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パン発祥の地・元町近辺にある個性的なパン屋さんはどこ?

ココがキニナル!

元町近辺で、美味しいという評判を聞く店が代官坂にあるようです。天然酵母にこだわる「アップル」や「ロータス」も気になりますが、ニューヨークスタイルというベーカリーがもっとキニナル(bj さん)

はまれぽ調査結果!

「アン・アップル」は閉店。自然素材にこだわっている「ロータス」。ニューヨークスタイルの「ブラフベーカリー」はアートな店内も魅力的。

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ライター:楪 ゆう子

パン発祥の地、横浜のパン屋の3代目



栄徳さんは1976(昭和51)年生まれ。1996(平成8)年に東京製菓学校卒業後、横浜・本牧のラミ・デュ・パンに勤務。その後、ホリデイ・イン(現 ローズホテル)、東京・三宿のブーランジェリー ラ・テール技術顧問、同アルティザン・テラのシェフを勤めたというスゴイ経歴の持ち主だ。
 


オーナーシェフ・栄徳さん

 
「ブラフベーカリー」のオープンは2010(平成22)年12月。元同僚であり、サンフランシスコでのホームステイ経験もある夫人の友紀さんとともに、地元・元町で新コンセプトのパン屋さんを創り上げた。
 


アメリカンブラウニー(320円・税込み)

 
ニューヨークスタイルにしたのは、競合の多い元町で独自性を持つためと、夫妻のアメリカでの体験を生かすため。

「ニューヨークの惣菜店『ディーン&デルーカ』のセレクトがすごく好きだったので、パンだけじゃなくてベーグルからドーナツ、ケーキ類、焼き菓子、すべて がそろうセレクトショップ的なものにしたかったんです。店に入った瞬間、サッと空気が変わるような空間を目指しました」
 


アーモンドと海塩バターブリオッシュ(210円)

 
普通のパン屋さんでは得られない新鮮な驚きとワクワク感。身近な食品のお店であり、極めて日常的であるはずの場所のエンターテインメント化は大成功だ。

また、パン自体もなんでも大きくて大甘で大味というアメリカのジャンクフードなイメージとはかけ離れたもの。
 


カスタードデニッシュ(左・220円)とアメリカンチェリーデニッシュ(260円)

 
「キャロットケーキ」「バナナブレッド」「シナモンロール」といったまさにニューヨークなラインアップを含めたすべてのパンを、粉の魔術師と称される栄徳さん自ら厳選した20種類もの小麦粉、さまざまな酵母、製法の組み合わせで創り上げているからだ。
 


バナナブレッド(ホール540円)

 
大振りであってもビジュアルはむしろ工芸品、食感と味わいは繊細そのもの。
 


見よ、この芸術的な焼き目

 
そんな栄徳さんは横浜のご出身。この地に店を構えるのが長年の夢だったという。
 


シンプルなものほど完成度が高い

 
「うちは3代続けてパン職人の家系なんですよ。昭和の始めごろ、石川町駅そばの商店街でおじいちゃんが外国の方と一緒に『フロリダベーカリー』というパン 屋を始めて、それを父が継いで。10年前に閉店しましたが、食パン、あんパン、コロッケパンなんかが並ぶ、昔ながらのパン屋さんでした」
 


オリーブオイルを刷毛でたっぷり撒く

 
「トンネルの向こうの元町小学校出身ですしね。この代官坂という場所が大好きで、自分が独立するときには絶対ここに店を持つと決めていました」
 


もはやレストランのメニューのよう。トマトのタルティーヌ(310円・税込)

 
「とにかくこの坂がいいんです。ゆるやかな傾斜から、だんだんきつくなっていく道沿いに、花屋さんや陶器屋さんなどの独特でおしゃれなお店が点在する雰囲気がとても素敵で。汽笛がボーっと鳴って港の音も聞こえてくるし、ここより落ち着くいい場所はほかにありませんね」

このあたりはかつて居留外国人たちが「切り立った崖」を意味する“ブラフ”と呼んでいた地域。だから店名も迷うことなく「ブラフベーカリー」。
 


栄徳さんが愛する一番横浜らしい場所

 
いまでは、山手界わいはもちろん、観光客までパンを買いにやってくる代官坂の人気スポットに。
この日は品川ナンバーと世田谷ナンバーの車を確認したが、東京からの来訪も多いという。

ニューヨークをコンセプトにしながら、実は横浜らしさ溢れるパン屋さんだった!
 


散歩途中のワンちゃんもよく玄関先で待つ

 
12月18日に開店5周年を迎える「ブラフベーカリー」では、18日~20日の3日間に『周年祭』を開催するほか、デコレーションケーキを限定販売。現在 予約受付中だ。シュトーレンなどのクリスマスアイテムの販売も始まっているので、キニナル方は急いで足を運んでほしい。
 


5周年記念クリスマスケーキ

 
また、来年の夏以降のオープンをめどに、ここから徒歩5分ほどの場所にカフェを建設中とのこと。

こちらは、4人のお子さんを育てながら奮闘する夫人の友紀さんが焼くお菓子を中心に、空間デザインを凝らしたゆったりくつろげるカフェスペースになるらしい。

今度はどんなアートな世界が広がるのか、楽しみに待ちたい。
 


遊び心満載のパンたちにまた会いにいきます

 


取材を終えて



お土産に持ち帰った「ブラフベーカーリー」のドーナツとキャロットケーキに、筆者の子どもたちがむしゃぶりついたことは言うまでもありません。
 


本当においしかった!

 

―終わり―
 


横浜ロータス
住所横浜市中区海岸通1-1
電話/045-664-2193
営業時間/11:00〜20:00
定休日/月曜
URL/http://www.lotusbaguette.com/yokohama.html
Facebook
 
ブラフベーカリー
住所横浜市中区元町2-80-9 ヒルクレストオグラ1F
電話/045-651-4490
営業時間/8:00~18:30
定休日/無休
URL/http://www.bluffbakery.com/
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