横浜市と相鉄が協働で進める南万騎が原駅前の再開発とは?
ココがキニナル!
9月11日に相鉄ローゼンもリニューアルオープンした相鉄線南万騎が原駅周辺の再開発は今度どうなっていくの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜市と相鉄が協働で、子育て世代や高齢者が安心して住み続けられる「次世代の郊外住宅地のモデルとなるまちづくり」を進める
ライター:はまれぽ編集部
「持続可能な住宅地」
横浜市と相鉄グループは横浜市旭区南万騎が原(みなみまきがはら)周辺エリアについて、協働で子育て世代から高齢者まで幅広い世代が安心して住める次世代型の郊外住宅地のモデルとなる「南万騎が原駅周辺リノベーションプロジェクト」を進めている。
国の「新成長戦略」に位置付けられ、環境問題や超高齢化社会に対応しつつ都市の創造性も併せ持つ「環境未来都市」に認定されている横浜市と、2019年度の東急電鉄との相互直通運転に向けて相鉄が作成した成長戦略ロードマップ「Vision(ビジョン)100」の一環。
横浜市と相鉄が協働で再開発する南万騎が原駅周辺
再整備第1期はスーパーマーケットなど総面積約1.7ha(1万7000平方メートル、横浜スタジアム約0.6個分)。
第2期では2016年春に物販やドラッグストア、クリニック、子育て支援施設などを整備。2018年度までに賃貸集合住宅や高齢者向け集合住宅および関連施設、分譲集合住宅も整備する。
南万騎が原駅周辺は今後どうなっていくのか。まずは行政の立場から、横浜市建築局住宅部住宅再生課の大嶽洋一(おおたけ・よういち)担当係長に聞いた。
お写真はNGとのことで・・・
郊外住宅地に活力を生み出し、新しいライフスタイルを実現できるまちづくりを目指す横浜市と相鉄は2013(平成25)年4月に「相鉄いずみ野線沿線の次代のまちづくりの推進に関する協定」を締結。産・官・学に加え、地元住民とともに新たなまちづくりを進めている。
大嶽担当課長によると、いずみ野線沿線は豊かな自然や農地がある一方、高齢化、若者の流出などの課題も抱えている。横浜市の統計では、南万騎が原駅周辺の人口における65歳以上の割合を示す高齢化率は30%を超えており、これは2030年の横浜市と同程度の数値だという。
横浜市内でも地域によって少子高齢化の波が(写真はイメージ。フリー画像より)
1976(昭和51)年の相鉄いずみ野線開通によって駅前広場を中心に急速な市街化が進んだ南万騎が原駅だが、インフラの老朽化に加え、高齢化が進むと、住宅地としての魅力が低下し、やがては地域の存続そのものが危ぶまれる事態になりかねない。
両者はこうした課題解決のため、多様な世代が住める前述のような居住形態と商業施設などを整備。駅周辺で戸建に住む高齢者や地域外の若年層を誘致しつつ、高齢者が移住して空き家になった中古住宅への住み替えを促すなど、居住者のバランスを適正化させながら継続的に住み続けられる「住み替え循環」ができる環境整備を目指す。
「住み替え循環」のイメージ(横浜市ホームページより)
大嶽担当課長は「生活者の視点に立って課題を解決し、さまざまな世代が住みやすい環境整備のために相鉄さんと一緒にやっていきたい」と話していた。