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2018年「成人式」にはいくらの税金が利用されている?

ココがキニナル!

毎年横浜アリーナで開催される成人式には、一体どのくらい税金が利用されている?/横浜アリーナで開催される理由とは?(はまれぽ編集部、ちぃちゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

平成30年成人式開催費として概算2913万円の税金を利用。限られた予算内で式典を安全に開催するため横浜アリーナで成人式を行っている

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ライター:はまれぽ編集部

毎年、1月の第2月曜日にあてられている「成人の日」。
横浜市では、毎年横浜アリーナで、「成人の日」を祝うつどい(以下、成人式)を開催している。

 

横浜アリーナ付近には新成人がズラリ
 

2018(平成30)年は1月8日(月)に成人式を行う。対象者は、1997(平成9)年4月2日~1998(平成10)年4月1日生まれの横浜市内在住者、約3万7000人だ。
人数が多いため、当日は午前と午後の2部編成となっている。

 

2018(平成30)年成人式の入場券
 

ここ数年、成人式で荒れる新成人が各メディアで取り上げられているが、過去に横浜市でも壇上に乱入したりヤジを飛ばしたりする一部の新成人がいた。

今回横浜市が掲げる成人式のテーマは「横浜〜わたしの未来がここからはじまる〜」。成人の日を迎えた市民を祝い励ますとともに、大人になることの自覚を促すための記念行事だ。

 

横浜アリーナ正面の様子
 

新成人の皆さんには、大人になるという自覚をもって成人式に参加してほしい。

そこで2018(平成30)年の成人式レポートは、多くの人に支えられて成人式が開催されていることを知ってもらいたく、成人式にまつわるお金の話と絡めて成人式の様子を紹介する。
 
 

 
成人式にはいくら税金がかかっているの?
 
過去にはまれぽでレポートした成人式の記事に、「成人式をやる意義、名目が分からない。税金の無駄遣い!」という厳しいコメントがあった。
近年では、一部の新成人による妨害ばかりが取り沙汰されており、憤りを覚える納税者も少なくないだろう。

 

2018(平成30)年も、2階からアリーナ席へ乱入しようとする新成人がいた
 

そこで、まずキニナルのは成人式にどれだけの税金が投入されているかだ。

横浜市が公開している、2017(平成29)年度の横浜市教育予算事業費は、915億8202万円。その内、2億3966万円が生涯学習推進費としてあてられており、この生涯学習推進費の中に、『成人の日』を祝うつどいの開催費として2913万円が計上されている。

この予算が、いったいどのように利用されているのか。成人式を担当している、横浜市教育委員会事務局の生涯学習文化財課、重松馨(しげまつ・かおる)さんにお話を伺った。

 

JR関内駅近くの横浜市教育委員会事務局「生涯学習文化財課」
 

 
 

2913万円が何に使われているのか
 
重松さんによると、この予算の使い道は、横浜アリーナの会場使用料、ステージ設営や音響などの運営費、看板の作成、当日の警備にかかる人件費、パンフレットや入場券の印刷代、郵送費、看護師や手話通訳の方の人件費などに使われているとのこと。

 

成人式当日に配布していたパンフレット
 

横浜アリーナが公式で発表している会場の基本使用料金は、午前9時~午後9時の12時間利用で550万円(土日祝日)。設営や撤去には350万円かかる。

 

成人式当日のステージ
 

ここにマイクや音響機材、映像装置など付帯設備、備品などの料金が別途必要だ。加えて、会場準備のために前日から会場を抑えていることも忘れてはいけない。

また、2016(平成28)年度予算よりも2017(平成29)年度予算は、飲酒対策等による警備費などで約40万円増額されている。

 

2017(平成29)年度「成人の日」を祝うつどい開催費についての資料(クリックして拡大)

 

警察、警備員など数百名ほどの体制で警備にあたっていた
 

飲酒の可能性がある人はチェックを行う
 

これについて重松さんは、「以前は行っていなかった手荷物検査や、呼気での飲酒検査(一部対象者のみ)など、式典の妨害に対するセキュリティの強化などが背景にある」と回答してくれた。

 

入場券を渡したら、鞄の中を見せてから入場
 

 
 

横浜アリーナで行う理由


 
続いて、2013(平成25)年にちぃちゃんさんから投稿があった、「大雪の成人式に長女を車で送迎しました。地元の区役所で成人式があれば、もっとゆったり過ごせるのに、なぜ横浜アリーナで成人式を行うのでしょうか?」というキニナルについて。

 

横浜アリーナ外観(画像は過去記事より)
 

横浜アリーナは、2016(平成28)年にリニューアルを行い、収容人数が1万4000人から1万7000人になった市内最大の屋内収容施設だ。それでも、午前と午後の部を合わせて定員ギリギリだという。

 

2階席までギッシリと席が埋まっていた
 

このキニナルについて、結論から言うと、横浜アリーナが成人式の会場となった理由は、はっきりとしていない。しかし、調査を進める中で、会場を選定する理由となり得た情報はいくつかあった。

横浜アリーナで初めて成人式を行ったのは、1990(平成2)年。それ以前は中区にある横浜文化体育館で開催されていたそうだ。

 

横浜文化体育館(画像は過去記事より)
 

2004(平成16)年の「成人の日」記念行事あり方検討委員会の資料では、実施方法、経費概算、運営面、警備誘導、周辺状況などの視点で、横浜アリーナ、横浜国際競技場、パシフィコ横浜の3施設で成人式実施シミュレーションが公開されている。

 

2004(平成16)年の「成人の日」記念行事あり方検討委員会資料(クリックして拡大)

 

同資料の中で、最小限の人員体制のもと、全体を把握して安全かつ効率的に式典を行える会場として、「市内で最適な施設であると言える」となっている。

 

過去28回の開催で培った運営ノウハウがある
 

また、成人式の実施手法について、教育委員会事務局が公開している2016(平成28)年度事業評価書によると、「事業の実施手法は区や、中学校区での開催があるが、経費、人員等、現手法が一番効率的である」となっている。

 

2016(平成28)年度「成人の日」を祝うつどい開催費についての資料(クリックして拡大)

 

2020年東京オリンピックの年も、現段階では横浜アリーナで開催予定という。

横浜市の新成人は、成人式が税金によって開催されているという事実と、横浜アリーナで開催されることについて、新成人はどのように感じているのだろうか。

2018(平成30)年成人式の午前の部を終えた新成人に聞き込み調査を行った。