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横浜で路上観察、ハマソン vol.2 「安善町、海に向かって時速40km」

ココがキニナル!

横浜を歩くとまだそこかしこにトマソンを見つけることができる。日本の街並みの新陳代謝はとても早いので、消えてしまう前に情報求む

はまれぽ調査結果!

今回は読者投稿2件をふくむ7件のハマソンを紹介。いつも歩いている横浜の街角にあるいろいろな風景に、ふとした瞬間ふいに面白いものが見えてくることを実感した春の散歩であった

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ライター:永田 ミナミ

ハマソンについて



「トマソン」は、1970年代から80年代にかけて、故・赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい)氏を中心に起こった「無用となった建築遺物」の観察と記録である。しかし現在の横浜の街を歩いていても「おや、これはトマソンでは」と思うものが意外と見つかるので、探してみようというのが「ハマソン」である。
 


トマソン第1号である四谷の「無用階段」または昇って降りるだけなので「純粋階段」

 
赤瀬川氏はさまざまな角度から幾度もトマソンを定義しているが、そのうちのいくつかをあげてみる。
 


トマソンは作品として制作されたものではないのに芸術作品のように存在する
*画像をクリックで拡大

 
ただし赤瀬川氏はトマソン観測を通じて、マンホールのふたを初めとして生活のなかで目に映るあらゆるものを観測する林丈二(はやし・じょうじ)氏や取り壊される建築の破片を蒐集(しゅうしゅう)する一木努(ひとつぎ・つとむ)氏らと知り合い、1986(昭和62)年「路上観察学会」というより広義的な活動へと発展していく。

そこでハマソンでも、トマソンを中心としながら横浜の街の風景を楽しもうというふうに考えてみた。

すでに2015(平成27)年春に序章、2016(平成28)年3月にはvol.1を掲載したが、今回もハマソンのはじまりとなった物件をいくつか紹介しておく。
 


金沢八景駅ホームから見える「高所ドア」


南区永田北の使われなくなった銭湯の「無用煙突」は緑に覆われ美しい


中区北方小学校横、キリン園公園は「麒麟園」時代の正門が塞がれ現在は花壇に

 


というわけでハマソン



それではまず、編集部から「これもしかしてハマソンですか?」とまわってきたほっけさんのキニナル投稿で、前回記事に入りきらなかった「JR横浜駅4番線~7番線の屋根の上にある白い建物」を紹介すべくJR横浜駅へ。

#1 西区「ホームの屋根より高い空中建物」
 


お、これかな。4番線から5番線のホームの屋根の上、線路をまたがるように建物あり


建物は6番線から7番線へと続いている。間違いなさそうだ

 
一見すると屋根に遮られて上ることができない場所につくられた建物のように見える。もしそうだとすればトマソンということになりそうだが、そうなると当初はホームに屋根をつくる予定ではなかったということになってしまう。

実際、室外機がいくつも並んでいて、外観から見ても何十年も使用されていない建物というわけではないようなので、忘れられた建物というわけではないようだ。
 


と思い探してみると5・6番線ホームに階段を発見


そそられる階段だがもちろん立入禁止である


改めてとなりのホームから見てみると屋根の上に建物へと至る階段を発見

 
JR東日本に問い合わせてみると「ホーム上の駅係員のための事務室」ということだった。
 


こんなところに事務室なんて秘密基地みたいでちょっとうらやましい

 
もともとハマソンに届いた投稿ではなかったが、何度も訪れている場所でも意識していないものは見えていないことに気づかされる物件であった。


#2 中区「無用門のレール跡か」
 


続いてはこちら。横浜市中央図書館に資料を探しに行く途中でみつけたもの


階段かなとも思ったがどうも違うようだ。段差の下にわずかに残るタイルもいい感じ

 
駐車場の一部に、駐車場になる以前からあったコンクリートの通路をそのまま生かしたものと思われる。一段上ったところにある細い溝は、意匠ではなさそうなのでレールの跡だろうか。かつて引き戸型の門があったのかもしれない。

コンクリートは、段差をつぶすように塗り込められていたり、自販機の下に電源か何かを引き込むためか一度壊されて再び埋められていたりしながらも、自販機2台と自動車1台分の広さを残している。


#3 中区「ブロック塀から法面(のりめん)へ」

この日は豊作で、図書館に行く途中でもうひとつ発見した。いままで何度となく歩いていた場所である日ふいに見つかるのも路上観察の面白さである。
 


いつものように歩き過ぎようとして、ふと足を止めて振り返る


おや、これはブロック塀のようでいてもはや塀ではない


近づいてみると元ブロック塀の穴から土が見え植物が葉を広げている


もっと広げている穴もある


反対側にまわりこんでみると、地面は斜めにせり上がりっていっている


想像するに、塀際は左に見える車道と同じ緩やかな勾配だったのだろう。このあたりは野毛山のふもとで、写真の右外側は野毛山に続く斜面になっている。かつて塀でかこまれた土地のなかに斜面か段差があったのを、駐車場にするにあたってその高低差を埋めることになり、その際ブロック塀が法面へと役割を変えたのではないか。

だとすればこのハマソンは、トマソンというよりブロック塀の有効活用というべきかもしれない。
 


どんなところでも繁茂(はんも)する植物のたくましさに感銘を受けつつ図書館へ