本牧市民プールの今後

漏水箇所が分からないまま、この先どうするのか。ここで、よこはまいちばんさんのキニナルに出てくる「本牧市民プール・横浜プールセンター共に存続を決定したものの両施設共に老朽化が激しい為に再整備を決定」という決定が重要になってくる。

近年の利用者数は、本牧市民プールは年間7～8万人、横浜プールセンターが10万人強という大人気のふたつの大プール。横浜市の総務局ではプールや野外活動施設などについて「プール及び野外活動施設等の見直しに係る基本的な考え方」に基づき、見直しを進めてきた。
　

横浜市総務局の発表資料
　

約4年の議論を経て、2015（平成27）年10月に「プール及び野外活動施設の見直しに係る方針」が出された。その中で、本牧市民プールならびに横浜プールセンターについては「両施設とも存続とし、老朽化が著しいことから再整備を検討」という方針が決定された。
　

本牧市民プールと横浜プールセンターは再整備を検討
　

この方針で書かれる「再整備」とは聞きなれないが、「修復」の意味でなく完全な「建て替えによるリニューアル」を表すそう。そのため今回の漏水による営業中止を機に「応急処置としての修繕ではなく、再整備の検討を早期に進めようということになりました」と寺口担当課長。

漏水の修理ができず、今期の営業ができないのは悲しいことだが、見方を変えると、「存続」という結論が出てからの漏水だったのは不幸中の幸いに近い。

また、横浜プールセンターと本牧市民プールの両方のプールを一度に再整備すると、周辺に代替のプールもない期間ができてしまう。そのため、もともと両方のプールの工事を一度にやるつもりはなく、どちらか片方のプールは使える状態で再整備をしたいという考えだったそうだ。
　

本牧市民プールから約3.5kmの位置にある横浜プールセンター
　

距離も近く、規模も本牧市民プールと同じように大きいため、しばらくは横浜プールセンターを利用してほしいとのこと。

ただし、こちらは本牧市民プールよりさらに4年ほど築年数が長く、相当の長寿命。幸い横浜プールセンターについては今のところ大きな問題なく営業できているため、このプールに故障がでないうちに、できる限りすみやかに本牧プールの再整備を進めていきたいとの考えだという。
　

スライダーも人気だった本牧市民プール
　

何年くらいで再整備が完了するのかとキニナルところを尋ねてみた。
管理は市民局スポーツ振興課だが、再整備の予算や建設計画などは多部署に渡る調整が必要になるため、市民局スポーツ振興課だけの意思で進めることはできず、横浜市としての公式な回答は現時点ではまだできないそう。

しかし最新情報。7月15日に、市民局スポーツ振興課から再整備に関する「企業等の皆様との対話（サウンディング調査）」の知らせが出された。
　

横浜市市民局スポーツ振興局のホームページ
　

再整備の検討にあたり、まず、市場の動向や民間事業者の意向等を把握するため、企業等との対話を実施とのこと。

期限の回答はできないが、「本音としては、急ぎたいです」と、心強い言葉で取材を結んでくれたスポーツ振興局。再整備への第一歩が踏み出された。続報に注目したい。

取材を終えて

しばらくの利用中止は悲しいが、両プールとも存続が決まり、再整備の検討が進むとのことで嬉しいニュースでもあった。

両方の利用者が一か所に集中したら大変ではないかと心配になってみたが、最盛期では実にどちらも年間30万人前後の利用者があったとのこと。

「そのころはプールというよりイモ洗いみたいな感じだったという話も聞きますが」と説明してもらえた。2プール分が全員集まってもまだまだ入れるようでひと安心。
しかし天気のよい週末の駐車場は大混雑だそうなので、ぜひ公共交通機関のご利用を。

再整備後には形を変えるかもしれないから、長い歴史を持つ現在の横浜プールセンターも、今のうちに楽しんでおかなくては！
　

今年の夏は横浜プールセンターへ！
　

―終わり―
　
横浜プールセンター
住所／横浜市磯子区原町14-1
電話番号／045-761-1984
開館時間／9:00～17:00（入場・券売は16:00まで）
2016年(平成28)年の開館期間／7月9日（土）～9月4日（日）期間中無休

本牧市民プール※2016年(平成28)年は営業休止
住所／横浜市中区本牧元町46-1
電話番号／045-621-5012

横浜市市民局スポーツ振興課