横浜市のカジノを含むIR誘致について賛成or反対? 街頭アンケートで111人に聞いてみた!
ココがキニナル!
山下ふ頭へのカジノ施設を含むIR誘致に対しては、約6割の市民が反対という世論調査の結果が出ています。ぜひ実際の市民の声をレポートして下さい(マリンタワーさん他)
はまれぽ調査結果!
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致の街頭アンケートについて、111人が回答。賛成は3割で反対が7割だった。賛成理由は「経済活性化や雇用創出につながる」、反対理由は「治安や生活環境の悪化」が多い
ライター:池田 恵美子
賛成・反対それぞれの理由
次に、どのような理由で「賛成」「反対」を選んだのかを見ていきたい。回答は複数回答ではなく、最も大きな理由を1つあげてもらった。
「賛成」(33人)の理由として多かったのが、「経済活性化や雇用創出につながる」(11人、33%)、「娯楽の機会が増える」(10人、30%)、「税収増につながる」(6人、18%)、「外国人客の増加につながる」(3人・9%)、その他(3人・9%)の順だった。その他には「博打やギャンブルが好きだからカジノは賛成」という理由をあげた男女もいた。
賛成の理由
また、カジノを含むIR施設の誘致に賛成する人達の中で多く指摘されていたのが「マスコミ報道でカジノは悪というイメージが先行しているのではないか」という意見だった。
市民が潤うのではという30代男性は、「税収増につながらないと、そもそも『カジノを含むIR施設の誘致』なんてやらないと思うし、誘致することで経済活性化につながると思う。カジノに対して、負のイメージはあるものの、外貨が集められる可能性がある。税収増により、市民が潤うほうが一番。また、税収が増えれば、市民ももっと横浜市に対して意見が言えると思う。官民一体で、よりよい街をつくれるのではないでしょうか」という意見があった。
IR誘致により横浜市は、経済的社会的効果を想定している(横浜市資料より)
横浜市の資料では、経済波及効果は、建設時に7500億~1兆2000億円、運営時では1年間で6300億~1兆円。雇用創出効果は、1年間の運営時で7万7000~12万7000人。地方自治体の増収効果は、1年間で820億~1200億円(納付金収入、入場料収入、法人市民税、固定資産税、都市計画税)としている。
同じように30代男性は、「ギャンブルがある都市には人が集まる。みんなお金を落として増収につながり、経済効果があると思う。ただ、もちろんリスクとして治安が悪くなる可能性があるが、それよりもお金が集まるほうが大事」と、治安悪化よりも増収が大事と話す方も。
事業者から提案されたカジノイメージ(横浜市資料より)
次に、「反対」(78人)を選んだ理由で最も多かったのが、「治安悪化や生活環境の悪化につながる」(22人、28%)、「カジノと施設の両方に反対」(13人、17%)、「ギャンブル依存症の人が増える」(12人、15%)、「税収増や雇用創出につながらない」(7人、9%)、「カジノ抜きの娯楽施設なら賛成」(6人、8%)、「横浜市のイメージが悪くなる」(6人、8%)、「未成年者に悪影響がある」(4人、5%)、「マネーロンダリングなどの犯罪に利用される」(4人、5%)、その他(4人、5%「IRより生活苦対策をしてほしい」など)、「外国人客が増えるとは思えない」(0人、0%)の順だった。
反対の理由
とくに山下公園での回答では景観の問題から「カジノと施設の両方に反対」する人が多かった。30代男性は、「ここ山下公園の景色にキラキラと輝くであろうカジノIR施設はほしくない。景色は金では買えないし施設をつくってしまえば元に戻らない。住民参加のまちづくりをしてほしい」と話していた。
山下公園からの景色が変わってしまう(横浜市資料より)
景観については他に、50代男性が、「山下公園から見える場所にIR施設ができることで、景観が悪くなり古きよき横浜の雰囲気が崩れる」。
20代男性2人組の「住民は横浜の景観を愛している人が多いと思う。横浜を愛している住民に林市長は宣戦布告してるんじゃないか」という厳しい意見もあった。
その他の理由として、税の使い方を指摘した60代男性(横浜駅周辺)は、「横浜市の税収が足りないのではなくて、税収はあるのに、税の使い方が悪いんだよ」と、現状でも方法を変えることで解決することがあると話す方もいた。
また、実際に海外のカジノを体験している人が少なからずいた。
その経験を通して「反対」を唱えていた60代男性は、「マカオのカジノに数回行ったことがあるけど、社交場だから客に1回は勝たせてくれるけど、自動的に企業側が儲かるシステムになっている。カジノの裏には必ず反社会勢力がいて、ブラックマネーが動いている。一獲千金を求めてカジノに来る人は低所得者なので、増々生活が苦しくなっていくのではないか。金を借りる人が増え、高利貸しも増えると思う。カジノではなく健全な方法で税収を増やしてほしい」と、訴えた。
経験からカジノについて話す方も
ギャンブル等の依存症や治安悪化などへの対策は、2018(平成30)年7月に施行されたIR整備法で定められた「日本人等の入場料を6000円」「入場回数制限」「20歳未満の者・暴力団員等の入場等を禁止」などを基に、関係各所と連携し懸念事項に対して取り組みを行うようだが、実際に抑制できるのか具体性に欠ける印象は否めない。
法整備により環境を整える(横浜市資料より)
以上が、はまれぽが実施した、カジノを含むIR施設誘致についての街頭アンケート結果である。7割の市民が反対し、賛成は3割だった。
個々の反対理由・賛成理由を鑑(かんが)みると、横浜市の税収増はカジノを含むIR施設ではなくほかの方法で考え、いまの横浜の景観やイメージを大切にしながら安心安全な暮らしを優先したい、というのが大方の横浜市民の気持ちといえようか。
取材を終えて
ボードをもって街頭に立っていると、賛成・反対を問わず近寄って来て話を聞かせてくれた人達が少なくなかった。
街頭アンケートに答えてくれた111人の人達の話を聞いていて、賛成・反対に関わらず筆者が感じたのは、横浜愛だった。10代から80代まですべての世代の言葉の端々から、横浜に住んでいる誇りを感じた。
横浜を愛する市民が納得するような施設ができるのだろうか。
-終わり-
picaさん
2020年04月02日 22時57分
横浜の文化にカジノは必要でしょうか?何年かに1度、新型インフルエンザや新型ウイルスが流行るのは避けて通れない。不特定多数、外国からの客が来てあの場所で感染爆発起こしたら、観光、経済、発展どころか、横浜市の中枢がストップして経済破綻するでしょうね。カジノなんて、感染経路の特定したくても言わない人いるだろうし。カジノ作るなら、舞浜に倣って、みなとみらい辺りにポケモンランド作って、地味で平和とピカチュウを愛する世界のギークとファミリー層の憧れの聖地にすればいい。
yokoyamasanさん
2020年03月16日 00時43分
作る必要はないという意見を見かけるけど、資本主義の日本でその意見ってどうなんでしょう?横浜経済が縮小していくという事もわからない。企業が潤うだけの意見も法人税という税収が増える事もわからない。人は悪い意見を信じやすいからカジノは悪という先入観に惑わされてしまうんだよね。本牧の地下鉄反対とまるっきり一緒
ポカパマズさん
2020年03月07日 15時29分
カジノ+リゾート施設があれば、昼間は浅草、夜は横浜に宿泊みたいな客が増えて動線が変わり横浜の経済が活性化してくれればいいですねお金に余裕がある人がカジノで楽しめばいいじゃないですかカツカツなのにギャンブルを楽しんでいる人達はパチンコパチスロ競馬競艇などなど今でも十分いますし