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横須賀の鷹取山にある岸壁をくりぬいた洞窟は何に使われていた?

ココがキニナル!

追浜の鷹取山の磨崖仏の近くに、岩が丸くくりぬかれた部屋のような空間が2つあり、いずれも出口の部分が海に向いてます。地元の方は、砲台の跡ではないかと言ってましたが、真相を調べて欲しいです(ときさん)

はまれぽ調査結果!

摩崖仏の近くにある洞窟は石切り場の跡だが、すでに住宅地となった湘南鷹取周辺には、戦時中見張りの待機所などとして、旧日本軍に使用されていた洞窟があった

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2018年08月07日

ライター:小方 サダオ

山の岩肌に再現された仏像
 
投稿によると、横須賀市にある鷹取山(たかとりやま)には穴が開いていて、戦時中に旧日本軍に使われていた可能性がある、という。追浜(おっぱま)は明治時代から海軍の拠点が置かれていた横須賀の中心部に近く、砲台跡である可能性はありそうだが・・・。
 


鷹取山のある場所(青矢印、© OpenStreetMap contributors

 
まずは現地に向かった。

横浜駅から京浜急行線で南下し、追浜駅で降りる。工場地帯になっている海方面とは反対側の新興住宅地の方へ向かう。奥へと進むと見えてきたのが鷹取山だ。
 


鷹取山のふもとには住宅地が広がっている
 

鷹取山公園

 
投稿の場所を求めて、鷹取山公園に入り、しばらくして見えて来た道の右側にある山の壁面を見ると、四角い形に切り取られた穴を発見。そしてその壁面には、「仏」などと書かれ、仏像が彫られていた。
 


四角くくり抜かれた壁面
 

岸壁に描かれた釈迦像
 

さまざまな場所に仏像が描かれている
 

彩色が施された仏像
 

釈迦の姿が描かれた大きな壁画

 
さらに奥まった場所にもう1ヶ所海の方を向いた四角い洞窟を発見した。そこにも壁画などがあった。
 


もう一つの穴にも壁画が

 
これらの壁画が、投稿の磨崖仏(まがいぶつ:岩肌に彫られた仏像)かと思ったが、地図で確認すると磨崖仏はさらに奥にあるようで、別物のようだ。そこで磨崖仏に向かってみることにした。
 


鷹取山の頂上付近の岸壁
 

展望台からの眺め
 

磨崖仏へと続く道
 

ロッククライミングをする人たち

 
切り立った岩が続く曲がりくねった山道を10分ほど歩くと、木々に囲まれた場所に磨崖仏が姿を現した。かなり大きなもので、立体的に彫られていて、今にも立ち上がって迫って来そうな印象を受けた。
 


森の中に壁面に作られた磨崖仏
 

先ほどの洞窟の壁画とは比べ物にならない立体感だ

 
投稿にある「岩がくりぬかれた部屋」は壁画があった場所なのだろうか。壁画の場所のほかに、2ヶ所ほど岩がくり抜かれた場所がありどれも海の方向に向いていたが、丸いものはなく、なぜか一様に四角であった。

念のため、「丸くくりぬかれた空間」があるか、横須賀市環境政策部公園管理課の担当者に伺うも、心当たりないようであった。
 


岩がくり抜かれた穴があった場所(青枠、© OpenStreetMap contributors
 

磨崖仏の近くにある穴
 

展望台のある山のふもとに開いた穴

 
摩崖仏を確認したところで来た道を戻り、投稿の「砲台の跡」について調査を始めることにする。

壁の穴と旧日本軍の関係について、展望台にいた初老の地元の男性に伺うと「山の上から旧海軍の基地が見えるため、戦時中旧海軍が山への侵入者を監視する場所として、あの壁画が描かれている穴が使われていたそうです」という。
 


頂上から旧海軍の基地があった場所(赤矢印)が見えたという

 
次に追浜駅近くの酒店店主に伺うと「ここは横須賀の海軍基地の北のはずれに当たります。その守備として、砲台が湘南鷹取1丁目にあり、少し離れた場所には海側からやって来る敵機の見張り場所だという穴がありました」とのこと。
 


洞窟(青矢印)と砲台があったといわれる場所(緑枠)(© OpenStreetMap contributors

 
山への侵入者や敵機など、監視対象は定かではないが、戦時中に旧日本軍の見張り場所があった可能性はあるようだ。
 


男性の描いたカマボコ型の洞窟のイラスト。ここに砲台があったのか?

 
続いてふもとに降り、線路の近くに住む男性に伺うと「1950(昭和25)から1951(昭和26)年ごろ、カマボコ兵舎みたいな形のトンネルが山の中腹にありました。砲台を隠すためのものだったのではないでしょうか? 戦後そこにはある家族が住み着いていて、中は畳敷きになっていたのを憶えています。住宅地の建設で山を崩したためその穴はもうありません」という。
 
 

 

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