上大岡の京急百貨店4階屋上広場にある地図のようなオブジェの正体は?
ココがキニナル!
上大岡の京急百貨店4階テラスには、なにやらどこかの地図のようなオブジェがあります。港南区や南区とも違うようですが何処の地図?(westband2さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ゆめおおおかアートプロジェクトの一環で1997年より設置された作品。地図ではなく森のシルエットを持つオブジェで、荷物を担いだ旅人にも見える
ライター:はまれぽ編集部
上大岡の京急百貨店4階に地図のようなオブジェがあるという投稿が寄せられた。
上大岡駅に隣接する京急百貨店
上大岡は、京急線と市営地下鉄線、横浜南部地域で最大規模のバスターミナルがあり、周辺の地域住民のみならず多くの電車やバスの乗換駅としてたくさんの人々が訪れる場所だ。
投稿によると地図のような形をしているとのことだが、上大岡駅が位置する港南区とも、お隣の南区とも違うようだ。いったいどこの地図がモチーフにされているのだろうか?
これは・・・地図?
京急百貨店4階の屋上広場へ向かうと、そのオブジェは京急駐車場出庫ロビーの出入り口付近の壁画にあった。
かなり大きい!
たしかに、地図のように見える。
写真左が小さい方のオブジェ
港南区と南区の地図と見比べてみると・・・。
港南区の地図(Googlemapより)
南区の地図(Googlemapより)
どちらのオブジェも似ているとは言いがたい。では一体、何をモチーフとして作られたのだろうか?
ゆめおおおか中央棟4階の港南区民文化センター「ひまわりの郷」で聞き込みをしてみる。
ゆめおおおかアートプロジェクト
ひまわりの郷は例のオブジェと反対方向にある
受付の方にオブジェについてうかがうと、「あちらは、ゆめおおおかアートプロジェクトの一環で設置されたオブジェです」とのこと。
ガイドマップをいただいた
いただいたガイドマップには、作者・高柳恵理(たかやなぎ・えり)さんの名前、「Traveler(トラベラー)」という作品名とともに、以下のような説明文が記されていた。
「森のシルエットを持つオブジェですが、旅人が荷をかついで進む姿も織り込まれています。森は人々に実りや思索の時を与える場所であり、同時に何かを探して前進する旅人に一刻の安らぎを感じさせる空間ともいえるでしょう。屋上の人工的な空間に現れた大きな森と木陰の隠喩です」(ゆめおおおかアートプロジェクト ガイド・マップより引用)
そう言われて見ると、森にも旅人にも見えてきた
トラベラーの下には、思索の時と一刻の安らぎを提供するユニークなイスも置かれている。
すべての作品がつながっている?
ということで、こちらのオブジェは地図ではなく、森と旅人をモチーフにした作品だった。
もともと京急百貨店は、上大岡駅前再開発計画により建設された複合ビル「ゆめおおおかビル」の一部。その一環として、1995(平成7)年に地域住民により発案・推進したのが「ゆめおおおかアートプロジェクト」だ。トラベラーは、ビルが完成した1997(平成9)年に設置されている。
京急百貨店側のオブジェは
大きなオブジェと向かい合っているようにも見えた
プロジェクトのテーマは、上大岡駅が市内の主要ターミナルになっていることから“パッセージ(通過)”。一刻の休息を経て、また旅に出るようなイメージなのかもしれない。
現在、ゆめおおおかアートプロジェクトの作品を管理している横浜市住宅供給公社の田口さんによると、パンフレット以上の説明が記された資料は手元に残っていないという。
アートは奥が深く簡単には述べられないが、その作品を見てどう感じるかは人それぞれ。“旅人”というキーワードに“地図”はそう遠くない。
「人生」という旅に疲れたら、京急百貨店屋上の森で一息ついてもいいかも
ー終わりー
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ナチュラルマンさん
2018年05月10日 20時42分
浅草は吾妻橋のアサヒビールが金のうんこビル、上大岡は緑のうんこだと思っていました!(笑)どこかの子どもが指を差して「緑のうんこ!」と言っていたので…(笑)