横浜市内で中国人が多く住むと言われている中区の不動産事情を突撃取材!
ココがキニナル!
伊勢佐木町5丁目あたりにもありますが、中国人向けアパート紹介所(不動産屋)では、どんな物件を紹介しているのでしょうか。気になります。(HAMA虎さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
物件の内容は日本人の場合と変わらず、中国人向けの特別な物件は紹介していない。文化の違いから、日本人客と中国人客との特長の違いはある。
ライター:小方 サダオ
中国人対応の不動産紹介所に話を伺う
人民網日本語版(中国共産党中央委員会の機関紙を発行する人民日報社が開設したニュースサイト)によると、在日中国人が最も多い地域は、2012(平成24)年の段階で神奈川県横浜市で、人口は3万3500人とある。
さらに横浜市の2015(平成27)年の統計によると、在日中国人の多さは市内では中区が第1位であるとのこと。横浜有数の繁華街、中区のイセザキ・モール内に中国人対応の不動産店が構えているのはこのような理由からかもしれない。
イセザキ・モール1丁目
特にイセザキ・モール内の5丁目あたりには、通りの両側に不動産屋さんが目につく。
イセザキ・モール5丁目のあたり(青い円内)
お店の中を覗くと「中国人スタッフ常駐」など、中国人への対応可能であることをアピールする店があることに気づく。
イセザキ・モール2丁目のあたり
中国人・台湾人向けの不動産と書かれている
ある不動産店内の中国人スタッフに、中国人客について話を伺うと「当店は1年半前から営業しています。客層は中国人が8割で、飲食店勤務の方が多いです。夫婦もしくは3~4人の家族向けの部屋で2DKかワンルームが人気あります。さらに家賃が安いや交通の便が良く、職場に近い物件も人気があり、日本人の場合とあまり変わらないです」
「例えば長者町の物件で、洋室9帖、敷金・礼金なしで6万3000円のものなどがあります。またほかのお店では保証人不要の物件を取り扱っている所もあります。敷金・礼金という日本の慣習が理解できない人や、賃貸よりもロ-ンを組んで買ったほうが得と考える人もいます」
「第一に価格が問題になり、値引きを求める人が多いので、人によっては時間がかかります。しかしこれ以上下げられない値段まで行くと、あきらめてほかの店に行く場合があります。価格が安いので吉野町や阪東橋が人気です。関内は高いため、あまり人気はありません。最近は円安なので、中国からお金を送金してもらう形で払う人もいます」と答えてくれた。
生活保護・水商売の人が入居可能な物件も紹介している
次に不動産の中国人スタッフに中国人に対する対応に関して伺うと「客層は9割が中国人で、当店は中国人客の通訳のような仕事をしています」
「中国人のお客で特徴的なのは家賃の値引きのやり方です。値引きは日本人も外国人もされますが、日本人ですと380万円を300万円と端数をきるような形です。しかし中国人ですと380万円を200万円と大幅な値引きをすることに躊躇しません。私たちは何とか納得してもらえるように説得しています」
「それは本国では値引きが常識となっていることが理由にあります。例えば『半額セールのバーゲン』と銘打っていても、値段設定の段階で、店側が値引きの要求を見越した上での損をしない高めの値段であらかじめ設定されているのです」と答えてくれた。
本国での買い物の感覚で日本に来ている中国人とは、値段交渉は難しいようだ。
敷金・礼金のない物件も少なくない
変わらないと聞いたので、中国人客について特徴を聞き、横浜での現状を調べてみることにした。
また、ある日本人が経営する不動産屋さんに伺うと「中国人のお客様の値引きは常識です。当店には30代から40代の中国人女性のお客様が多いです。プライバシーになりますので、詳しくは聞きませんが、福富町近辺の水商売をしている女性のように予測しています」
福富町
福富町の歓楽街
「当店は日本人スタッフのみのお店ですので、日本語の分かる連帯保証人(賃貸契約で部屋を借りている人がお金を払わない時に、その支払いの義務を負う人)が必要です。外国人のお客様には、連帯保証人を代行する連帯保証人会社に入ってもらうようにお願いしています」と答えてくれた。
横浜ウィークリーマンション