綱島街道沿いマンションの1Fに神社がある!?
ココがキニナル!
綱島街道沿いに(大曽根の交差点のそば)マンションの1階に神社が入っている?建物があるのですがこんな神社は見た事が無いので、無性にキニナリます。^^;(たろーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
神社の名前は「秋浦大社」。火渡りや湯釜を用いた神事など、古式にのっとった祭式を今に伝え、古神道を学ぶ研修道場のような役目も負っている。
ライター:ほしば あずみ
秋浦大社とは? そして古神道とは?
「秋浦大社はもともと奥州秋浦(岩手県岩手郡岩手町)の地にあった神社です。本祠と奥宮は、奥州にあるのでここは里宮ということになります。
ここから少し行った先の師岡熊野神社(港北区大倉山)にはかつて3つの池があり、それぞれ“いの池”、“のの池”、“ちの池”、あわせて「いのちの池」と呼ばれていました。
今は“いの池”が残っているだけですが、かつてこのあたりに“ちの池”があり、その側に熊野神社の神楽を司る一族が住んでいました。頭領は代々「藤七(とうしち)」を名乗っていましたが、神楽そのものは戦後途絶えてしまいました。
私はもともと奥州秋浦の方にいて、その藤七の末裔の関係者でもあるのでこちらへ移ってきた時一緒にお社もここへ移したんです。
お社は450年くらい歴史がありますが、マンションと一緒の形にして宗教法人格を得たのは昭和58年の事です」
大倉山の師岡熊野神社
鳥居前に残る「いの池」。灌漑用のため池だったという
「古神道というのは、文字どおり昔ながらの神道のやり方という事です。
戦前に教派神道といって13の神道系団体が政府にも認められていましたが、うちはそのうちの一つの流れを汲んでいます」
秋浦大社のパンフレットに「大中臣氏65代の後裔から親授を得…」といった紹介がある。
教派神道の1団体である「神習教」は大中臣氏65代目芳村正秉(よしむらまさもち)が創始者であり、火渡りや探湯式等同様の神事を行う事から、その流れであることがわかる 。
また、電話での説明であった「宮中で呼吸法等を伝えていた」というのは、「伯家神道」という現在では途絶えてしまったといわれている、いわゆる古神道のひとつの事だと思われる。
いずれも現在の一般的な神社にはない、火渡り神事や祈祷という独自の祭式を伝えている。
秋浦大社の参拝方法は一般的な「二礼二拍手一拝」ではなく「四拝八拍手一拝」であり、これは神習教の流れに由来するもののようだ。
秋浦大社パンフレットより。神習教の火渡り神事の様子
同パンフレットより剣渡式。真剣の上に立っている!
武田宮司によると、全国の神職がそういった今は伝わっていないそれらの祭式の研究や研修として、ここに学びにくるのだそうだ。
もちろん神職に限らず、興味を持った一般の人も学ぶ事ができる。国籍や宗教を問わず受け入れているとの事だ。
「ここでは“惟神(かんながら)”の教えを掲げています。祭神は私が全国をまわるたびに得た縁でお祀りしているので大変多いのですが、我々も一人ひとり苗字が違っても大きく日本人と一つであるように、日の本の神としてすべてお祀りしているんです。人の生き方も同じ事がいえると思います。ですから仏教界ともつながるようにしているんですよ」
祭神の名は大量の名入り提灯で掲げられている
「外国の方でも『ここは国に帰ったような気持ちになる』と仰いますね」と武田宮司
「祭式の型はできても指導するというのは難しい事です。私は普段は県の職員でもあり、救命救急士の指導官をしています。神社もレスキュー隊も、人の命を左右する事ですから、人心を惑わすような事をしてはいけないと思っています」
それが神主としての心持なのだと武田宮司は語ってくれた。
まとめ
古神道を今に伝える秋浦大社。
一見変わった外観から、正直ストリートビューで当初見た時は新興宗教を想像してしまったが、実際は明治時代に政府から公認を得た独立系神道の一派だった。
「ほそぼそとやってます」と笑いながら繰り返していた武田宮司。
これからも浄明正直(じょうみょうせいちょく)、惟神の教えを伝えていってほしい。
―終わり―
超特急 燕さん
2014年08月02日 17時58分
はじめまして。以前に私が神道修行していた頃、この秋浦大社の武田五八宮司に神習教の大中臣神道について講義を受け、古神道に関する様々な事を教えて頂きました。武田先生は大変親切で温かみのあるお人柄の人格者であり、また優れた霊能者でもあります。先生は非常に多才なお方で、古神道の祭式、学識は言うに及ばず、霊能霊学、鍼灸や整体の専門家でもあり、多くの資格を有されている点など一般的な神職の方とはその質を異にする程の素晴らしいお方でした。私が教えて頂いた頃、神習教にはこの武田先生の様な素晴らしい先生方が大勢おられました。中臣鎌足公の末裔にあたり、大中臣神道の伝承者である神習教教主の芳村正德先生もまた、素晴らしい宗教家、霊能者であり、社会人ラグビー日本一の経験を持つ優秀なスポーツマンでもありました。神習教には学識や霊能の優れた人格者の先生方が非常に多く、神道界に於いては誠に由緒正しき名門教団だと思います。
くてくてさん
2012年02月05日 12時01分
バスの中からみたことがありますが、このような経緯だったとは。おもしろい記事でした。師岡熊野神社の境内(裏)に「のの池」は残っています。「ちの池」は大曽根第2公園にあったのですが、案内板などの設置がしてなくてちょっと残念です。