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鎌倉のタウン誌『かまくら春秋』をつくる出版社とは?

ココがキニナル!

かまくら春秋社を取材してください。(jckさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

かまくら春秋社は『かまくら春秋』『詩とファンタジー』などの雑誌や書籍を発行している鎌倉の出版社。出版のほか各種イベントにも積極的

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ライター:松崎 辰彦

「かまくら春秋」を支える面々



それでは社員の方の声も聞いてみよう。
かまくら春秋社の企画編集室長で『詩とファンタジー』編集長でもある山本太平(やまもと・たいへい)氏。

 

山本太平氏。『詩とファンタジー』編集長

 
「2007(平成19)年8月に入社しました。入社したときちょうど『詩とファンタジー』の創刊直前でした。第9号から編集長に就任し、企画・校正・原稿執筆など広く受け持つことになりました」

 

取材、編集に奔走する

 


『詩とファンタジー』──終わりなきメルヘンの世界へようこそ



『詩とファンタジー』についてお話を伺った。

「『詩とファンタジー』は2007(平成19)年に創刊した、みずみずしい詩とカラフルなイラストを中心に編集されている雑誌です。歴史的にはまだ10年に満たないのですが、この雑誌には前史ともいうべき過去があります」

 

『詩とファンタジー』No.33。表紙は宇野亜喜良(うの・あきら)氏

 
「かつて投稿詩と投稿イラストを中心にした『詩とメルヘン』という雑誌がサンリオから刊行されていました」

 

かつて発行されていた『詩とメルヘン』2002(平成14)年9月号
(画像提供:かまくら春秋社 協力:サンリオ)

 


1992(平成4)年9月号。淡い色彩が美しい

 
「『アンパンマン』の作者であるやなせたかし先生が編集長を務め、多くの優れた詩や美しいイラストを掲載していました。2003(平成15)年に休刊しましたが、その後やなせ先生と弊社のご縁があり、後継誌として『詩とファンタジー』を創刊しました。
読者から詩とイラストの投稿を募り、やなせ先生をはじめとしたプロの詩人、イラストレーターたちが寸評するというスタイルも引き継ぎ、『詩とメルヘン』の精神を復活させました」

 

やなせ氏追悼号(画像提供:かまくら春秋社)

 
現在『詩とファンタジー』は1年に2回というペースで発行しています。イラストもやなせ先生が“宇野君ならぼくの後をまかせられる”と言われた宇野亜喜良先生を中心に新たな世界を構築しています」
 


宇野亜喜良先生(撮影:イトウノリトモ)


『詩とファンタジー』には一回につき1000作品ほどの投稿詩が寄せられるとのこと。それらの中から20編を選ぶのだけでも一苦労であろう。
「3人の詩人の方と2人の画家の方に選んでいただいています。選ばれた詩にこちらでイラストをつけるのですが、どのイラストレーターの方に依頼するかが一番悩みますね。そしてできあがったイラストを見ると(この詩はこういう見方もあったんだ・・・)と驚くこともあります」

 

誰にでも詩心はある

 


『鎌倉検定』──この一冊で鎌倉が分かる



山本さんは『詩とファンタジー』だけでなく、地元・鎌倉市に関する知識を問う「鎌倉観光文化検定」の公式テキストも担当している。

“「鎌倉」の地名が記された最も古い文献とされているのは何か”(正解『古事記』)など、鎌倉の文化や歴史を問う鎌倉検定は鎌倉商工会議所が主催し、鎌倉市や鎌倉市教育委員会、鎌倉市観光協会等が後援している。

 

鎌倉検定公式テキストブック。この一冊で鎌倉のすべてが分かる!?

 
『鎌倉検定公式テキスト』について「この一冊を読めば鎌倉全般のことが広く分かります」と山本さん。

「多くの専門家の方にご執筆いただき、また編集部でも文章を書きますが、歴史のとらえ方などさまざまあって、どの見方を採用するか悩ましいです」

 

ペンなど道具も大切な相棒

 
検定試験の土台となるテキストなので誤りは許されない。試験を受ける読者からの問い合わせも多く、対応にも苦慮するとのこと。しかし「このテキストはウチでしか作れません」と、さりげなく自負を覗かせる。

――仕事のやりがいは何ですか?
「やはり読者からの反響ですね。『詩とファンタジー』も毎回読者から200通もの感想の葉書をいただきます。『やめないで続けて下さい』という声をいただく限り、爆発的に売れるものではなくても、続けていこうと思っています」

 

日々の地道な作業から人の心を動かす作品が生まれる

 


編集者が担う役割



もう一人、編集部の方に伺おう。『星座』を担当する井上悦子(いのうえ・えつこ)さん、41歳。

 

それぞれ役割をもって仕事をしている

 
「入社したのは2008(平成20)年11月です。都内の出版社に勤めていたのですが鎌倉に移住したのを機に仕事をやめてしばらくは、海や山をブラブラしていました((笑))。そろそろ働かないとなぁーと思っていた時にかまくら春秋社のスタッフ募集を知り、応募して採用されました。
『星座』は2009(平成21)年1月から担当しています。原稿依頼から校了までなんでもやりますよ」

 

『星座―歌とことば』2016(平成28)年霧笛号。短歌を中心に言葉をめぐる

 
『星座―歌とことば』は歌人の尾崎左永子(おざき・さえこ)さんが主筆を務める季刊誌で、「美しいことばを次の世代へ」をテーマに”言(こと)の葉”を巡るさまざまな話題を取り上げている。毎号、主筆対談、編集長対談が行われ、風雅な中にも現代社会に密着した「言葉・言語」の力を綴っている。

──いい企画を出すために、何か心がけていることは?
新しい執筆者を求めて新聞や雑誌にできるだけ目を通します。それから、本屋さんが大好きなので鎌倉市内はもちろん、あちこちの本屋さんをのぞきます。それぞれの本屋さんに個性があって、編集のヒントをもらうことがありますよ」

 

編集者一人ひとりが心を込めて雑誌を世に出す

 
──お休みの日は何を?
「平凡ですが家事と育児です。編み物は以前仕事していた出版社で担当していて、今では趣味の一つです。ストレス解消にオススメですよ」
――何か仕事道具にこだわりは?
「私は、こだわりというほどのモノはないですね。実際、編集の仕事は鉛筆に赤ペン、青ペン、修正ペン、辞書があれば十分なんですよ。最近、万年筆のことを書かれた執筆者がいて、私も自分の手に合う万年筆が見つけられたらウレシイと思っていたところです」
──ありがとうございました。




取材を終えて



一人何役も要求される編集部。社内にも緊張感が漂う。

 





編集部。この部屋から多くの雑誌書籍が生まれる

 
小さな会社ではあるけれど、出版を軸に新しいことにチャレンジしていきたいとのこと。
文化を創りだすのは言葉です、新しい言葉を創り出していくという役割が文学にはあります──と山本氏。かまくら春秋社の根底にあるのは文学です、と明言する。

『詩とファンタジー』や『星座―歌とことば』を世に送る出版社は、これからも言葉の力で読者を魅了し続けるだろう。

 

この原稿から魂を揺さぶる書籍が生まれる
(『だれでも詩人になれる本』最終稿)

 

―終わり―
 

取材協力
かまくら春秋社
http://www.kamashun.co.jp/

「氷川丸ものがたり」事務局
http://hikawamarumonogatari.com/

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