわかる。
また地図を見ると、この近くには「良泉寺」があるようだ。入江川へ行った後に立ち寄ってみよう。
こんなに行き先がポンポン決まるはま旅は初めてだ。もしかしたら京急最後の駅にして、「奇跡の出会い」があるかもしれない! そんな思いが頭をよぎる。
国道15号に出てまわりを見渡すと、さっそくキニナル飲み屋を発見。しかし、「準備中でバタバタなんです、すみません・・・」と取材はNG。そんなこともあるのがはま旅のおもしろさと、ポジティブに散策再開だ。
国道15号に出ると飲み屋やラーメン店などが目に入る
国道15号を渡り、入江川方面へ向かう路地に入ると、柴犬4匹と遭遇。「入江川にかかる橋を渡って、15号沿いを歩くのが毎日の散歩コースなんですよ」と飼い主さん。わんこたちの前にしゃがみ込むと、とても人懐こく、差し出した手元に近寄ってきた!
飼い主さんとわんこたち。カメラを向けるとピタッと止まってくれた
左からりくくん、ひなこちゃん、さくらちゃん、右端がお母さんのちゃこちゃん
飼い主さんと話していたら・・・みんな休憩し始めてしまった
動物との出会い。それもはま旅ならではの楽しみだ。