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泥棒はどんな家をねらう? 教えて○○さん! 「防犯対策」編

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日常生活の疑問やトラブルを、はまれぽがイチオシする専門家が分かりやすく解説! 第15回は鍵屋さんが教える「防犯対策」について

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ライター:はまれぽ編集部

秋が深まってきたこの時期。窓を開け、自然が生み出す心地よい風に身をゆだねる方も増えてきたのでは。
 
しかし、この気持ちの良い季節が来るのを、首を長くして待っている者がいるという。窓を開け放しがちな家を狙う、泥棒だ。
 
そんな泥棒の心理を知り尽くした防犯のプロである「カギの横浜ロックサービス」の代表取締役、横山篤朗(よこやま・あつお)さんに、この時期に知っておきたい防犯の心得を伺った。

 

さわやかに登場してくださった横山さん

 
泥棒といえば七つ道具を駆使して侵入し、「抜き足、差し足、忍び足」で住居を物色するという、古いイメージを持っている筆者。恥を承知でそのイメージを伝えると、そこまでせずとも、防犯意識の低い家庭は簡単に侵入を許してしまうのだという。

「何も防犯対策をしていない窓が危険なのは言うまでもありませんが、キッチンやトイレ、バスルームなどの窓は“格子があるから”と、換気のため網戸のままにする人がいますよね。あの格子を触ってみてください。女性でも強く握ればたわむものも多くありますから」
 
横山さんが指摘するのは“先入観”にとらわれる怖さだ。防犯設備があるというだけで安心してしまい、どの程度守ってくれるものなのか確認する人が少ないという。

 
 
 縦の格子は曲げやすく、侵入される危険性が高いんだとか(フリー素材より)
 

 網目状のものの方が防犯性能は高いという(フリー素材より)

 
むしろ脆弱な装備は、防犯力の低さを露呈してることになるため、泥棒の標的になる可能性が高くなるのだという。

 
 
 隙間から入りずらそうなジャロジー窓も、簡単に取り外せるので恰好の餌食

 
これらは主に築年数の古い家に多いため、実家にあるという方は一度両親に確認をとってみるといいかもしれない。
 
ほかにも、マンションの屋上から最上階の部屋へ、一戸建ての2階によじ登って子ども部屋からなど、一見安心できそうなところから侵入を許してしまうという事例が次々と出てきた。
 
 
 

泥棒は“どろぼう”することに真面目


 
「まさか」と思うところに魔の手が迫っているとの話に、「あそこももしや危ない?」と心配な箇所がわらわらと思い浮かんできたが、いったいどうすれば・・・。効果的な防犯について、泥棒の心理から紐解いていくことに。
 
横山さんは「泥棒は“どろぼう”にマジメである」ということをしっかり認識しすることが重要だと話す。

 

素人が盗みの「プロ」を相手にしなければならない(フリー素材より)

 
まず、立地や住宅の設備から入りやすそうな家を調査し、どんな人間がどのような生活を送っているかチェックする。この時に防犯意識の低そうな家を見抜き、目星をつける。侵入経路や逃走手順をしっかりと考え、複数人で犯行に及ぶことが多いという。
 
このように緻密な計画を立て準備万端の相手に、丸腰では到底かなわないことは明白である。

  
 入念な下調べのうえ、犯行に及ぶ(フリー素材より)

 
「アパレルショップの店員が、お客さんが着ている服を見ただけでブランド名が分かるのと同じ」と話すように、カギや防犯グッズのメーカーで開けやすいか分かるのが本職の泥棒。見せかけだけでは侵入を防ぐことは不可能なのだ。
 
 
 

防犯の極意。それは・・・


 
では、ある日突然やってくる、そんなプロ集団にどのように立ち向かえばいいのか。横山さんに伺うと「狙われない家にすることです」との言葉が。
 
二重カギや防犯カメラなど、防犯設備を家中に設置して、牽制することで狙われにくくなるとのことだが、常日頃から隙を見せないということが一番重要なのだそうだ。
 
「ドアチェーンをしているから、と隙間を空けて外気を取り入れるのは一番危険ですよ。家の中を見られると、構造や防犯に対する意識が丸見えですし、ドアチェーンなんて音もなく、ものの数秒で切られてしまいますから」

 


 「チェーンは切られてしまう」という意識を(フリー素材より)

 
いくら設備を整えていても、隙を見せる住人は狙われてしまうし、逆を言えば、こうした「意識」の改善を行い、日々を過ごすだけでも、狙われやすさは段違いに変わるのだそう。
 
つまりは、自分は大丈夫という意識を捨て、常に泥棒を侵入させないという気持ちを、普段から持ち続けることが重要なのだ。
 
 
 

取材を終えて


 
「窃盗で済まず、暴行されたり、場合によっては命を奪われる可能性もあります。また、窃盗の被害すらなくても、“家に入られた”というだけで精神的にはショックですよね」
横山さんの言葉が心に刺さる。泥棒に侵入されたというだけで、物音や人影に怯えるようになってしまう。そんな精神的なダメージも“被害”であるという認識を持ち、防犯意識を持つべきなのだろう。
 
 
―終わり―
 
 
取材協力
カギの横浜ロックサービス横浜合同法律事務所
住所/横浜市南区中里1-13-6
電話
/045-715-1069/0120-89-3969
営業時間/9:30~18:30(年中無休)
定休日/なし

http://www.kagi.co.jp/

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