時速500kmの世界! リニア中央新幹線のスピードを体験レポート!
ココがキニナル!
神奈川県では相模原市のJR橋本駅付近に駅ができるというリニアの試乗会がすでに何回か実施されているようなので、実際に乗ったらどうなるか知りたいです(横浜キャサリンのキニナル)
はまれぽ調査結果!
JR東海が山梨県のリニア実験線で実施。2016年3月実施分は倍率19倍。県立リニア見学センターでは時速500kmを映像で疑似体験できるシアターも
ライター:紀あさ
浮く体験
いよいよ実際のリニアの原理を簡易的に再現したミニリニアに乗車。ミニだが大人も乗車可能。本物のリニアもそうなのだが、浮上して進むので線路がない。代わりに「軌道」というそうだ。
前方、軌道の内側に電磁石となる金色のコイルが見える
浮上とはいえ、空飛ぶじゅうたんみたいな「ふわふわ」とした浮遊ではなく高さは一定だ。
3cmほどしか浮いていないので、浮いていると言われなければ気付かないかもしれないくらい自然な走行だが、タイヤがないという不思議な感覚を味わう。進む際に前後や左右の振動がない。
本当に浮いていることを横から目で観察可能。車輌下の光が透けている
速度はゆっくりだったけれど、本当に浮いて進んでしまった・・・! 次は速さの疑似体験のため「リニアシアター」へ。
シアターでの映像は、徒歩による参勤交代の時代から物語が始まり、蒸気機関車の時代や特急の現代を経て、未来のリニアの時代に導いていく。速度やスピード感は映像で視覚的に表されるだけではなく、シアターの床が物理的に振動する。
低速の間は車輪走行の疑似体験として床から振動が伝わってくるが、時速150km前後で「浮上走行に変わりました」という映像のタイミングで揺れがなくなる。本当に浮上したような気分を味わった。
時速500kmの感覚を得られるリニアシアター(山梨県立リニアセンター提供)
目の前をリニアが通る!
センター内ではリニアが今実験線のどこを走っているかの運行状況を常に見守っていて、もうすぐセンター前を通過するというころになると館内放送で教えてくれる。
センターから見るリニア
2階デッキから見ると、網越しだが、窓のない場所から見られるため、リニアの通過音も聞こえる。
動画でも分かる通り、時速500kmとなると、本当にあっという間に通り過ぎていく。
通り過ぎるリニアを見ていた人たちが「今の何両だった? 4両か?」と会話していたが正解は7両。車両数すら数えられないくらい速い。リニアを見ながら『せーんろはつづくーよ、どーこまでも♪』と歌うとしたら、『せーん・・・』までで、もう消えている。
リニア軌道にはそもそも線路がない
このように、浮く体験・速度の仮想体感・リニア目撃と、実車以外のかなりのことはこのセンターで楽しむことができ、とても満足。
倍率19倍!
最新車両LO系での体験乗車は2014(平成26)年11月から計6回行われている。2016年春は、1日6回で9日間、1回につき120人参加できるが、倍率は19倍だったそう。かなり狭き門だが、第1回は125倍だったというから、ずいぶん当選確率があがっているともいえる。
いつか乗車してみたいものだが、幸運にも抽選に当選し体験乗車したことのある知人に話をきくことができた。JR東海提供の写真も参照しながら、コメントをもらった。
当選した友人のリニア搭乗券・・・拝顔!
まず乗車前には、飛行機に乗る時のように荷物検査がある。それから待合室へ。
危険物・飲食物・大きな荷物のほか、三脚の持ち込みも不可
乗車券ではなく搭乗券と書いてある点など、随所で電車より飛行機に近い印象を受けたという。
搭乗券をかざして待合室へ
待合室にはギネス世界記録・時速603km走行の公式認定証などもあり、ここで説明を受けてから、リニアへと向かう。
待合室を出てから、リニアに繋がった搭乗ゲートをくぐって車内へ
これも飛行機に似ている。
座席はシンプル、体験乗車の料金は1区画(2座席)で4320円
走り出すと車内のモニターには速度が映し出される。時速150kmを越えたあたりでこれから浮くとのアナウンスがある。
実際に浮きあがるとそれまで伝わってきていた大地の感触がふっと消え、車内から感嘆の声が漏れたそうだ。飛行機で気圧が変化した時のようにすこし耳がキーンとする感覚にもなったとのこと。
位置と時速が表示されるモニター、時速500kmに到達!
500kmともなると、車内から見る車窓の風景の流れも極めて速く、遠景の山などは形を認識できたが、近景だと何があったのか判別が難しいほど。42.8kmの区間を1往復と少々走行する体験搭乗の乗車から下車までは約25分。
乗り心地は「上海のリニアより揺れなくていい」というグローバルな感想。終盤になると「タイヤでの走行に移ります」とのアナウンスがあり、リニアは乗降場に帰着。
降車後には、搭乗したリニアの先頭車両を間近で見られ、写真撮影も可能だったそう。
間近で見られるリニア先頭車両
JR東海によると、体験乗車は今回限りではなく今後も実施される見込みとのこと。
より多くの人に体験してもらえるようにと、体験乗車区画数も初回はのべ1200区画(最大2400人)だったのが、今回は3240区画(最大6480人)と、体験可能人数も増やしながら回を重ねてきている。
まだ次回の予定は決まっていないそうだが、2015(平成27)年は春に続き、夏休みに実施された。募集要項は3か月ほど前に発表されていたので、5月6月あたりに体験乗車に関するホームページをチェックしてみるのがいいかもしれない。
取材を終えて
リニアに乗車した知人はその後、普通の新幹線がゆっくりだと感じるようになってしまったという。一方で「新幹線同士ですれ違う時リニアを感じる!」意外な発見もあったそうだ。
現在の運行中の東海道新幹線の最高時速は285kmまで出ているので、仮に250km同士ですれ違うと相対時速はちょうど500km。「通り過ぎる対抗車両の消え方はリニアでの車窓に相当近い」という。
なるほど・・・今度新幹線に乗るときはそんな意識でリニアの時速500kmの世界のバーチャル体験を試してみよう。
山梨県立リニアセンター
住所/山梨県都留市小形山2381
電話/0554-45-8121
営業時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日/毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)(火曜日が祝日の場合は開館)
祝日の翌日(祝日の翌日が金・土・日の場合は開館)
年末年始(12/29~1/3)
利用料金/一般・大学生 420円 高校生 310円 中学生・小学生 200円
JR東海 超電導リニア
超電導リニアの試験走行の予定日や体験搭乗について
―終わり―
マッサンさん
2016年04月17日 10時41分
電磁波がカラダに影響を受けるのではないかと思ってしまうのは私だけか?リニアの利便性の追求と人間のカラダにやさしい乗り物であってほしいと願いたい。
福三さん
2016年04月14日 05時11分
同じくアルプス掘削で色々問題が出て相当計画が遅れそう。税金の無駄使い。北越急行ほくほく線の鍋立山トンネルの再来になりそう。
ヌッキーさん
2016年04月13日 16時12分
トンネル掘削が難航して工期が延びると思うなぁ。11年後に開業できるとは思えない。